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G.W.S.-グリムリーパー・ウェポンズ・サービス-  作者: 来賀 玲
作戦記録0番:第2死神小隊「バレットエキスポ」の華麗なる?日常
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PHASE 3 :近代兵器の悪魔退治

「お前は誰だよ」




 ウィプリィの返事にも、睨むだけで答えない。


「ダンマリ、ですかー」


 やれやれ、とオンリーは、ごく自然に肩を竦めて四角い箱の様なP90本体のトリガーの真後ろ、セレクターを『安全(S)』から『セミオート(1)』に変える。


 女性だった相手が飛び上がるのと頭を撃ち抜くのはほぼ同時だった。


 ヘッドショットは素晴らしいが、まずこの距離では当たらないほうがおかしい。


 …………が、事切れたように倒れた姿を見て、オンリーは即座に指示を飛ばした。


()()()()!!」


 指示の瞬間、一番早かったのはシュナイダー。


 タタタタタタタタタッ!!


 『総統閣下の電気鋸』


 音が軽く聞こえる人間もいるが、自らの銃身や内部機構にすらダメージを大きく与える『毎分1200発』の発射速度が出す音は恐怖でしかない。


 車に擬態し、数発を脇腹に喰らった化け物も、


 堪らずボンネットのようだった口を開けて吠えるほど。



 ギャァァァァァァァァァ!!!!!


 シュルシュル音を立てて、『舌』だった女性型の何かが引っ込んでいく


「今月4匹目の魔界の悪魔!!

 パフェちゃん、ネスカちゃん出番!!!」


「「了解!!」」


 プッタネスカの12ゲージが、パフェの50口径が火を放つ。


 デザートイーグルは、名実ともに『最強火力』のマグナムオートハンドガン。

 そして、12ゲージショットガンは狩猟にもよく使われる。

 しかも今回はスラグ弾。

 熊、イノシシの頭蓋、開かない鍵などを壊すための一粒の大きな弾丸である。


 要するに、悪魔を殺すには充分な口径の弾が次々撃たれている。


「リロード!!」


 二人が打ち尽くす直前に叫び、間髪入れず再びシュナイダーの電鋸の音が聞こえる。


「ちょっとこいつ!!

 こんだけ撃ってまだ動いてるんだけど!!」


 すでに、ドラムマガジン2つが(から)なシュナイダー。

 いくらMG42の圧倒的発射速度といえど、近い的に200発近く撃って、なんで原形を留めているのか?


 …………よく見ると、怪物の傷が撃った端から直っている。


「ノーマルデスサイズ弾頭、効果なし!!」


「マジで?珍しい……シュナイダーちゃん、銃身とリロード!!

 フェンサーちゃん、撃てたら撃って!!」


「一言余計ですわよ!!」


 ロンリーも自分のセレクターを『A(フルオート)』に、隣でフェンサーも自分ことL85A2を|(今日は素直に初弾から弾が出て)撃ち始める。


 タタタタンッ!!タッタタタンッ!!


「やっぱり効いてないじゃない……!!」


 熱くなった銃身を引き抜いて、交換しながらシュナイダーが言う。

 確かに普段なら死んでいる量だが、ジタバタして逃げようとまでしている。

 

「ドイツババア、」


 と、そこで肩に自分──RPG-29を担いで光学照準器を覗くウィプリィがシュナイダーに話しかける。


「お嬢ちゃん、仕止めてくれんでしょうね?」


「……動くと当たらないだろ?」


「足で良いのね?」


「動くと、当たらない。だろ?」


「それもそうね。

 同郷のスナイパーさん!!相方が脚って言ってるわよ!!」


「後ろのお肉の柔らかい所は、年上に譲るわ〜」


 すでにしゃがんで構えているリュドミラに

 クソガキども、とMG42の上のカバーを開けて、ベルトリンク500発用を繋ぐシュナイダー。


化け物(アレ)のサイズ仕立て上げるわ!!

 スイッチ!!」


 言われて、撃っていたオンリーとフェンサーが下がり、再び電鋸の音が響く。


 ギャァァァァァァァァァ!?!?


 ちょうど、こちら側の後ろ足の付け根を穴だらけに変え、弾丸の雨が足を一本切り裂く。


 ターンッ!!


 3点でバランスを支え用とした瞬間、もげた側の今度は前足の膝が撃ち抜かれる。


「そういえば、ビール2本分の恨みあったわね」


 ターンッ!!


 という訳でもう一発撃つリュドミラ。

 どさりと崩れる様子をウィプリィが光学照準器越しに見る。


「ジュージューになるまで焼くからな……!」


 引き金を引く。

 ボゥ、と点火したロケット弾は車のようだった怪物へ当たる。

 言葉どおり弾頭は、サーモバリック弾。

 即座に気化した内部の化学物質が3段階の燃焼を経て大爆発を起こす。



 ズガァァァァァン!!!


 ギェェェェェェェェェェッ!!!!!!



 頑丈なようで、燃えながら亡くなった手足も含めて暴れる悪魔。


「えぇ……ちょっと燃えすぎぃ……」


「燃やしたの誰よ、って言いたいけどサーモバリックってこんな燃えたかしらね?」


「可燃性の体液?魔界ってそんなのもいるのねぇ」


 ファイヤーしながら悶え狂う悪魔を前に、ハハハと笑う3人。



 ────所で、可燃性の体液の生物は中身も可燃性の体液で充満しているのではないのだろうか?







「「「みんな伏せろォッッ!!!」」」






 事実に気付いて叫ぶ声に全員伏せた瞬間、悪魔はボォォンと音を立てて火柱を上げる。


 可燃性の液体が爆発した場合、温度変化で気化した部分が爆発した影響で、まだそこまで温度が上がっていない可燃性の液体が火のついた状態で散乱する危険がある。


「なんか降って来たんですけどぉ!?」


「やばい燃える燃える!!」


「ウィプリィ、あんた燃えてる!!」


「はっ?ハッ!!

 アッツい、熱っ、アッツい!!熱いっす熱い!!」




 当然の如く、その後の大惨事であった。




「今度はトラックが燃えてますわよぉ!?!」


「まずい!!弾丸を出して誘爆する前に!!

 って私のチョコもぉ!!


「ああああああもうヤダぁぁぁぁぁ!!!!!」


「ウィプリィが発狂した!!」


 消化器はあるがとるのも一苦労であり、第2死神小隊は、その後全力で弾丸の保護と消火に尽力したのだった。



          ***

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