4.嵐のような人
「陽菜ちゃああああん!」
ものすごい足音ともに向かってくる。
ひたすら名前を呼びながら。
「来るなハゲエエエエエエ!」
「はげてないし、酷いよ…はぁ、普通にするよ。陽菜。」
今のは先ほどオカルト研究会に顔を出していた真だ。
「今のキャラうざいからやめろ。んで、何のようだ。」
冷たいなぁ、と笑いながら用件を話始めた。
「ちょっと歌って欲しいだけなんだけどな。」
「え?断る。」
「…え、俺悲しいよ!?なんか目から汗が出てきたんだけどどうしてくれんの!?」
スッと陽菜が差し出したのはなんと
紙やすりだ。
「ちょっ、目から無色じゃなくて赤いの出てきそうなんだけど。」
「大丈夫だ。問題ない。」
「問題あるから!まあ、いいや。それだけ!じゃあね陽菜!」
「…なんなんだアイツ。」
先ほどオカルト研究会に顔を出していた時とは全く違うキャラになっていた。陽菜と真が特別な関係ということでもない。
今のところは真の一方的なものでいいだろう。
「日向!」
「どうした、アッキー。」
アッキーと呼ばれたのは神田アキトだ。
吹奏楽部の1員である。
「ここわかんないから教えて欲しいんだけどさ。教えてくんない?」
「わかったよ、イケメン野郎め。楽器持ってくるから待ってろ。」
アキトは陽菜に呼ばれるあだ名の通りイケメンなのだ。嫌味をこめてイケメン野郎と呼ばれている。
「イケメン野郎って…酷いな…」
「んだよイケメン野郎。どこだよ。」
「イケメンイケメン言うけどお前もイケメンだからな?でも…うん。」
「ちょっといっぺん天に召されようか君。
俺は女だって何回言ったらわかんだよコノヤロー」
傍からみたら腐った人達が喜ぶ組み合わせであろう。
「やーだね。でも俺は日向可愛いと思うけどなあ。」
「お世辞をありがとう。よし、1回で許してやろう。さあ、天に召されようか。」
「え、ちょ、うわっ!」
そのあとすぐに断末魔の叫び声が響きわたり、顧問に怒られることになる。




