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G.W.S.-グリムリーパー・ウェポンズ・サービス-  作者: 来賀 玲
作戦記録1番:ようこそ新兵ども!間違ってこんなトコ来たのかい!?
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PHASE 13 :準備ってクッソ時間かかる 前編








『目標は日本生まれのウェンディゴ、現地の霊媒師によれば『ヒサルキ』って名前らしいよ。


 ウェンディゴ、つまりは他人を乗っ取れる能力と知識のある、クマ並みの防御力を持ったゴリラだ。

 まぁこいつ、北米のと違って頭にツノは無いけどね』



 通信機越しの言葉を聞きながら、射撃場で目標の書かれた板に一発弾丸が当たる。


『400m、右修正マルヒト』


『了解』


 こうして、PSG-1やSR-25のスコープ照準を合わせていく。


『オンリー隊長、最大は400mレンジで良いんですか?』


『日本の森は、近年はベトナムより酷いからね。

 何より起伏がありすぎて地図上よりも高低差激しいんだよこの国は。

 思ったより敵が近付いてくる事の方が多いし、相手はお猿さん。

 エリータちゃんも、ニーナちゃん同様マークスマンライフル程度のレンジで戦うことの方が多いよ』


『我ながら重量を恨みます』


 と言いつつも、無線機での司令官ブラッキィの言葉を聞きつつ、その戦場に備えてゼロインをしていく。



          ***


『目標が魂喰いの大型獣である以上、5.56じゃあちょいと豆鉄砲だ。

 数も不明だから全力で備えるよ。


 M-フォースは付けられるやつは全員『マス』装備だ、グレランの子はもちろんグレラン付けといてよ!


 でも自分の銃も必ず装備な、ベトコンがクマになったようなもんさ、アサルトライフルはいるよ?」




 カチャリ、とM4A1の下に取り付けられる物々しいもう一つの銃口。



「あたいの仲間達を猿撃ちにねぇ?

 その猿、ドアよりは撃ちごたえはあるんだろうね、隊長さんさぁ?」





 G.W.S.所属死神:『M26 Modular Accessory Shotgun System』、こと『MASS』

 銃種:アンダーバレルショットガン

 使用弾:12ゲージならなんでも

 TACネーム:『フック』

 役職:G.W.S.セクター4第1小隊隊員




 勝気そうな美人顔は左から斜めに傷が入り、火傷の痕残る顔の左側に左目が眼帯の痛々しい姿だ。


「『フック船長』は、ワニやサメより凶暴な相手をお望み?」


「まぁね!!

 同じ腕を吹き飛ばしてくれるってんなら爆薬みたいなつまんない罠より、食いかかってくる方が楽さね!」


 左腕の機械の義手を、中指立てて言うフックにアサルテも頼もしさを感じて笑顔になる。


「けど隊長さんよ?

 また第2小隊の出撃かい?

 アイツらに休みをくれてやれよ、新人歓迎会なんだろ?」


「相手が野獣だとだとそうもいかないの。

 分かるでしょ?」


「ちぇっ!!博覧会にゃ展示物も休みなしか!!」



          ***



『でも、相手は怖い大型獣!

 ストッピングパワーが欲しいからさ……病み上がりの第2小隊の二人、出番だぜ?』




 廊下を歩く二つの影。


 右に青い特注の制服に着替えながら、自らの象徴たる紅白と青に白い星の星条旗カラーに木の部分を塗った長大なライフルを持つ一人。



「ようやく出番か!」



 G.W.S.所属死神:『M1ガーランド』

 銃種:半自動小銃

 使用弾: .30-06スプリングフィールド弾

 TACネーム:『キャプテンガーランド』

 役職:G.W.S.セクター4第2小隊隊員





 その隣で、黒髪で肌の白い美人が、顔に貼ってあったガーゼやら包帯を外し、近くのゴミ箱に入れて同じく歩く。



「痛みが消えた頃で良かった……!」


 G.W.S.所属死神:『H&K G3A3』

 銃種:アサルトライフル/バトルライフル

 使用弾: 7.62×51mmNATO弾

 TACネーム:『マコト』

 役職:G.W.S.セクター4第2小隊隊員




「前回はついお互い負傷してしまったな!

 マコト、君の方が重傷だったが大丈夫かい?」


「ええ。

 でも!もう二度と、アサルトライフルやバトルライフル、それどころか隊長みたいな近接用のPDWより前に出てはいけませんよ、キャプテン?」


「肝に命じるさ」


「適当なお返事です。隊長や私が優しくしすぎましたか?」


「アメリカを守り仲間を守ってきたんだ。

 次は私に見舞の花を持ってきてくれるかな?」


「あぁ!!

 もう……全然懲りてない……」


「マコトちゃーん!!この頭がまだ対ナチスの頃のお方に反省を求めない方がいいぞー!

 ドイツ製の真面目な悪い癖だ!」


「「隊長!!」」


 と、ちょうど補給所にたどり着くところで、射撃場から出てきたオンリー達と出会う二人。


「よく戻ってきたね、ストッピングパワー自慢のお二人さん?

 弾丸は新人一人が先に用意させてるよ」


「聞いていた新人さんですか?

 って、あら!?あなたもしや……!!」



 と、エリータを見てマコトが声を上げ、エリータ自身もそのことに気づく。


「PSG-1……!!」


「そういうあなたは、G3……!!」


「おぉ!!

 姉妹同然の銃が出会ったのか!!

 うんうん……感動の再会じゃないか!!」


「「いえ、同じ会社ってだけなので姉妹とは違う気も」」


 と、キャプテンに茶化されるが、即座に二人は声を揃えて否定する。


「ははは、そうか!それは失礼……!!」


「いやでも息ピッタリだったねぇ?」


「隊長!一応初対面なんですよ、茶化しては失礼ですよ?」


「ごめーんねっ☆」


「「まったく反省していない返事だ……!」」


 再びツッコミが合い、二人はその表情のまま軽く握手を交わす。




『オーイ、持ってくるものは指示したぞー?

 さっさと補給を終わらせて、私のところまで来いやー!!

 ダッシュで終わらせて今日はパーティーだ!!

 BBQだぞ!!!任務終わったら全員しこたま酒買って肉買って焼くんだぞ!!!


 はいダッシュ!!作戦開始!!』



 と、無線機から聞こえるいつもの脱力司令の声に、肩を竦めて4人は急ぐ。


「弾丸の補給、私たちバラバラだから早くしておかないと!!」


「「「了解!!」」」


          ***

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