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白の完全無欠  作者: 広瀬コテツ
コルク村編
11/105

推測


 暗い夕飯を食べた後、俺はすぐに眠った。しかし皆が寝静まった頃、俺は起き出してこっそりと家を出た。誰にも感づかれないようにとりあえず村の入り口の方へと歩いていく。

 わざわざ夜中起き出したのには理由がある。昨日のワーム(正確には<ジャイアントワーム>だが)の件だ。

「ねむねむ~♪」

まだ寝ぼけているのかつい口から歌がこぼれる。それでも眠さを噛み殺し俺は思考を続ける。



 あの草原には本来ワームはいないらしい。それだけならハグレモンスターの線が濃厚であるがハネネと親父さんとの会話で、ふとある理由を思い付いた。

 今はそれを確かめるために動いている所だ。村の入り口につくと体中にわずかばかりの<魔>を巡らせる。すると俺の身体の神経が急速に敏感になったように感じられる。そのまま感覚にまかせ意識を森の方へと集中する。

「…いた」

やはり俺の考えは正しかったようだ。

 これ以上探ると相手に感づかれる可能性があるので<魔>を解く。次に森の中を素早く移動するために体中に<武>を巡らせる。底の方から力が湧いてくる。

 俺はワームの時とは逆にその場から静かに、かつ猛スピードで森の中へともぐって行った。



 音もなく森の中を駆ける。夜で暗くはあるが<武>を纏っている俺には関係ない。昼間と同じように周りの景色がしっかりと把握出来ている。時々森にいる動物が俺が来ると慌てたように逃げていく。

 動物と魔物の違いは簡単だ。<魔>を纏っているかどうか、すなわち魔法を使えるかどうかだ(あくまでワームを見ての俺個人の判断なので絶対とは言い切れないが)。そしてこれから戦いに行くのは魔物のところ。まぁいくら魔物でも俺には適わないと思うがな!



 そうしていくらか走っているとようやく目的の魔物を見つけた。あのワームと同じくらいの大きさだが姿は全く違う。

 うん、でっかいカブトムシだ。ここまで大きいとさすがに子供も喜ばないだろう。まさにム○キングだ。


「やっぱりな。あのワーム幼虫っぽかったし、夜の森で慟哭してたのはお前か。お前には悪いけど狩らせてもらうぜ、ムシ○ングさんよ」

先ほどと伏せ字の場所が異なっているようだが気のせいだろう。



 そして俺はでっかいカブトムシの前へと躍り出た。今、夜の森で戦いが始まろうとしていた。

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