#59 新たな同行者
「余がマウルタシュ・クスフォード虹爵が長子にしてクスフォード領兵第二隊隊長ガレーテ・クスフォードだ」
王子様でこそなかったが、ガチで偉い人だった。
リテルからしたら領主の息子。元の世界でいったら都知事の長男で警視庁幹部みたいな感じか?
ベイグルさんや、メリアン達が膝をついてこの世界のお辞儀をするので、俺も従う。
皆が目線を合わせないという、より丁重なお辞儀をしているのを見て、ガレーテ様の身分の高さを実感すると共に、ぼんやりしていたマドハトを慌てて同じ様にお辞儀させる。
「今回の一件については、陛下と我が母クスフォード虹爵との間で決められたことを真実とする。皆の者、よく心して聞け」
陛下って……国王陛下?
「名無し森砦隊長ダイク勲爵は、カウダ盗賊団を壊滅させ、カウダ盗賊団首領ウォルラースを追い詰めたが、人質の命を助けることを優先し無念の討ち死に。逆賊ウォルラースは逃亡したがこれを国家の敵として広く流布するものとする」
んんん?
そもそもカウダを作ったダイクがウォルラースの仲間だったっていう大事なあたりが伝わってない?
「真実と異なる噂が広まりでもしたら、その者らは処罰されるであろうから、決して忘れることのないよう」
ガレーテ様がそう言うと、ガレーテ様と一緒に来た二十名はゆうに超える領兵第二隊の皆さんが一斉に、槍の石突を地面に打ち付けた。
威圧感ハンパない。
そーゆーことですか。そうですか。
「スノドロッフ村長ベイグルよ。今回は村人が無事で何よりだが、ダイク並びに名誉の殉職を遂げた者たちへの見舞金をクスフォード領より王都へ収める必要がある。今月の魔石については、通常の半数増しで納入するよう通達する」
「ガレーテ様の仰せのままに」
けっこう無茶な要求だと思うけれど……でもまあ絶対君主制な世界だったら逆らえないんだろうな。
元の世界に置き換えてみたら、警察官が強盗やら拉致監禁やらしてたのを、警察官の不祥事にしたくないから名誉の殉職扱いにして、その殉職扱いの悪党の家族への見舞金を被害者に出させるよう総理と都知事が決めました。真相を誰かに話したら処罰……ってことでしょ?
怖ぇ世界……だけどウォルラースが全国指名手配になったんなら、そこについてはありがたい……でいいのか?
ただまあガレーテ様、厳しいだけじゃない。俺たちに新しい馬車を用立ててくれた。
水樽に何日分かの保存食、寝藁に、防衛用の槍まで積んである。ありがたい。
こんな破格待遇は、俺たちがラビツ一行を追っている件について、表向きはクスフォード虹爵よりの依頼ということになっているのが効いているんじゃないかとメリアンが小声で言っていた。
今回、クスフォード側が国に対して恩を売る形で解決したのも、現在は秘密にしている「ラビツ一行が呪詛をバラまいている」ことが明るみになってしまった際への保険じゃないかとも。
しかしこの後、名無し森砦に着くまでは、ガレーテ様の指示に従わないといけない。
メリアンの予想ではラビツたちは徒歩じゃないかと言うけれど、早く追いつかないと呪詛が無闇に広まる恐れがあるから、本来ならこんなとこで足止め食っている場合じゃないんだよな。
クスフォード第二隊の皆さんが馬車に積まれた死体を検分している間ちょっと時間ができた俺たちは、ベイグルさんたちとお別れの挨拶を交わす。
「世話になったのである」
「いえ、こちらこそ……ポーとの契約とか、魔法を教えていただいたりとか」
実はベイグルさんからも魔法を習っていた。
ベイグルさんが穴に落ちたときに使っていた魔法『遠回りの掟』を。
対象の時間を止めたり、空中に固定する類の魔法だと思っていたが実際はそうではなかった。
この魔法は非生命体にのみ使えて、動いている物質の「勢い」だけを、この世界じゃないどこかへ「遠回り」させるというもの……効果時間……たぶん十二秒くらいを過ぎると、魔法を使う前の勢いを取り戻す。
俺がイメージした限りだと、その物質の慣性の法則を一時停止する魔法っぽいんだよな。
地界や天界みたいな異世界が身近にある世界だからこそ、異世界を経由なんていう発想ができるんだろうな。
矢や槍を時間差で到達させたり、落下を一時的に止めたり、ロープのようなものでも空中で足場にできたり、使い勝手は自分次第って感じだ。
そんなベイグルさん達との会話に混ざってきた人が居た。
「リテル!」
ロービンだ。
子どもたちを送り届けてきたのか。
「間に合って良かった! おいらからもリテルに贈り物があるんだ」
そう言ってロービンがくれたのは……丸い……卵型の石?
サイズは手のひらからちょっとはみ出すくらい……大きめのマンゴーに近いかも。
しかも質感が石っぽい割には、石ほど重くはない。
「ロービン、これはなんだい?」
「これは卵石さ」
「卵石? 温めると孵ったりするの?」
「おいらは親父にそう聞いただけだから、何かはよくわからない。魔術師が喜ぶものって言っていた」
ロービンの話によればかなりのお宝らしいんだけど、ロービンにとってスノドロッフ村の人以外では初めての森の外に住む友達ということでプレゼントしてくれたようだ。
俺がホブゴブリンの魔法を習ったのが特にポイント高かったようだ。
しかもロービンはもう一つ魔法を教えてくれた。
『森の伝令』という魔法。
この森のあちこちに、ロービンがひっそりと描いている「印」があって、それに触れながら合言葉を言うと、ロービンと『遠話』に近いやりとりができるというもの。
洞窟前で「迎えが来る」と言っていたのは、『森の伝令』でベイグルさん達と通話をしていたからのようだ。
ただ、その「印」には定期的に魔法代償を補充しなければいけないようで、結果的にロービンはこの森を出られないという。
名無し森に再び踏み込む時にはロービンに声をかけると約束し、ベイグル達と別れて馬車へと乗り込んだ。
その途端。
「マドハト!」
新しい馬車に乗っていた誰かが声をかけてきた。
ポメラニアン顔先祖返りな犬種……あー、フォーリーでマドハトに話しかけてきた奴か。
二人は知り合いっぽかったけど、あの時はすぐに衛兵に拘束されちゃったし、二人の関係性とか結局聞かないままだったな。
「リテルさま! クッサンドラは、ゴド村でよくしてくれていた人です!」
どうやらクッサンドラは、マドハトがゴブリンシャーマンやっている頃に『取り替え子』で入れ替わっていた病弱マドハトの世話を焼いてくれていた、クッサンドラ曰く親友とのこと。
ゴド村も、俺たちのストウ村同様に先祖返りはごく少数だったから、仲間意識が強固になるのもうなずける。
ただマドハトからしたら、自分自身に思い出があるわけじゃなく、体に残った記憶を思い出しているようだから複雑な気持ちなんだろ……いやいやいや、マドハト、お前自分が呪詛持ちって忘れているだろ。
舐めるな舐めるな!
なんとか呪詛が伝染するリミット前に引き剥がすことに成功する。
クッサンドラは現在、クスフォード領兵として働いている。
ゴド村の実家は羊を飼育しており、クッサンドラの姉が婿を取って継いだらしく、クッサンドラは長男なのにフォーリーへ出て兵士の職に就いた。
この世界では、家を継ぐのは男系とか女系とか決まっているわけではなく、生き残った年上が継ぐのが普通っぽい。
ファンタジー異世界って中世ヨーロッパな印象が強いけど、価値観についてはやっぱり全然違っていて、差異に気付くたびに異世界らしさを実感する。
お互いに改めて自己紹介をする。
クッサンドラが他の領兵の皆さんのように騎乗しておらず馬車に乗っているのは、偵察兵だからだそうだ。
偵察兵は、索敵と通信に特化した兵士で魔法を使用できる。
もっとも『魔力感知』と、それから事前に設定しておいた魔法品へ情報を送る『警報通知』という魔法だけらしいが。
ここでメリアンが教えてくれたのだが、熟練の傭兵は大抵『魔力感知』に似た能力を使えるらしい。
傭兵が使う『気配感知』という能力は、話を聞いた感じだと寿命の渦を感知しているようだ。
レムが覚えていた『魔力感知逃れの衣』も、名無し森砦で『魔力感知』を使用できる兵士は全員教えてもらえる魔法らしい。
あと、『魔力感知』や『気配感知』の範囲は人それぞれらしいことも教えてもらったので、慢心せず自分の『魔力感知』を磨き続けようと改めて決意した。
「クッサンドラ、お前、こんな所で遊んでんなよ?」
その声と共に馬車に乗り込んできた……この人を、リテルは知っている。
「エクシあんちゃん!」
俺とケティが同時に反応した。
そう、この犬種は、リテルが小さい頃よく遊んでくれていた人……ハグリーズさんの次男。
リテルの兄ビンスンと同い年だから三歳年上。
リテルがマクミラ師匠に弟子入りするちょっと前、仕事を求めてフォーリーの街へと行ったんだよな。
あの頃はケティが寂しそうにしていたから、ケティはエクシあんちゃんを好きなんじゃないかってリテルは思っていたみたい。
「ケティはさっき話した件、隊長から許可が降りたぞ。フォーリーに戻る伝令が一緒にフォーリーまで運んでくれるって」
「え、ありがと! さっすがエクシ! 仕事が早いねっ!」
二人でいつの間にそんな交渉を……胸がざわつくのは、利照がリテルの想いを知っているからだよね?
俺の方からケティと距離を取ろうとしているのに、ケティがエクシあんちゃんと楽しそうに会話しているのを見て落ち着かないなんて、紳士の風上にも置けないな、俺は。
「お前、リテルか……聞いたよ。寄らずの森の魔女様に弟子入りしたんだって?」
「うん」
「お前、マクミラさんに弟子入りしてたんじゃなかったのか?」
「マクミラ師匠の弟子はやめてません」
「なーんだ。俺はてっきり、お前がマクミラさんの後を追いかけてるときに転んで泣いて、追いかけるのを諦めたのかと思ったぜ。あの頃、俺たちの後を一生懸命追いかけて転んだときみたいになぁ」
微妙な空気の中に、エクシあんちゃんの笑い声だけが響く。
あれ?
エクシあんちゃんって、こーゆー面倒なマウント取りたがる人だったっけ?
リテルの記憶を見ると……あー。
ドッヂのことを「動物戻り」って呼んでいた記憶が蘇る。
先祖返りを指すこの差別的な表現を、リテルが知ったきっかけの人……あの頃はまだ、ドッヂは言葉が理解できないくらいに幼かったからまだ良かったけど。
エクシあんちゃんは笑いながらクッサンドラをチラ見する。
「魔法ね、いいんじゃない? 筋肉鍛えるのに挫折した奴の逃げ道だろ?」
酷い言い様だけど、エクシあんちゃんは、そう豪語するだけの屈強そうな体つきではある。
メリアンと比べちゃうとアレだけど、最後に会った一昨年の収穫祭のときよりは確実に、体が一回りは大きくなっている。
「エクシってば言い過ぎ」
ケティがちょっとムッとしてることにホッとする。
「反論ないとこ見ると、リテルは図星なんじゃないの?」
いや、魔術師に、カエルレウム師匠に勝手に弟子入りしたのは、リテルじゃなく利照なんだ。
リテルは狩人になるべく真面目に頑張っていた。
悔しいけれど、この悔しさは俺のせいなんだ。
リテルは悪くないんだよ。ごめんな、リテル。
「リテルは魔術師として優秀だ」
ポツリとルブルムまで一言。
「ははっ。女の子の後ろに隠れて庇われてるなんてさ、今も昔も変わらずだなっ」
それだけ言うと、エクシあんちゃんは馬車を降りる。
「ああ、そうだ。ウォルラースとかいう奴の襲撃があるかもしれないからな。ここから先は俺とクッサンドラが護衛として同行するぜ」
降りがけにそう捨て台詞を吐いて。
マジか……面倒くせぇな。
● 主な登場者
・利照/リテル
利照として日本で生き、十五歳の誕生日に熱が出て意識を失うまでの記憶を、同様に十五歳の誕生日に熱を出して寝込んでいたリテルとして取り戻す。ただ、この世界は十二進数なのでリテルの年齢は十七歳ということになる。
リテルの記憶は意識を集中させれば思い出すことができる。利照はこれを「記憶の端末」と呼んでいる。
ケティとの初体験チャンスに戸惑っているときに、頭痛と共に不能となった。不能は魔女の呪詛による。
その呪詛を作ったカエルレウムに弟子入りした。魔術特異症。猿種。
レムールの「ポー」と契約。現在は、呪詛持ちのラビツ一行を追跡している。
・カエルレウム師匠
寄らずの森に二百年ほど住んでいる、青い長髪の魔女。猿種。
肉体の成長を止めているため、見た目は若い美人で、家では無防備な格好をしている。
寄らずの森のゴブリンが増えすぎないよう、繁殖を制限する呪詛をかけた張本人。
ディナ先輩、ルブルム、リテルの魔法の師匠。
・ルブルム
寄らずの森の魔女カエルレウムの弟子。赤髪の美少女。リテルと同い年くらい。猿種のホムンクルス。
かつて好奇心がゆえにアルブムを泣かせてしまったことをずっと気にしている。
カエルレウムの弟子を、リテルのことも含め「家族」だと考えている。
質問好きで、知的好奇心旺盛。驚くほど無防備。
ディナの屋敷でトシテルとの距離がぐっと近づいた。戦闘時の息の合い方はケティが嫉妬するほど。
ケティがリテルとキスしたり痴話喧嘩したりするのを見て涙を流したが、その理由は自分で理解できていない。
・ディナ先輩
フォーリーに住むカエルレウムの弟子にしてルブルムの先輩。
男全般に対する嫌悪が凄まじいが、リテルのことは弟弟子と認めてくれた。
アールヴと猿種のハーフ。壮絶な過去を持つ。
フォーリー以北への旅について、大量の忠告をしてくれた。
・マドハト
赤ん坊のときに取り換え子の被害に遭い、ゴブリン魔術師として育った。犬種の先祖返り。コーギー顔。
今は本来の体を取り戻しているが、その体はあんまり丈夫ではない。
ゴブリンの時に瀕死状態だった自分を助けてくれたリテルに懐き、やたら顔を舐めたがる。
リテルにくっついてきたおかげでちゃっかりカエルレウムの魔法講義を一緒に受けている。
フォーリーの街中で魔法を使ってしまい、三年分の魔法代償徴収刑を受けた。
勇敢なのか無謀なのかわからないときがある。いつも明るい。
・ケティ
リテルの幼馴染。一歳年上の女子。猿種。
旅の傭兵ラビツに唇を奪われ呪詛に伝染し、それを更にリテルへと伝染させた。
カエルレウムが呪詛解除のために村人へ協力要請した際、志願し、リテル達がフォーリーを発つ時、メリアンと共に合流した。
盗賊団に襲われた際は死にかけたり、毒で意識不明になったり。
足手まといを自覚し、ストウ村へ先に戻る決意をした。
・メリアン
ディナ先輩が手配した護衛。
リテルたちを鍛える依頼も同時に受けている。
ものすごい筋肉と、角と副乳を持つ牛種の半返りの頼もしい傭兵。
円盾と小剣を二つずつ持ち、手にはスパイク付きのプレートナックルを装備。
謎の襲撃犯を撃退し、リテル達と合流。
騎馬戦も上手な様子。どうやらラビツの知り合いである様子。
・エクシあんちゃん
ビンスン兄ちゃんと同い年で、リテルが小さな頃は、ビンスンやケティと一緒に遊んでくれた。
村一番の絶倫ハグリーズの次男で、今はフォーリーで領兵をやっている筋肉自慢。
ちょいちょい差別発言を吐き、マウントを取ってくる面倒な人。
ここから先、リテル達に同行するらしい。
・ドッヂ
リテルの弟。ソンとは双子。猿種の先祖返り。
・クッサンドラ
病弱だったマドハト(中身はゴブリン)の世話を焼いていたゴド村出身の犬種の先祖返り。ポメラニアン顔。
フォーリーで領兵、それも偵察兵をやっている。
ここから先、リテル達に同行するらしい。
・ラビツ
ゴブリン魔術師によって変異してしまったカエルレウムの呪詛をストウ村の人々に伝染させた。
兎種ハクトッのラビツをリーダーに、猿種マンッが二人と先祖返りの猫種バステトッが一人の四人組。傭兵集団。
ラビツは、ケティの唇をリテルのファーストキスよりも前に奪った。
北の国境付近を目指している。本人たちは呪詛にかかっていることに気付いていない。
・ウォルラース
かつてディナ先輩とその母を絶望のどん底へ叩き落とした張本人。
名無し森砦を守る兵士たちと手を組み、スノドロッフの子どもたちを狙っていたが、ダイク達を見捨てて独り逃げた。
クスフォード虹爵と国王との間で、カウダ盗賊団の首領とされ逆賊認定された。
本来は身を守るための魔法品を、相手の無力化に用いたりなど、魔法品を使いこなす。
・ダイク
名無し森砦の守備隊長。勲爵。
名無し森砦は、クスフォード虹爵領都フォーリーと王都キャンロル、ボートー紅爵領都アイシスとを結ぶ街道の分岐付近にある砦で、王国直轄の砦。
名無し森砦の隊長という地位を、ダイク自身は正当な評価ではないと感じていていたため、架空の盗賊団カウダを作り出し、時折旅人を襲っていた。
ウォルラースと手を組んでいたが、ウォルラースが渡した薬を飲んで暴走し、倒された。
クスフォード虹爵と国王との間で、ダイクを殉職英雄扱いすることになり、その罪は全てウォルラースが被ることに。
・ベイグル
猫種の先祖返り。アルバスだが、レムルースで赤目を隠している。
槍を持つスノドロッフ村の村長。魔法に詳しい。
・ロービン
一見して凛々しい青年で、筋力がある。ホブゴブリン。
獣種に似ているけれど、獣種よりももっと力強い異世界由来の種族、という情報を、ルブルムは本で読んだことがあるという。
人の言うことを信じて疑わないタイプっぽい。
リテルに魔法を教えてくれた他、魔術師が喜ぶ卵石というものをくれた。
・レム
バータフラ・レムペー。クラースト村のバータフラ世代の五番目の子。
魔法に長けた爬虫種の少女。
リテルより若いが胸はかなり育っている様子。髪型はツインテール。
カウダの毒を塗った吹き矢や短剣を使う。
その母親は利照同様に異世界から来た。
リテルにお兄ちゃんになるよう要求した。
レムに罪が及ばぬよう色々と画策したが、クスフォード虹爵と国王との間で名無し森砦の兵士は全員職務を全うした勇敢な兵士とされたため、大丈夫になった。
・ロッキン・フライ
名無し森砦の兵士。
フライ濁爵の三男。
ウォルラースとダイクの計画を唯一知らされていなかった兵士。正義の心を持っている。
・ガレーテ・クスフォード
クスフォード虹爵マウルタシュの長男にしてクスフォード領兵第二隊隊長。
白馬にまたがり王子様っぽい雰囲気。
リテル達に新しい馬車を用立ててくれた。
・レムルース
地界に存在する種族。肉体を持たず、こちらの世界では『契約』されていないと長くは留まれない。
『虫の牙』の呪詛のベースにされていた他、スノドロッフ村の人達が赤目を隠すために『契約』している。
レムルースは複数形で、単体はレムールと呼ぶ。
ディナ先輩の体からリテルの腕へと移ったレムールは、リテルと契約し「ポー」という名を与えられた。
● この世界の単位
・ディエス
魔法を使うために消費する魔法代償(寿命)の最小単位。
魔術師が集中する一ディエスは一日分の寿命に相当するが、魔法代償を集中する訓練を積まない素人は一ディエス分を集中するのに何年分もの寿命を費やしてしまう恐れがある。
・ホーラ
一日を二十四に区切った時間の単位(十二進数的には「二十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ一時間に相当する。
・ディヴ
一時間の十二分の一となる時間の単位(十二進数的には「十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ五分に相当する。
・クビトゥム
長さの単位。
本文中に説明はなかったが、元の世界における五十センチくらいに相当する。
トシテルが元の世界の長さに脳内変換しないでもいいくらい、リテルが日常的に使っていた単位。
・アブス
長さの単位。
元の世界における三メートルくらいに相当する。
・プロクル
長さの単位
一プロクル=百アブス。
この世界は十二進数のため、実際は(3m×12×12=)432mほど。
・通貨
銅貨、銀貨。
十銅貨(十二進数なので十二枚)=一銀貨




