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プロローグ
ひとりの少女が迷い込んだ、不思議なふしぎな喫茶店。
綺麗なふたりの双子天使は、幼いお客さまをお茶やお菓子や舞い踊り、七色の歌声でもてなして……、
美しく、可憐で切ないーーこの地球で起きた物語。
純喫茶『果樹園』へ、ようこそおいでくださいました……。
おやおや、これはまたずいぶんと可愛らしいお客様だ! お嬢様だ、お姫さまだ!
ふわふわの金髪に萌黄の瞳、うるうる潤んで宝石のよう! まるで羽のない天使のよう!
『そ、そんな……あたしそんな、可愛くないし……』
いやいや、本当、ほんとだよ! ぼくら羽のある天使より、ずっと可愛いよ、ねぇ兄さん!
いやぁ、そうだな、その通りだ……あまりに可愛らしい、お嬢さんだーー
……おやおや、何を涙ぐんでいるんだい? 我らのあまりの美しさに興奮してしまったのかな? この十二枚の羽であおいであげようか、扇のように……!
ちょちょちょ、ちょい待ち! 兄さん、この子困ってるよ! てかお嬢ちゃん、おなかすいてない?
ーーおお、これは私としたことが! 見目麗しいお嬢様、いくらでも採り放題ですよ、店内を這いめぐる蔦にふっさりみのる葡萄たちは!
ほぅら、ごらんよこの景色! まるで楽園みたいじゃない? 赤ぶどうに白ぶどう、黄色、青色、オパール色! 虹をごっちゃに飾り立てたみたいじゃない?




