#49 赤い花、咲いた
「ちょっと待ってくださいダイク隊長! どうなっているんですかっ!」
兜が外れ、左目付近からの出血が止まらないロッキンが、ウォルラースたちの方へヨロヨロと近づいてゆく。
あの貴族の三男坊、まだ生きていたのか。
「ロッキン、お前も止まれ」
「隊長? どうしてプラプディン先輩が、子どもを人質に取っているんですか?」
「ブラデレズン、なぜだ?」
ダイクはロッキンの問いには答えず、横に居た部下の名前を呼んだ。
あの三男坊を「賊にやられた」ことにしろと命令された奴だ。
「ちょ、ちょっと手こずってただけで……あいつ、新米のくせに抵抗しやがって。も、もう少し時間があったら」
「まあいい。これからあいつら一人ずつ刺してこい」
ダイク隊長が冷たく言い放つと、ホリなんたらがブラデレズンへ短剣を渡す。
ブラデレズンの手足は震え、目はぼんやりと短剣を見つめている。
「おいっ! 聞こえたかっ?」
「は、はいっ!」
ブラデレズンは短剣を右手に構えると、左手では小剣を抜き、ロッキンの方へ距離を詰め始めた。
あの短剣、おそらく例の麻痺毒が塗ってあるのだろう。
「ほー。砦を守る隊長さん以下、ほぼ全員が盗賊団ってわけかい」
「お、おっと、お前らは動くなっ。抵抗したら白い子を殺すぞっ!」
メリアンが半歩前に出るや否や、トームを人質に取っているプラプディンが口の端をヒクつかせた。
「……ダイク隊長……ブラデレズン先輩……皆さんのこと、尊敬していたのに」
ロッキンは盾を拾い、小剣を構え直す。
「ロッキン、お前が抵抗しても、子どもは殺すぞ?」
プラプディン……こいつの悪党っぷり、相当だな。
「いいのかい? 人質がなくなったらあんたらを守るものはなくなる。ロービンの麻痺を解いたらあんたらに勝ち目はないだろう。三人のうち二人が戻ってくりゃ上出来だ。なんせ言いなりになりゃ全員殺されるんだからな」
メリアンは小剣を軽く振り回すと、ブラデレズンはビクついて足を止める。
万全な様子のメリアン……ウォルラースはどうしてさっきのアレを仕掛けて来ない?
周囲を注意深く見回すと、ウォルラースの折れた牙が落ちているあたりに、何か光るものを見つけた。
もしかしてあれがさっきメリアン達を苦しめた魔法品か?
ウォルラースの視線の先を確認しようとした途端、視線を逸らす……ビンゴっぽいな。
「ルブルム、ロービンを回復してやんな」
「お、おい待て! 本当に殺すぞっ!」
「それが開戦の合図かい?」
それにしてもこういう究極の選択っぽいのを、簡単に選べてしまうメリアンの場数というか度胸というか容赦なさというか。
引きかえ俺は、トームと目が合ってしまっている。
怯えた目で必死に助けを求める仔猫。
俺はどちらかというと犬派なんだけど、あの表情はヤバい。胸が苦しい。
気がついたら一歩前へ踏み出していた。
「お、お前! そこのお前! なんだお前らっ! 動くなって言ってんだろっ!」
悪辣プラプディンが俺を睨みつける。
「その子を放す条件について……他の選択肢はないか?」
メリアンに主導権を握らせたままだと、トームの命は恐らくなくなるだろう。
俺にとってそれは見殺しと一緒だ。
努力もせず見殺しを選ぶのは紳士のすることじゃない。
ディナ先輩あたりには刺されるくらい怒られるかもだけど、俺は、あんな悲壮な顔をしているトームを助けない選択肢を選びたくはない。
こういうのって究極の選択とか言うけどさ、それって思考の放棄だと思うんだ。
思考を手放さなけりゃ選択肢なんていくらでも見つけられるはず。
いや、見つけ出すんだ。
「おいおい。助けるつもりか? こういう連中は約束を守らないぞ?」
メリアンの声が当然のように怒っている。
さっきまでビクついていたブラデレズンがあからさまにホッとしている。
他の人は俺の様子を伺っている。
ここから先は俺の行動一つで人の命が消える。
プレッシャーに足が震えているのを感じる……いや、力が入らないのは血が足りないのか。
さっきみたいに血の『水刃』なんて、体力的にもう無理だろうな。
「例えばどんな条件だ?」
隻腕となったダイクが残る右手であの異様な剣を構え直しつつ、値踏みするように俺を見つめる。
ダイクの横のウォルラースも同じように俺を見つめている。
「その質問は交渉に応じると受け取る」
「リテルと言ったな。君はスノドロッフとつながりがあるのか?」
俺が強引に話を継続すると、ダイクではなくウォルラースが答えた。
「いや、ない」
ウォルラースが会話に乗ってくるということは、向こうも時間を稼ぎたいのか?
ディナ先輩のときは仲間の到着を待っていた。
砦の兵士が集まってくる? それとも盗賊団の方か?
会話には注意しつつも、周囲への警戒は強めにする。
思考と『魔力感知』とで、脳みそがよじれそうになるくらい疲れる。
「ではなぜ? 正義感かな?」
そりゃ紳士だからさ……って言いたいところだが、俺はまだ紳士だと胸を張れる域には達していない。
紳士を目指しているからさ……こんなんじゃ締まらないよな。
だとすると……あるセリフが頭に浮かんだ。
マクミラ師匠ならこういうときこういうだろうなという言葉が。
「いや。その子を見捨てたら、毎日楽しみにしている晩飯が不味くなるからだ」
ウォルラースが突然、笑い出した。
ダイクも、メリアンも笑いを噛み殺している。
え? 俺なんか失敗しちゃったか?
カッコつけたのがスベった感じの超ダサい状態?
「ああ、いいよ。リテル」
ウォルラースが笑うのをやめた。
「君はいい。こういうのはどうだろう。君が私の部下になるのであれば、この子は返すし、君の仲間も全員安全に解放しよう」
ウォルラースの部下に?
俺が?
でも普通に考えりゃ言われるままにノコノコ出ていったら即座に人質だよね?
そうじゃなくともウォルラースには虫唾が走っているってのに。
だが断る、即座にそう答えても……またトームと目が合う。
なんて切ない、綺麗な赤い瞳。
ルブルムの髪の色に似て、透明感がある赤なんだ。
「部下……というのは、変な魔法品でも装着されて、あなたに忠実な奴隷にされることを言うのかな?」
魔法や動きを封じる魔法品を持っているくらいだ。
その手の手段を持っている可能性は低くない。
俺の意に反して俺にルブルムを襲わせたら……ルブルムは自身の身を守ってくれるだろうか。
さっき、ウォルラースに突然襲いかかったルブルムのことを思い出す。
ルブルムと話をするまではずっと感情の抑揚が乏しいタイプかと思っていた。
でも今は違うと分かる。本当は感情も好奇心も豊かな子。
しかも罪の意識を覚えてしまうと、自分の気持を押し殺してまでも罰をその身に科そうとする。
もしルブルムが俺をなんとかして自分の身を守れたとしても、その際に俺を傷つけてしまったら、きっとまた殻に閉じこもり、ずっと自分を責め続けるだろう。
そんな選択肢だけは絶対に選んではいけない。
メリアンのチョイスより悪化させてはならないんだ。
「ははは。見抜いていたのか。バータフラには悪いことをした。随分頼りにしていたのだけどね……だが、結果的に我々に不利益となることばかりしでかしてくれたからね」
ん?
バータフラ?
なんか勝手に勘違いしてくれるってこと、リアルにあるもんなんだな。
「やっぱりバータフラは麻痺していたか。あんたが逃げ出したとき、動かないなぁとは思ったんだよ。ルブルムの一撃のおかげで無駄な間が開いたにも関わらず、バータフラは動かないままだった。そのせいで違和感が出ちまったんだよ」
メリアン、しっかり見ているなぁ。
「私がバータフラに使ったのはこの魔法品だ」
ウォルラースが何かを俺に投げる。
罠か? だがこれを受け取らなかったら、確実に即開戦、そしてトームは……。
俺は手を伸ばしてそれをキャッチし……ようとした。
本当に受け取るつもりだったんだ。自分で。
でもそれを受け取ったのは、ジャンプしたマドハトだった。
「お、おい、マドハトっ!」
「リテルさまの安全は! 僕が守るです!」
直後、魔法代償の集中を感じた。大きく二つ、小さく一つ。
小さいのはルブルム。
ロービンの方へ駆け出したから恐らく使うのは『カウダの毒消し』だろう。
大きい一つはホリなんたら。
もう一つはマドハト……でも、これ、マドハト自身が魔法代償を集中している?
不自然な流れ……そう。さっきのバータフラの今際の際のアレみたいな。
でも今は、敵の魔法への対策が先!
俺は真っ先にウォルラースの牙とあの光るモノとを拾い上げる。
光っていたのは魔石の嵌ったペンダント。
触れてみると魔石の中に一つだけだが魔法を感じる……いや、複合魔法だから魔術か。
魔石の中に格納されている魔法や魔術に、自分の知っている魔法、もしくは似た構造の魔法が、含まれているかそのものかである場合、、触れただけでわかる。
だから、その魔術に『生命回復』に似た効果が含まれていること、五ディエスの魔法代償を消費する魔術であることはすぐに分かった。
そこで俺は戸惑った。
俺が逆にウォルラース達へ向かってこの魔術を使ってやる……そう考えていたから。
だって、『生命回復』に似た効果だよ。
皆、すごい苦しんでいたのに回復系?
一度使いさえすれば効果を学習することはできる……けど、この得体の知れない魔術はイチかバチかで使うにはリスクが高すぎる。
ペンダントはベルトポーチに入れ、牙はベルトへと挿し、さっき滑って落とした手斧を拾う。
拾った瞬間だった。
その手斧でとっさに体の前方をガードする。
手が痺れるほどの凄まじい衝撃を手に感じ、俺はそのまま後方へふっ飛ばされる。
血が足りないせいか足に力が入らず、踏みとどまれずに転んでしまった。
手斧もまたどこかへ飛ばされた。
すぐに起き上がるが、追撃はない。
そのとき、背中に冷たいものが走った。
視界の奥、プラプディンの頭に、花が咲いたように見えたからだ。
プラプディンの首が急な角度で折れ曲がり、体も同じ方向へ倒れる。
すぐにそれは花ではなく血だということがわかる。
最初に頭に浮かんだのは「狙撃」という単語。
もしも狙われたのが自分だったら、仲間だったら、あんなものどうやって防げるのか……じゃない。
狙われ、倒れたのはプラプディン。
トームを捕まえていたヤツ。
だとしたらあの一撃は、ロービンの言っていたスノドロッフの人たちかもしれない。
今、この瞬間を勝機に変えないでどうするんだ。
俺をふっ飛ばしたダイクには、メリアンが斬りかかっている。
片手になったのにダイクの方が優勢に見えるのは、ホリなんたらがダイクにかけた魔法のせいか。
そのホリなんたらは、まっすぐにケティの方へ向かっている。
ケティはミトとモペトを抱えて馬の方へ移動している。
ケティの武器はあの馬車の中だし、逃げるしかないだろうな。
ホリなんたらは小剣と、盾の代わりに何か拳大のモノを持っている。
もしかして『魔法封印』をかけたモノだろうか。
『魔法封印』の効果を強化する魔法品があるってのはディナ先輩も言っていたな。
ルブルムはトームを助けに向かったが、ウォルラースはトームの首根っこをつかんで逃げようとしている。
まだ動きの鈍いロービンも、ルブルムと一緒にウォルラースの元へ。
ロッキンとブラデレズンはまだ交戦中。
スナドラはまだつるつるしていて、マドハトはさっきの受け取った姿勢のまま地面に横たわっている。
一番気になるし加勢したいのはルブルムとウォルラースのところだが、加勢すべきと考えたらケティのところに行くべきだろう。
俺が一歩前へと踏み出したタイミングで、また赤い花が咲いた。
● 主な登場者
・利照/リテル
利照として日本で生き、十五歳の誕生日に熱が出て意識を失うまでの記憶を、同様に十五歳の誕生日に熱を出して寝込んでいたリテルとして取り戻す。ただ、この世界は十二進数なのでリテルの年齢は十七歳ということになる。
リテルの記憶は意識を集中させれば思い出すことができる。
ケティとの初体験チャンスに戸惑っているときに、頭痛と共に不能となった。
魔女の家に来る途中で瀕死のゴブリンをうっかり拾い、そのままうっかり魔法講義を聞き、さらにはうっかり魔物にさらわれた。
不能は呪詛によるものと判明。カエルレウムに弟子入りした。魔術特異症。猿種。
フォーリーでディナやルブルムへ異世界から来たことをとうとう打ち明け、そして新たな呪詛をその身に宿した。
ゴーレムを作ることができる紅魔石をディナよりもらった。
ルブルムとケティを守り抜こうと心に誓った矢先、ケティを守れなかった自分に不甲斐なさを感じている。
・ルブルム
寄らずの森の魔女カエルレウムの弟子。赤髪の美少女。リテルと同い年くらい。猿種のホムンクルス。
かつて好奇心がゆえにアルブムを泣かせてしまったことをずっと気にしている。
カエルレウムの弟子を、リテルのことも含め「家族」だと考えている。
質問好きで、知的好奇心旺盛。驚くほど無防備。
ディナの屋敷でトシテルとの距離がぐっと近づいた。
戦闘時の息の合い方はケティが嫉妬するほど。
・ディナ先輩
フォーリーに住むカエルレウムの弟子にしてルブルムの先輩。
男全般に対する嫌悪が凄まじいが、リテルのことは弟弟子と認めてくれた様子。
アールヴと猿種のハーフ。壮絶な過去を持つ。
ゴーレムを作る魔法品をトシテルへくれた。
フォーリー以北への旅について、大量の忠告をしてくれた。
・マドハト
赤ん坊のときに取り換え子の被害に遭い、ゴブリン魔術師として育った。犬種の先祖返り。
今は本来の体を取り戻しているが、その体はあんまり丈夫ではない。
ゴブリンの時に瀕死状態だった自分を助けてくれたリテルに懐き、やたら顔を舐めたがる。
リテルにくっついてきたおかげでちゃっかりカエルレウムの魔法講義を一緒に受けている。
フォーリーの街中で魔法を使ってしまい、三年分の魔法代償徴収刑を受けた。
勇敢なのか無謀なのかわからないときがある。いつも明るい。いまはなぜか固まっているっぽい。
・ケティ
リテルの幼馴染。一歳年上の女子。猿種。
旅の傭兵に唇を奪われ呪詛に伝染。
リテルがずっと抱えていた想いを伝えた際に、呪詛をリテルへ伝染させた。
カエルレウムが呪詛解除のために村人へ協力要請した際、志願した。
リテルとの関係はちょっとギクシャクしていたのだが、再会したときにはなんかふっきれていたが、ケティの記憶の中のリテルと今のリテルとの違いに、やっぱり違和感を覚えている。
鍛冶に使っていたハンマーを武器として使う。
死にかけたり、盗賊団の毒で意識不明になったり、散々な目に遭っている。
・メリアン
ディナ先輩が手配した護衛。
リテルたちを鍛える依頼も同時に受けている。
ものすごい筋肉と、角と副乳を持つ牛種の半返りの頼もしい傭兵。
円盾と小剣を二つずつ持ち、手にはスパイク付きのプレートナックルを装備。
謎の襲撃犯を撃退し、リテル達と合流。
騎馬戦も上手な様子。どうやらラビツの知り合いである様子。
・ラビツ
兎種のラビツをリーダーに、猿種が二人と先祖返りの猫種が一人の四人組の傭兵。
そのラビツが、リテルのファーストキスよりも前にケティの唇を奪った。
北の国境付近を目指す途中、ストウ村に立ち寄った。
村長の依頼で村の近くに出た魔物を退治したあと一晩はお楽しみして、翌日の朝、旅立った。
ゴブリン魔術師によって変異してしまったカエルレウムの呪詛をストウ村の人々に伝染させた犯人。
・バータフラ
広場で待ち伏せしていた二人の爬虫種のうち、逃げた方。
もう一人は、メリアンが倒した。
洞窟の奥でウォルラースを脅していたが、嘘がバレてロービンに倒された。
『カウダの毒消し』という魔法が封じられた白魔石を隠し持っていた。
・ロービン
一見して凛々しい青年で、筋力がある。ホブゴブリン。
獣種に似ているけれど、獣種よりももっと力強い異界由来の種族、という情報を、ルブルムは本で読んだことがあるという。
人の言うことを信じて疑わないタイプっぽい。
ダイクとの戦いの中で負傷し、カウダの毒で麻痺していたが、ルブルムに治療された。
・ウォルラース
街道で襲われた商人。
ディナ先輩と因縁があるウォルラースと同一人物のようだ。
名無し森砦を守る兵士たちとグルで、スノドロッフの子どもたちを狙っていたっぽい。
怪しい魔法品を使う。
現在はトームを人質にして逃げようとしている。
・スノドロッフの子どもたち
魔石が採れるという伝説の地スノドロッフに住む三人の子どもたち。
男子がトーム。ミトとモペトが女子。全員、猫種の先祖返り。
おまけに透き通るほど肌が白く、目が赤い、いわゆるアルバス。
盗賊団に誘拐された挙げ句、ケティ同様の毒で意識不明状態にされていたが、白魔石に封じられていた魔法で回復した。
現在、トームがプラプディンに捕まっている。
・ダイク
名無し森砦の守備隊長。勲爵。
名無し森砦は、クスフォード虹爵領都フォーリーと王都キャンロル、ボートー紅爵領都アイシスとを結ぶ街道の分岐付近にある砦で、王国直轄の砦。
刀とノコギリが合わさったような凶悪そうな武器を使い、突然ロービンへ斬りかかった。
現在は(武器を持たない方の)左腕を失っている。ウォルラースとグルだった様子。
・ロッキン・フライ
名無し森砦の兵士。
フライ濁爵の三男。
ウォルラースとダイクの計画を唯一知らされていなかったっぽい。
・名無し森砦の兵士たち
鼠種のスナドラは、マドハトを追いかけてつるつる滑っている。
両生種のプラプディンは、トームを捕まえ、首筋に短剣を当てていたが、頭に赤い花が咲いて倒れた。
鳥種のホリーリヴは、魔法を使う。『魔法封印』をまといながらケティを追いかけている。
馬種のブラデレズンは、ロッキンと交戦中。
全員が金属板で補強された革鎧に身を包み、小剣と円盾を持つ。
● この世界の単位
・ディエス
魔法を使うために消費する魔法代償(寿命)の最小単位。
魔術師が集中する一ディエスは一日分の寿命に相当するが、魔法代償を集中する訓練を積まない素人は一ディエス分を集中するのに何年分もの寿命を費やしてしまう恐れがある。
・ホーラ
一日を二十四に区切った時間の単位(十二進数的には「二十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ一時間に相当する。
・ディヴ
一時間の十二分の一となる時間の単位(十二進数的には「十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ五分に相当する。
・クビトゥム
長さの単位。
本文中に説明はなかったが、元の世界における五十センチくらいに相当する。
トシテルが元の世界の長さに脳内変換しないでもいいくらい、リテルが日常的に使っていた単位。
・アブス
長さの単位。
元の世界における三メートルくらいに相当する。
・プロクル
長さの単位
一プロクル=百アブス。
この世界は十二進数のため、実際は(3m×12×12=)432mほど。
・通貨
銅貨、銀貨。
十銅貨(十二進数なので十二枚)=一銀貨




