第1話 プロローグ
ハァハァ・・・
お前らが悪いんだ・・・
ハァハァ・・・
馬鹿にしやがって・・・
ハァハァ・・・
壊してやる・・・
何もかも・・・
ハァハァ・・・
全部・・・
ハァ・・・
終わらせてやる!!
バサバサバサバサッ!!
行け・・・
終わらせて来い・・・世界を!
満月の夜、
1匹のコウモリが飛び立った。
3日後―――
郊外の廃墟。
第三セクターが運営していたショッピングモール。
3年も持たずに経営が破綻してしまった。
テナントが埋まらなかったらしい。
アーチ状の屋根。
時計台。
当時はメインストリートだったであろう、この場所。
何か赤いモノが落ちている。
コウモリだった。
真っ赤な血を噴き出して死んでいた。
体毛が所々抜け落ちている。
透けるように薄い皮膚にはボコボコと血管が浮き出ていた。
口元には泡。
目が異常に大きく見える。
眼球が飛び出すほど大きく見開いているからだろう。
翌日―――
死体が無くなっていた。
いや、所々に骨のようなものが散らばっている。
ネズミが食い散らかしたのかもしれない。
1週間後―――
街にはネズミが大量発生していた。
いつもは物陰に隠れていたハズが日中でも人前に姿を見せるようになった。
眼球は飛び出し、体毛が抜け、体表には血管が浮き上がっていた。
ネズミ達には凶暴性も見られた。
同種での争い。
さらには犬や猫、そして人間にも襲い掛かるようになった。
ネズミ達は数週間かけて生活範囲を広げて行く。
やがて田舎町にも・・・
とある港町―――
パチンッ
「あ~もうっ!何か最近、蚊多くない?」
「多い多い。昨日3回も刺されたわ~。」
「え~ヤバ~。」
――――――
「じいちゃん、大丈夫?」
「あぁ・・・大ちゃん、ごめんな・・・」
ぼくの名前は森野大樹。
小学6年生。
夏休みの間、田舎のじいちゃん家に泊まりに来ている。
でも、じいちゃんは病気でずっと寝たきりだ。
ばあちゃんの話ではもう・・・
じいちゃんはご飯をほとんど食べていない。
食欲がないんだって。
このままじゃ、ホントに死んじゃうよ・・・
ご飯が食べれたら元気になるのかなぁ・・・?
プ~~~~ン
チク
チューチュー
パチンッ
プ~~~~ン
「あ~、逃げちゃった~。」
じいちゃんが蚊に刺されちゃった。
お薬塗っておいてあげよう。
ゥ、ゥ、ウウゥゥ・・・




