第53話 再開……
ヒュドラを倒し、母親ローパーと再会を果たした。
正直、生きているとは思っていなかったので嬉しいかぎりだ。
それも子供を連れているのではないか。
触手が生えていない、最近になって生まれた子供だろう。
3匹ほどいるだけで、もしかしたら数匹は狩られて失ったのかもしれない。
生まれて間も無くヒュドラに襲われるとは、私が生まれた時も同じだったか。
ヒュドラには生まれた子供たちを感知ができる特別な索敵能力とかあるのだろうか?
インプもそうだった、子供が生まれた時に襲いかかってきたので不思議に思った。
私の知らない未知な能力があるのかもしれない。
…… …… ……
倒した巨大なヒュドラの方は一時、氷結系魔法を使い凍らせてしまう。
凍らせておけば、血の生臭が消えてモンスターなどが寄ってくるのが抑えられる。
もう1匹の子供のヒュドラは切り刻んでここで母親ローパーに食べさせてしまおう。
子供といっても体格は私と同じくらいの大きさはあるから。
母親ローパーは魔法で傷を回復したばかりだ、体力をつけなくてはいけない。
! む、索敵に反応があった。
何匹かモンスターが寄ってきたようだ。
この反応はインプのモンスターだ。
ここから迎撃にむかうと分散してしまい、母親ローパーと子供たちが危険に晒される可能性がある。
魔法力を殺気を飛ばすように、索敵をしたインプに向け放ってみる。
これで逃げるならよし、向かって来るのならば返り討ちにするまでだ。
どうやら近くに寄って来たインプは逃げ去ったようだ。
一端はこれでいいだろう。
それでは倒したヒュドラを食べてしまうとするか。
母親ローパーも傷がいえたので、おなかが空いていると思う。
再生するほど回復するとおなかが空くのだ。
私は神剣を出し、透視しながら胸まわりにある魔核を避け切りわけていく。
魔核を食べてしまうと子供たちに悪い影響があるかもしれないから。
頭と上半身部分は私がいただくとしよう。
私は魔核を食べても大丈夫らしいから。
頭と上半身を離れた場所へ持っていき食べてしまうことにする。
ヒュドラの下半身は母親ローパーの近くに置いて来た。
体から触手を出して食べはじめている。
良かった、食べないかと心配したがどうやら問題なさそうだ。
これだけの量を食べれば体力の回復はできるだろう。
私もヒュドラを食べてしまうとする。
母親ローパーはある程度食べたら、触手で内臓部分を子供たちに食べさせはじめた。
食べさせている間私は、巨大なヒュドラの首を凍らせて輪切りにして持っていく準備でもしておく。
頭の部分は魔核があるので寄せておこう。
しかしでかいヒュドラだ。
もしかしてこいつ私の兄弟を狩ったヒュドラかもしれない。
大きさ的に前に見たヒュドラはもっと大きいような気がした。
リベンジが果たせた可能性があるので良しとしよう。
寝床は前と変わっていなかった。
非常食用の穴がある、凍らせたヒュドラは入れておくことにする。
しばらくはこの階層でお世話になるから。
危険なモンスターを間引きするくらいはやっておくか。
子供たちがある程度大きくなるまでは近くにいてもいいだろう。
それくらいは母親ローパーは許してくれると思うんだけどどうなのかな?
まぁ、様子をみてみるか。
…… …… ……
どうやら子供たちに食べさせ終えたみたいだ。
子供たちが風船みたいに膨らんでいる。
彼女と食べさせ方は同じなのか、食える時に食わすということなのか?
まぁ、狩りができず食えない時もあるので、それはそうなのかもしれないけどなんだかなあと思ってしまった。
前にも思ったことがあるような気がするけど気のせいだろうか。
母親ローパーは子供たちに食べさせ終えて、残っているヒュドラを丸のみにして食べてしまった。
それでは寝床部屋に帰るとしよう。
…… …… ……
私はヒュドラの凍らせた首をできるだけ持って移動する。
空間収納魔法を使えば半分くらいは持ってかえれるが使わない事にした。
この能力はなぜか見せてはいけない気がしたのだ。
母親ローパーはちゃんとついて来てるな。
寝床部屋は同じ場所であった。
寝床部屋の中に入る。
どうやら定位置も同じみたいだ。
非常食用の倉庫が置いてある柱をよけて見る。
やはり空っぽか。
少しだけ中をくり抜いて大きくしておこう。
神剣を持ち出し中をくり抜き、倉庫の大きさを広げる。
これで持ってきたヒュドラの肉が入りきる。
倉庫に冷却魔法をかけ、ヒュドラの肉を収納してしまう。
休もうと思っていたが、索敵にインプが近くにいることがわかった。
またインプかよ、しつこいなこいつら、狩ってきてしまうか。
3匹ほど近くにいてこちらを警戒しながら近づいて来る。
まぁ、他にはモンスターはいないのでちょと行って狩ってしまおう。
気配を消し透明化能力で姿を消して奇襲をしかける。
近くに寄って来たインプを気づかれず楽に倒してしまった。
先ほど食べたから、こいつも非常食でいいか、とりあえず持ってかえろう。
…… …… ……
放置している巨大ヒュドラの死体を、透視能力で観察しモンスターが来るか動向を調べると。
凍りずけにしたので気づかないと思うが、他のモンスターが来て食べてしまってもこればかりは仕方がないな。
しかし、透視能力これほど使える能力だったとは、早く気づけば良かったとつくづく思う。
…… …… ……
寝床部屋に戻ってきた。
私が戻ってきたら母親ローパーが石片を用意してくれていた。
私に食べろと言っているようだ。
大きくなって歳をかさねたが、なんだかんだといっても子供は子供なんだと思ってしまった。
人間もそうだけどモンスターもそうなんだ。
石片を食べて、離れたところで休むとする。
…… …… ……
ふぅ、いい具合で目覚めた。
私は先に起きて石片を食べてしまう。
早いが狩りに出かけてくる。
近くにいる危険なモンスターを狩っておくことにする。
透明化能力を使い気配を消して危険そうなモンスターを狩りはじめる。
モンスターを狩りはじめて問題がでてきた。
母親ローパーのいる部屋の位置から北東付近に、巨大なスライムがいるのだ。
おそらく前に見かけたスライムだ。
大きさが15メートルくらいバカでかくなっている。
しかもその周辺の区域にはモンスターが全く見かけないのだ。
こいつが片っ端から食べてしまった可能性がある。
かなりの広い範囲にモンスターの反応がなく、こいつ1匹だけだ。
あれだけ大きいのに索敵の制度を上げないと見つからない。
スライムも透明化できる、透視能力で遠くから見ても見えずらい
大きな青い魔核だけが見える。
それも直径30センチの巨大な魔核が浮いてるように見えるのだ。
よく見るとそいつの近くには、無数の魔核が浮いているのだ。
それも色が違う魔核が浮いている。
魔核をじっくり見たら大きさは5センチから10センチの魔核が15個ほどあった。
15メートルほどの巨大なスライムの中に魔核が16個ほどある。
これって他のモンスターを食らった時に、そのまま魔核を取り込んでしままったのか?
独立して行動できるかわからないが、魔核が16個ほどあるとは非常に厄介だ。
下手をすると大きい魔核を壊しても、他の魔核を壊さないと生きている可能性がでてくる。
倒すのが非常に難しい相手かもしれない。
ここで倒しておかないと今後に母親ローパーたちが危険に晒される可能性がある。
私が殺るしかないか、あのスライムがいなければ生存確率が上がるだろう。
近日中に作戦を練って仕掛けるとしよう……




