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白の完全無欠  作者: 広瀬コテツ
コルク村編
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現状把握


 俺の記憶を共有した二人は記憶の旅から帰ってきてからは思ったよりスムーズに事が進んだ。曰わく「嘘にしては想像出来る範囲をこえているから」らしい。

 まぁ確かに車とか飛行機とかはこっちの世界の人じゃ考えは出来ても想像は出来ないだろうね。


 そして俺もこちらの世界の事をいくらか教えてもらった。


 まずこの世界には硬貨という概念はないらしい。その代わりに「tpt」というものがあるということだ。「tpt」は「トラストポイント」の略で「信頼ポイント」のことである。

 ポイントというのは比喩ではなく実際に硬貨ではなくカードにポイントのやり取りで生活しているのだ。そしてこの世界に生を受けた人間は全て「カード」を持っている。というより「カード」と唱えれば誰でも出せるらしい。

 そこに「tpt」を入れるということだ。長々と説明したが、つまりは電子マネーと同じ要領だ。


 そして「カード」というのは本人の身分証明書であるとのことだ。ギルドに属する人間はこの「カード」に更にいくつかの情報が加わるらしいが詳しい事を知りたいならギルドに行けとの事らしい。


 「そういえば俺にもそのカードとやらは使えるのか?」

「わかりません…。<オープン>と言えば出てきますので試してみてはいかがでしょうか?」

ミリナの提案にそりゃそうだと思いながら俺は「<オープン>!」と唱えた。


 すると目の前に頭の大きさ位の透明なボードのような物が出てきた。

「お?何か色々書いてある」

その言葉に二人がこちらを覗き込む。

「見せて下さい」「すいません」

と。前者がミリナ。後者がハネネだ。


 そしてカードに書いてあった事はというと…。



名前:シロー・タチバナ

年齢:18

出身:異世界

所属:なし

tpt:0

Fリスト:0


「うわぁ、すごい!出身が異世界に!」

「どうやら本当らいわねぇ」

納得する二人。カードは存在そのものだから誤魔化すことは出来ないらしい。

「Fリストって?」

「フレンドリストですよ。お互いが登録すると離れていても<光字>で連絡が取れるんですよ」


 <光字>とはメールと同じらしい。この<光字>とカードはこの世界に生まれた時に受ける「加護」らしいので誰でも使えるとのことだ。

 結局この日は二人とFリストを交換して終わった。






 四郎は知らなかった。地球のメールも電子マネーもこの世界のtptと<光字>を真似たものだということを。



 そしてカードが使えるのも異世界であるはずなのに言葉が通じるのも、四郎と契約したこの世界の神様のサービスだということも。

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