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バタン ガタガタ
「ただいま!コルクさん」
元気よく、家の中にはいっていく。
「シェイナ!お前はもう少しゆっくり帰って来れないのか!!」
「ご、ごめん コルクさん。つい・・・」
女らしくない行動をいつも咎められてしまう。
「はぁ。まったく、町ではおしとやかな花屋の娘でも家ではお転婆は娘なんだから」
「そ、そんなことないわ。家でもおしとやかな子よ」
焦ったかのような声をだす。
「・・・。で?今日はいつにもまして元気だけど何かあった?」
「そうだった!聞いて 聞いて!コルクさん!今日お店にイルおば様がいらしたの!」
「へぇー。イルおば様かぁ。珍しいわねぇ」
懐かしそうに目を細める。
「でしょ!コルクさんによろしくって言ってたわ」
「そう。お変わりはなかった?」
「うん。今もとーっても綺麗だったわ」
「よかった。
さっ シェイナも帰って来たしご飯にしましょう。シェイナ運んで」
「はぁーぃ」
2人でキッチンへと行き、夕食の準備へととりかかった。
夕食を食べ終わりリビングでのんびりとあたりさわりのない会話をする。
「シェイナ。明日も花屋の仕事あるの?」
「うん。もちろん。きちんと明日も働くわよ」
「そう。あんまり無理するんじゃないよ」
「大丈夫。体力だけが取り柄なんだから」
そう笑顔でいい寝る為に部屋へと戻った。
シェイナはコルクと2人暮らしをしている。
シェイナが9歳の時事故で両親を亡くしてから叔母であるコルクに育てられたのだ。
部屋には両親の写真が置かれており寝る前にその写真に向かって1日の出来事を話すのが日課なのだ。
「お父さん お母さん。今日はイルおば様がお店に久しぶりに顔を出してくださったの。イルおば様ったらまったくお変わりなくて相変わらずとーっても綺麗だったわ。
明日もまた花屋で働いてくるわ。じゃあおやすみなさい」
写真のすぐ横にあった明かりを魔法で消しベッドにむかった。