第95話 斥候・・・
とりあえず駁猫族の集落へ移動しようとするかな。
今晩は、駁猫族の集落でお世話になることにしよう。
人間界の動向が気になるけど、この場所からイカロス魔導法国まではかなり遠いらしい。
そのかなり遠いっていうのがどのくらいかわからず問題なんだよね。
地図のようなモノが欲しいものだ。
方向を示してもらい、真っ直ぐ通ったとしても、地形の事が気になる。
川とか湖とか地割れしている谷のようなものがあったり、どう見ても森林地帯だけではないと思うのだけど、それに獣人や魔獣の種類なども知りたいしね。
よく狐の獣人達に斑猫族の集落を指で差してとか言ったもんだよな。
落ち着いて考えて見ればわかるはずなのにな。
それほど臭獣人の事で焦っていたのか、夢中になってしまうと簡単にわかることでも見落としてしまう。
でもそう言わないと狐の獣人達は説明できないだろう。
あきらかにあの時は浅はかな判断だったが、いたし方なかったのだ。
これからも何か見落としが無いか、気をつけて行動しなければならないな。
まぁ、私はそんな頭がいいほうではないので仕方が無い気がするのだが、こればかりはどうにもならんだろう。
・・・
イカロス魔導法国かどちらかというと獣人よりは魔獣のほうが多くいるらしいな。
土地が変われば住んでいる種族も変わるのだろうが、魔獣が多いとはね。
こちらの地域はどうやら獣人の猫系と犬系が多いらしいからな、他にはどんな種族とかがいるのか気になるな。
確か、前魔王が住んでいる居城がダライアス山脈に合ったという。
駁猫族の族長のギンジが言っていたが、前魔王軍と戦っていた最前線の国だったみたいだからそれなりに軍事力も強いのだろうな。
そういえば獣人とかは聞くけど、良く漫画とかで聞くゴブリンやオークとかという亜人だったかな、そういう類の種族はいるのだろうか?
エルフやドワーフはいるらしいけどその辺んのことも確認したいな。
漫画ではかなり悪く扱われている種族なだけに気になるんだよね。
そういう相手は、したくはないもんだよな。
とりあえず駁猫族の集落へ行って聞いてみるか、どうやら一族の中でそれなりに知識と教養のあるものがいるらしいからね。
走って2時間の距離か、どのくらいのスピードで移動してたどりつくのだろうか。
結構遠いのかな、かなり駁猫族達は俊敏に動いているので、もしかしたら私では追い付いていけないのではないかな?
ちょっと心配だな。
獣人達の話は、ある程度の話ばかりなので判断するのが難しいんだよね。
はっきり言わないと勘違いされる可能性があるし、でもあんまりはっきり言いすぎると命令口調になってしまうので選ぶ言葉が難しいんだよ。
言葉の魔法が、あることは良い事なのかな?
前からだけど疑問に思っている。
・・・
さてと、駁猫族の族長ギンジに話して案内してもらおうとするかな。
あ、そうそう、先に言っておかないといけないことがあるな。
歓迎やお持てないしなど、いっさいおこなわないでほしいと先にわかりやすい言葉で伝えておかないといけない。
下手すると生贄とか用意されたら困るのでその辺は何回も諄いように言っておこう。
でもなんか心配なんだよね。
守護者のドラゴンにはあれだけ言ったのに、頭に血がのぼってしまったせいか、私が言ったルールを無視したからね。
獣人達も私が神の使いだと思っているから、あまり気を使わせないようにしないといけないな。
気をまわしすぎて、同じような事になりかえない。
狐の獣人達もかなり気を使っていたからね。
本当は私は神の使いではないのだけど、というか管理者が神と言う立場でいいのかな、なんか微妙なんだよね。
・・・
夕暮れが来る前に早めに移動しようかな。
私が駁猫族の族長ギンジに話しかけている時に、何か視線を感じた。
私は360度方向見えるので、後ろから来る視線に向きを変えずぞの方向を望遠透視能(力ルビーアイ) で確認する。
人間か!
3人ほどが私達を監視している?
ここから500メートルくらい先か。
視線を感じたからわかったけど、私の索敵と警戒網には引っかかっていない。
今彼ら人間いるところ重点的に索敵しているけど気配を感じられないでいる。
それにこいつら透明化能力 使っているようだな。
これだけ獣人がいるのに誰も気づかないとは、かなりの手練れのようだな。
もしかしたら人間界で軍隊が動いた、イカロス魔導法国に関係しているのかも知れない。
これは、なんとか捕まえたいな。
私は駁猫族の族長ギンジに監視している者がいると告げる。
警戒をせずそのままの状態で探るように話す。
駁猫族の族長のギンジも私に言われてから気づいたらしいな。
ギンジも今まで気づかなかったことを恥じているらしいか、少し顔がひきつった感じをしている。
ギンジに話をして、今日は駁猫族の集落にはいかずに監視している者を捕まえたいと告げる。
ギンジも賛同してくれたようだ。
ゆっくり帰る振りをして、監視している人間を捕まえる算段を伝える。
今は他の獣人達がそれぞれの村へ帰る支度をしている。
これをうまく利用して取り囲む算段を話す。
1部の強い獣人達だけ残し、監視している人間を捕まえる算段をする。
バラバラにそれぞれの村に帰る装いを偽って、気配を消し一端消え、全員で取り囲むようにする算段を伝える。
獣人達も独特の合図みたいなものがあるのか、それともこのような場合遭遇した時の対策かわからないが、獣人達は皆にギンジが指示したことがわかるらしく伝わっているようだった。
うまく帰る振りをして、取り囲む指示がいきとおり、準備ができた。
獣人達は先に帰り始めた。
私が最後にギンジ達に連れられて行くように見せかける。
獣人達は先に一端ここから去って姿を消した。
斑猫一族は私を案内するよに前に歩き、私もついていく装いを見せる。
私達が動きはじめたら、監視していた人間達も動きはじめた。
私は望遠透視能力 で監視していた人間達の動向と獣人達の配置している姿を確認しながらギンジ達の後をついて来る。
人間達もかなりうまく気配を消しているな。
一定の距離をおいてうまくついて来る。
ほんとうにかなりの手練れのようだ。
3人ともまったく隙が無く、気配の消し方もうまい。
だが私には見られているんだよね。
それよりも獣人達の方がすごいかも知れない。
あれだけの数、500人くらいはいるのだろうか、気配を消して音もたてず人間達を取りこむように近づいている。
獣人達は一度気配を察知でき相手を確認できれば、あとは追跡できるようだ。
もしかしたら追跡 のスキルとかがあるのだろうか?
私では知らない魔法やスキルを使っているのかもしれない。
もともとこの戦いに来たり、無理やり戦わらせていた者たちは戦闘に携わった者達ばかりでそれなりに戦闘能力が高い。
けれど、ここまで一体感で動けるのはすごいと思うよ。
これも何かのスキルが関係しているのだろうか、知らないスキルを使っている可能性もある。
罠とか張って作戦立てれば、私なんか引っかかったりしたら、やられてしまう感じもするな。
ある意味怖いと思った。
人間達は後ろをついて来るな。
それに獣人達の囲みも狭くなってきた。
そろそろここらで辺で仕掛けるか。
私はギンジに仕掛ける旨を伝える。
私は透明化能力 を使い消える。
そしてすぐさま私を監視している人間達の方向へ向かう。
ギンジと斑猫の一族の者も動きだし、監視している者に向かう。
事前に言っておいたが殺さなければ手足の一、二本切り裂いても構わないと話しておいた。
最悪、一人でも捕まえればいいと。
ギンジと斑猫の一族の者ものはかなり素早い。
私よりも早く向かい監視していた人間達をあっというまに襲っていった。
これは強いな、駁猫族あなどれんぞ。
そうこうしている間に、ギンジ達は3人の監視している人間達を捕まえてしまった。
私の言った通り死ななければいいと言ったのだが、3人とも手や足どこかかしら切り裂かれうずくまって捕まっている。
おいおい確かに殺さなければいいと言ったけど、無傷では捕えたりしないのね。
ある意味こういうところが怖いな。
それに囲んでいた獣人も近くに現れ、皆で取り囲んでしまっている。
この行動力と連帯感はすさまじいな感心するよ、ほんとすごいな。
斑猫族の族長のギンジは捕らえた監視者について、どうするか私に聞いて来る。
とりあえず何者か聞きたいのだが、斑猫族の集落へ連れて行くのは問題があるだろう。
どこかこいつらを捕らえられる場所があるか聞いてみると、この近くに黒猫族の集落が合ったのでそちら言ってみると勧められた。
黒猫族の集落が合ったと言う言い回しを聞いたので、私は気持ちが重くなってしまった。
狼の獣人達に襲われ皆殺しにあった村だろう。
何とも言えない気持ちになるな。
とりあえず人間達を連れて行くことにした。
・・・
黒猫族の村へ着いた。
もう、夕暮れ時になっている。
やはり人の気配もなく誰もいない。
私が見た時には無数に死体があったのだが、今は片付けられ何もない状態になっている。
花が手向けられていたので誰かが弔ってくれたのだろう。
これは有難いことだな。
無残にも放置されたままではひどすぎる。
なにも皆殺しにすることはなかったのではないかな?
直視の宝珠で見た様子で考えれば、敵対していた獣人達が狼の獣人をあれほど無残に痛めつけたのもわかるのだが。
報復には報復か、それも1つの種族根絶やしにしないと収まらない。
戦いに参加していた狼の獣人は全員皆殺しだったんだもんな。
恨みの連鎖断ち切るには種族を滅ぼすということを獣人達は考えているのだろうか?
なんて悲劇なことなんだろう。
どの世界もこればかりは逃れられないことなのだろうか。
・・・
テントのような家が焼け焦げた様子が残っているな。
村の中付近は焼かれたテントの形跡は少ない。
焼かれていない、黒猫族の住んでいた住居を借りるとしよう。
私達を監視していた人間達の殊遇をどうすかが問題だな。
尋問は斑猫族の族長のギンジに任せたほうが良いのだろうか?
でも尋問というより拷問になってしまうと思うのだがどうすればいいのかわからないな。
個別に一人一人尋問をしたほうがいいのか3人まとめしたほうがいいのかさっぱりわからん。
まぁ、怪我のひどい人もいるし、軽い程度の奴から尋問することにしよう。
黒猫族たちの住居で特に問題のなかったテントを使わせもらおうとしたが私は大きくて入れなかった。
うむ、私は入口で話すしかないかな。
とりあえず尋問の進行を斑猫族の族長のギンジに任せよう。
私は聞きたいことを伝えようと思っていたら、いきなり斑猫族の族長のギンジは捕らえた一人の監視者の男を、他の二人の人間の前で殴り始めた。
うわわ、ちょっとあんたなにをしているの、あっという間にぼこぼこにされ半殺しの目に合い瀕死の状態だ。
二人の監視者の前に無造作に放り投げた。
二人の監視していた人間は震えながら、半殺しになった仲間を見ている。
ギンジはお前ら俺の縄張りに何をしに来たと二人の人間に問い詰めてきたな。
話さないのか、もう一人の左腕をきられた者の首根っこをつかみ放り投げる。
そして前の人と同様に殴りはじめ半殺しにしてしまう。
うわわ、これって、獣人達の尋問ていきなり暴力から始まるのね。
このやり方がいいのか悪いのかわからない?
国際条約で拷問は禁止されていると思ったけどここは異世界だ、なんの法律も規律もない。
それに獣人だ。
先ほど戦争もしていた。
これは尋問という事では当然の事なのだろうか?
争いをやっているのはわかるが、なんとも私には判断しにくい。
ここで私が口を出していいのかもわからなくなってしまった。
とりあえず残っているものが答えるか話すか待ってみよう。
しかし下を向いたまま何も言わないな。
斑猫族の族長のギンジは最後の一人の胸ぐらをつかみ持ち上げ殴りかかろうとする。
「待て」
私はとっさに声をかけてしまった。
ギンジは胸ぐらをつかんだ者を床に放り投げ私に片膝をついて臣下の礼をする。
うむ、とりあえず私は情報を少しでも聞きたいので死んでももらっては困るんだよね。
自ら自害し果てるのだったら先ほどギンジが殴っていた時舌でも噛み切って自害しているはずだよね。
それをしないという事は生に執着はあるんだろう。
私とだったら話はできないだろうか?
私が聞いてみることにしよう。
私はギンジに三人を私の前に連れてくるように言う。
二人はほぼ虫の息だが、無事に残って足と手が折られている人物は私をみてかなり怯えているな。
まぁ、私の見た目見れば当然だろうな、こればかりは仕方がない。
私は三人の監視していた人間に対して超回復魔法 を使う。
三人の傷を完全回復させた。
神剣の魔法負荷とダンジョンの魔力供給があってか欠損していた手足まで再生し3人とも傷か完全回復した。
回復した3人は起き上がり自分たちに何がおこったのかわからず手足動かしながら驚いている。
近くにいたギンジと駁猫族の人達も手足が再生した人間達を見て警戒するよりも驚いているな。
完全欠損した者を回復させるのは相当レベルの高い事だろう。
私は完全回復した三人に対して警戒をする。
回復させて自ら襲われては馬鹿だからな。
三人を回復させたことこんなことするの甘いのかな?
けどまだこちらに仕掛けてきたわけでもなく、獣人界で何か異変が起きたので調べに来たのかも知れない。
イカロス魔導法国の密偵とは限らないので慎重に扱ってみよう。
念の為に魔法領域無効化の魔法を使い戦闘体制を整えてから話を聞くことにする。
甘い判断かな、でも何か話してくれること期待したいな・・・




