1.ロングバルド国
「いらっしゃいませ」
にっこりと笑顔でお客様を出迎えたのはこの花屋の看板娘のシェイナ。
愛らしい容姿と優しく働きやの彼女はこの城下町でも有名な少女だ。
「シェイナ。元気そうじゃのう」
「イルおば様!いらしてくださったのねぇ!!」
遠くに越してしまった顔なじみの常連さんと久しぶりに会い、声をはずませる。
「ああ。久しぶりにこの町に来てみたんだよ。そしたらシェイナの顔が見たくなってねぇ」
「嬉しい!!おば様ちっとも変わってないのね」
ニコニコと愛らしい笑みを浮かべる。
「シェイナはますます美人になって・・。どれ、せっかく花屋に来たんだし花でももらおうか」
「かしこまりました。どんな花がよろしいかしら?」
店員らしく常套句をのべる。
「そうだなぁ・・。シェイナのお勧めをもらおうかな」
「私のお勧め・・・」
お客様にお勧めを作ってといわれることは少なくないが、イルに合う花束といわれると少し難しいと感じてしまう。
「無理かのう・・・・・」
少し落胆したかのような声でたずねる。
「いいえ。大丈夫ですわ。ちょっと待っててくださる。すぐに作るわ」
「ありがとう。シェイナはほんとにいいこだね」
「はい。おば様。こんなでいいかしら?」
季節の花をふんだんに使用しながら、華美にはならず、落ち着いていて、上品な花束を渡す。
「とーっても綺麗じゃのう。ありがとう シェイナ」
シェイナらしいセンスの花束にうれしくて笑みがこぼれる。
「いいえ。おば様 気を付けて帰ってね」
「大丈夫じゃよ。シェイナも気を付けて帰るんだよ。コルクにもよろしく言っといてくれ」
「わかりました。きちんと伝えときます」
にっこりと笑みをもらし頭を下げお客様が出るのを見送った。




