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13代目の破壊神  作者: 千路文也
1st #1 生徒会長誘拐事件
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044  モテる法則


美少年がモテるという法則はどの世界でも共通である。


それは、足若丸高校の521組でも同じだった。

校庭側の窓際で一人の少年が、頬ずえをついて景色を眺めていた。


彼は端正で目鼻立ち整った顔にスポーツ万能、成績優秀で、実家は四大祓魔師の名家である。モテない要素が一つも無いのだ。


「ねぇねぇ威吹君」


同級生の女の子達数人が威吹の周りを囲んだ。


「なんだい?」


威吹は気だるそうに返事した。


「霧登さんが行方不明だって。知ってた?」


「興味ないね」


素っ気なく答える威吹であった。自分が霧登風華を誘拐したのだと言うはずも無かった。言っても、女子達は冗談だと片付けるに決まってると思う威吹。


「キャーキャーキャー!」


威吹の周りには続々と女の子達が集まってきた。違うクラスからも威吹目当てでやって来る人も少なくない。


「ちょっと……押さないでよ」


押し寄せる女の子の波に、やがて威吹は完全に見えなくなった。




「ぐやじいい!」


ハンカチを噛み締めるのは獅子浪太。そんな獅子を隣で慰めているのは聖人だ。


「まぁまぁ」


「あんな……あんな女みたいな奴が何でモテるんや!」


世の中の不条理さを呪う獅子。


「ワイの方がイケてるやろ。なあ?」


濃い顔を聖人に近づける獅子。確かに獅子はイケメンかも知れないが、とても高校生にモテる顔では無い。はっきり言うと獅子は老けているのだった。


「はは……そうだな」


聖人は苦笑いを浮かべた。獅子浪太の勢いに圧倒されるしか無いのである。


「せやろ、せやろ。この世界はおかしいで!」


「でもお前って熟女専だろ? クラスの女からモテなくてもいいじゃん」


「あのな聖人。そういう問題じゃ無いんや」


「どういう問題だよ?」


「女の子にモテるという事実が大切なんやで」


聖人には意味が分からなかった。


「はい?」


「アンタには分からんでよろしい」


獅子は、神代と同棲生活している聖人を未だに恨んでいる様子だった。


「怒るなよ」


「怒ってない」


たわいもない世間話も友達の間では必要なのである。

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