#52 見える、見えるぞ。
「寿命の渦は感じられなかったですが」
ウォルラースもエルーシも野放しなんだ。
『魔力感知』は当然のように精度を上げて展開している……のに……これと似たような状況、あったよな。
そうだ。
ケティをさらった奴だ。
あのとき、確かに死んでいたはずの爬虫種が、動いた。
ケティにカウダの麻痺毒を注入し、さらって馬に乗せ、馬を操って広場まで逃げて行った。
それだけ動いておきながらあの爬虫種の寿命の渦は、最初にやってきたときから広場で落馬したあのときまで一貫してずっと感じられずにいた。
特に広場に着いてからはもう、本当の死体みたいにまるきり動かなかったし。
『死んだふり』の類の魔法を使ったのではなく、ある種の死体を操る魔法を使われていた……としたら、使われたタイミングはいつだ?
あの偵察に来た二人組の爬虫種は、寿命の渦に関しては一人分と馬一頭分だけだった。
まさか始めからゾンビーを連れてきていた?
……だとしたら、今のタービタとかいう人も?
「トリエグル! 小屋の警備を頼む!」
ベイグルさんが叫びながら外へ出ると、入れ替わりにトリエグルさんが入ってくる。
俺はルブルムとケティを見る……ケティは起きていて、傍らのハンマーを握りしめる。
「リテル、行くんでしょ。ここは大丈夫」
「ケティ、ありがとう」
手斧と短剣。武器が鞘に収まっていることを確認しながら、俺もベイグルさんを追って外で出た。
小屋の前にはロービン。
「ベイグルは向こうに行った。おいらは外で警戒を続ける」
ロービンが指差す方へ俺は走る。
ウォルラースが増援を呼んで襲ってくるのか?
タービタって人、トームが知っていたということはスノドロッフの人だよね?
まさかスノドロッフの子どもたちを騙すために、数日前に失踪したタービタって人を殺してゾンビーにして操っている?
それならさっきベイグルさんから聞いた話と合致する。
俺たちがあの小屋で一晩を過ごそうとしているのは、今はスノドロッフに戻れないから。
この森の外れからスノドロッフ村へ至る道は、日の出から日没までしか通れない上に、通れるのはアルバスのみということ。
スノドロッフの人たちは全員アルバスらしく、内通者がいるか、村の外のアルバスがやってでも来ない限りはそもそもトームたちが遊ぶスノドロッフ村の内部へは近寄ることもできないというのだ。
それにしてもベイグルさん、足が速い。
この暗闇の中を、明かりも持たずに?
もしかして猫種の先祖返りだと夜目が効くのかな。
そういえば蝙蝠の半返りのウェスさんは、耳がとても良かった。
やばいな。
俺の探り探りの歩き方だとベイグルさんが『魔力感知』の範囲外へ行ってしまう。
明かり系の魔法がないと夜の森の中なんてなかなか走れたもんじゃない。
まずは『脳内モルヒネ』をかけてから灯りの魔法を……んー習ってなくない?
灯りを魔法でイメージしたいけれど、いざ原理を考えようとすると、知識としてはあっても詳細な理解には及んでいないことに気づく。
LEDは仕組みがよくわからないし、電球は電気がフィラメントを通る際に抵抗して光を出して……それがわかってもフィラメントの構造をイメージできない……とか考えているうちに、ベイグルさんとの距離はどんどん離されてゆく。
せめて月明かりでも射し込んで来ていれば……ああ、そうか。
星の中を歩けばいいんじゃないか。
『魔力感知』は使うか使わないかじゃないってカエルレウム師匠に教えられただろう。
絞りを変える……森羅万象の寿命の渦を拾えるくらいにまで……森の数多の命が星々のように煌めく。
樹には樹の、草には草の、小動物や虫たちにはそれぞれの、種ごとの寿命の渦がある。
無数の小さな光が包む地面。一定以上の大きさの光からは樹の位置がわかる。
寿命の渦の光は現実の物質を照らすわけではないから、それでも見えないものはあるだろうけれど、走れるくらいには辺りを把握できたみたい。
いける。
これなら追いつける。
走りながら、自分の寿命の渦を二つに分けて整えてゆく。
『魔法偽装』のように、自分の寿命の渦と、それと正反対の渦とを作って重ねる。
マンガとかでよく見ていた「気配を消す」ってのは、こういうことなのかな……というか、さっき俺、灯りを点けようとしていたよな。
寿命の渦をどんなに見えなくしても、暗闇の中で灯りを持っていたら元も子もないよな。
ベイグルさんとの距離を少しずつ縮まってゆく。
あ、立ち止まった……その付近で前後左右に動いている。
これはもうタービタさんだか何かだかに追いついて、交戦中ってことかな。
戦い……それに思いを馳せただけで、緊張が体をわずかに強張らせた。
俺はここまでなんだかんだで敵を倒せていない。
実際、その時が来たら、俺は人を、殺せるのか?
ああ、またディナ先輩に叱られそうなことを考えている。
迷いが命取りになるかもしれないってのに。
考えないようにする、というのは難しい。
意識を外すには、その避けるべき対象を明確に意識しなきゃいけないからだ。
そんなときは別のことを考える。
生き延びるために必要なことを……敵の探知だよな、やっぱり。
「気配を消す」状態な今の俺の寿命の渦を、『魔力感知』でとらえることができれば、俺と同じように気配を消している敵のことも察知できるよな?
『魔力感知』の絞り方をいろいろ変えながら走り続ける……絞り……絞り?
カメラみたいだな。
一瞬、思いついただけだった。
でも、その思考が急に俺の『魔力感知』の世界を押し広げた。
カメラはピントだけじゃなくISOとかシャッタースピードとか色々調節できるだろ?
『魔力感知』も絞り以外に……これは密度、これはフォーカス……ああ、『魔力感知』の世界が変わる。
今まで粗かったポリゴンが一気に細かくなったような感覚。
すげぇ。
『魔力感知』の密度や粗さを変えると、今まで見えなかったものがわかるようになる。
見えないものが見えるようになるのではなく、その何かだけ不自然に「見えない」ことが浮き彫りになるというか。
わ、魔石に溜まっている魔法代償までなんとなく感知できている。
それだけじゃない。
これ……誰かが『魔力感知』で俺に触れているのを感じているんだよね?
見える自分に対して鳥肌が立つ。
目からウロコだよ本当に。
ただ、脳はすっごい疲れるけどね。
ベイグルさんに近づいた。
そのすぐ近くに「見えない」何かが一つ。これがタービタさんかな。
二人だけじゃないな。
少し離れた場所にもう一つ「見えない」何か。
じゃあ俺は、そのもう一つの方に近づいたそちらを対処した方が……って!
ベイグルさんが急に落ちた?
垂直方向に……落とし穴?
マジか。
罠におびき寄せたってことか?
タービタさんらしき何かが、ベイグルさんの落ちた辺りへ近づいてゆく。
まさか止めを刺そうってのか?
くっそ。
先にベイグルさんの方へ行くしかないな。
まだ距離がある……適当な小石を拾って構える。
『見えざる弓』。
弓を引くイメージで引き絞る。
この魔法は、便利ではあるけれど必中ではない。
通常の射撃と同じように射ると、普段使い慣れた矢のように飛んでゆく。
だがその分、対象が魔法に対する防御系魔法を準備していても、それに阻まれたりはしない。
魔法は発射部分だけで、飛んでゆくのは物理だから。
ということで……当たれっ!
よし、怯んだ!
この隙に一気に距離を詰める。
もう一撃『見えざる弓』で小石を撃ち、さらに近くへ。
草むらを駆け抜ける音はどうしても消えない。
いくら気配を消してようがこんなんじゃ、こちらの位置はバレているんだろうな。
自分の鼓動をうるさいくらいに感じながら手斧を抜いて構える。
さて、大事なのはここからだ。
相手がゾンビーだとしたら、ゴーレムと同じで魔術を発動する魔石が体の一部に着けられているはず。
そこさえ切り離せば動きは止まる。
あとはいつ行くかだ……ここまで来て、妙に緊張する。
ベイグルさんの近くの奴もこちらを警戒しているのか、ベイグルさんの落ちた辺りへ近づく素振りを見せない。
待ち構えている?
待てよ。罠は一つじゃないかもしれないよな?
うかつに近づくのは良くないか。
あっ!
便利なのをマドハトから教えてもらったじゃないか。
この距離なら追加の魔法代償をそんなに消費せずにいけるな……『大笑いのぬかるみ』!
何かが転ぶ、湿度を含んだ音がした。
枯れ枝を拾い、ちょっと先の地面を突きながら近づいてゆく。
気配は元に戻して……離れている方には動きはないようだ。
「ベイグルさん、無事ですか?」
「無事である」
「先に向こうを無力化します。待てますか」
「大丈夫である」
落とし穴はそこそこの大きさがある。
これ掘るの大変だったろうな。
枯れ枝の先に『弱火』を使うと、ロウソクくらいの明るさは確保できる。
ぬかるみで滑っているそいつに火を近づけると……え、全裸?
槍だけ持った全裸の猫種……しかも女性。
頭は白猫だから、先祖返り。
この明るさでは瞳の色までわからないけれど、おそらくアルバスなのだろう。
どうして全裸……そりゃ油断させるためだよな。
ディナ先輩たちと過ごしたあの夜のおかげで、少しは耐性がついている。
周囲への警戒を怠らずに、ざっとその……おそらくタービタさん……を確認する。
何も着けていない……泥まみれにはなりつつあるけれど。
ということは、ゾンビーではない?
いやもしかしたら魔石を呑んだり、埋め込まれたり?
『魔力感知』でタービタさん付近に集中する。
タービタさんの付近に、魔石めいたものは感じない……ゾンビーではない?
これは今のうちにベイグルさんを助けたほうが良さそうだ。
枝の先の『弱火』を穴の縁に近づける。
「ベイグルさん、今なら!」
声をかけながら、穴の中を見てぎょっとする。
単なる落とし穴ではなく、無数の枝が尖らせて地面に突き立ててあり剣山のようだ。
ベイグルさんはその枝と穴の壁とのわずかな隙間に身をほっそりと寄せ、なんとか串刺しは免れている。
「どいているのである」
ベイグルさんは自分の槍の石突を穴の縁へと引っ掛けると、魔法代償を集中した。
そこからのことはしっかり見ていたはずなのに、なんだかまだうまく理解できないでいる。
ベイグルさんは、その槍を手がかり足がかりにして穴の外へスルッと出てきた。
その間、槍はまるでその場所に固定された鉄棒であるかのように、たわみもしなりもせず動きを止めている。
最後にベイグルさんは石突をつかんで、少し待ち、槍を引き上げた。
槍を空中に固定する魔法?
「リテル!」
ベイグルさんの声で、自分が油断していたことに気付く。
まったくもって紳士が遠い。
タービタさんがいつの間にかぬかるみの外に出ていて、俺に向かってタックルを仕掛けてきたってのに……なるほど。槍でぬかるみの外を突いて滑ったのか。
とっさに手斧を前に構え、しっかりと握りしめた。
「殺してはいけないのである」
殺しては……ってことは死んでないってこと?
あっぶねー!
トームを助けてもタービタさんを殺してしまったらアウトだよなぁ。
じゃあ、手斧の峰で……あっ、タービタさん、方向を突然変えたっ。
あっち……小屋とは反対方向の森の奥へ、全力ダッシュしている。
「リテルは戻るのである!」
ベイグルさんはタービタさんを追いかけてゆく。
そうだな。こちらは陽動かもしれないもんな。
俺は再び気配を消す。
少し離れた場所の、もう一つの「見えない」何かは、さっきからずっと動かないまま。
確認した方が良いのか、それとも急いで戻るべきか。
いやでも、後の憂いだかなんとやらだかは、断っておいた方が良いだろう。
地面に罠がある可能性を考慮しながら、俺は動かない「何か」の方へと近づいてゆく。
タービタさんとベイグルさんはもう『魔力感知』の範囲外。
ん?
動いた!
少し離れた場所の「見えない」何かが……近づいてくる?
これ音を立てないほうがいいよな……近くにあった樹の陰に隠れて息を潜める。
うわ、明らかに近づいて来ている。
で、止まった。距離にしたら三アブスくらい。
どうしよう。
これ以上近づかれる前に『見えざる弓』で短剣でも発射してみるか?
よし。
次に向こうが動き始めたらそのタイミングで撃とう。
……来た。
樹の陰から出ると同時に魔法代償を集中し『見えざる弓』で弓を射るフォルムで矢の代わりに短剣を構え、そのまま撃った。
トン。
乾いた音が、すぐ近くから聞こえた。
首に違和感を覚えて触れ、何かが刺さっているのに気付く。
『脳内モルヒネ』のせいか、痛みは全くない。
痛みに鈍感になるという弊害もあるんだな。
すぐに抜くが、意識が遠のいてゆく。
ああそうか、毒か……俺はバランスを失い、地面に突っ伏した。
● 主な登場者
・利照/リテル
利照として日本で生き、十五歳の誕生日に熱が出て意識を失うまでの記憶を、同様に十五歳の誕生日に熱を出して寝込んでいたリテルとして取り戻す。ただ、この世界は十二進数なのでリテルの年齢は十七歳ということになる。
リテルの記憶は意識を集中させれば思い出すことができる。
ケティとの初体験チャンスに戸惑っているときに、頭痛と共に不能となった。
魔女の家に来る途中で瀕死のゴブリンをうっかり拾い、そのままうっかり魔法講義を聞き、さらにはうっかり魔物にさらわれた。
不能は呪詛によるものと判明。カエルレウムに弟子入りした。魔術特異症。猿種。
フォーリーでディナやルブルムへ異世界から来たことをとうとう打ち明け、そして新たな呪詛をその身に宿した。
ゴーレムを作ることができる紅魔石をディナよりもらった。
ルブルムとケティを守り抜こうと心に誓った矢先、ケティを守れなかった自分に不甲斐なさを感じている。
ホブゴブリンとゴブリンの魔法を少し覚えた。
またもや毒にやられたっぽい。
・ルブルム
寄らずの森の魔女カエルレウムの弟子。赤髪の美少女。リテルと同い年くらい。猿種のホムンクルス。
かつて好奇心がゆえにアルブムを泣かせてしまったことをずっと気にしている。
カエルレウムの弟子を、リテルのことも含め「家族」だと考えている。
質問好きで、知的好奇心旺盛。驚くほど無防備。
ディナの屋敷でトシテルとの距離がぐっと近づいた。
戦闘時の息の合い方はケティが嫉妬するほど。
ダイク戦の後、突然、倒れた。今は深い眠りの底。
・ディナ先輩
フォーリーに住むカエルレウムの弟子にしてルブルムの先輩。
男全般に対する嫌悪が凄まじいが、リテルのことは弟弟子と認めてくれた様子。
アールヴと猿種のハーフ。壮絶な過去を持つ。
ゴーレムを作る魔法品をトシテルへくれた。
フォーリー以北への旅について、大量の忠告をしてくれた。
・ウェス
ディナ先輩の部下。肌が浅黒い女性で、男嫌いっぽい。
兎よりもちょっと短い耳をしている蝙蝠種の半返り。
何につけてもプロフェッショナル。
リテルに「魔法を使えなくときもあるだろう」と毒をくれた。
・マドハト
赤ん坊のときに取り換え子の被害に遭い、ゴブリン魔術師として育った。犬種の先祖返り。
今は本来の体を取り戻しているが、その体はあんまり丈夫ではない。
ゴブリンの時に瀕死状態だった自分を助けてくれたリテルに懐き、やたら顔を舐めたがる。
リテルにくっついてきたおかげでちゃっかりカエルレウムの魔法講義を一緒に受けている。
フォーリーの街中で魔法を使ってしまい、三年分の魔法代償徴収刑を受けた。
勇敢なのか無謀なのかわからないときがある。いつも明るい。
・ケティ
リテルの幼馴染。一歳年上の女子。猿種。
旅の傭兵に唇を奪われ呪詛に伝染。
リテルがずっと抱えていた想いを伝えた際に、呪詛をリテルへ伝染させた。
カエルレウムが呪詛解除のために村人へ協力要請した際、志願した。
リテルとの関係はちょっとギクシャクしていたのだが、再会したときにはなんかふっきれていたが、ケティの記憶の中のリテルと今のリテルとの違いに、やっぱり違和感を覚えている。
鍛冶に使っていたハンマーを武器として使う。
死にかけたり、盗賊団の毒で意識不明になったり、散々な目に遭っている。
・ロービン
一見して凛々しい青年で、筋力がある。ホブゴブリン。
獣種に似ているけれど、獣種よりももっと力強い異界由来の種族、という情報を、ルブルムは本で読んだことがあるという。
人の言うことを信じて疑わないタイプっぽい。
ダイクとの戦いの中で負傷し、カウダの毒で麻痺していたが、ルブルムに治療された。
・ウォルラース
街道で襲われた商人。
ディナ先輩と因縁があるウォルラースと同一人物のようだ。
名無し森砦を守る兵士たちとグルで、スノドロッフの子どもたちを狙っていたっぽい。
本来は身を守るための魔法品を、相手の無力化に用いたりなど、魔法品を使いこなす。
ダイク達を残し、単身離脱した。
・エルーシ
フォーリーのスラム出身の羊種。
フォーリーの街についたばかりのリテルとルブルムに絡み、マドハトにお腹が下るゴブリン魔法をかけられ、牢屋で大変なことになっていたが、ディナ先輩が牢屋から出してあげた様子。
待ち伏せ襲撃犯だったが、メリアンに返り討ちにされ、ブレドアの毒を刺されて意識を失った状態。
体を売る仕事ではなく、支配する側に回りたいと考えていて、ブレドアたち盗賊団の仲間になろうとしていた様子。
現在は行方不明。
・スノドロッフの子どもたち
魔石が採れるという伝説の地スノドロッフに住む三人の子どもたち。
男子がトーム。ミトとモペトが女子。全員、猫種の先祖返り。
盗賊団に誘拐された挙げ句、ケティ同様の毒で意識不明状態にされていたが、白魔石に封じられていた魔法で回復した。
全員、無事に取り戻した。
・ベイグル
猫種の先祖返り。
槍を持つスノドロッフの村の住人。魔法に詳しい。
・トリエグル
猫種の先祖返り
弓を持つスノドロッフの村の住人。
・タービタ
数日前に失踪したスノドロッフ村の女性。
槍を持ち、なぜか全裸で襲いかかってきた。どうやら操られている。
・『魔力感知』で見えない何か
毒のついた刺す飛び道具を使っている。
● この世界の単位
・ディエス
魔法を使うために消費する魔法代償(寿命)の最小単位。
魔術師が集中する一ディエスは一日分の寿命に相当するが、魔法代償を集中する訓練を積まない素人は一ディエス分を集中するのに何年分もの寿命を費やしてしまう恐れがある。
・ホーラ
一日を二十四に区切った時間の単位(十二進数的には「二十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ一時間に相当する。
・ディヴ
一時間の十二分の一となる時間の単位(十二進数的には「十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ五分に相当する。
・クビトゥム
長さの単位。
本文中に説明はなかったが、元の世界における五十センチくらいに相当する。
トシテルが元の世界の長さに脳内変換しないでもいいくらい、リテルが日常的に使っていた単位。
・アブス
長さの単位。
元の世界における三メートルくらいに相当する。
・プロクル
長さの単位
一プロクル=百アブス。
この世界は十二進数のため、実際は(3m×12×12=)432mほど。
・通貨
銅貨、銀貨。
十銅貨(十二進数なので十二枚)=一銀貨




