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風が囁いた:巡回中

太陽が南の村の渡り道を暖め始めたばかりの頃、ヴァエロリンが私を見つけた。彼は私の隣で立ち止まり、すぐに本題へ入った。


「今から巡回隊の一つが出発します」彼は言った。「あの巨大なワニが現れている地域を、もう一度調べに行く予定です。あれは今も同じ場所に集中していて、その理由がまだ分かっていません。あなたにも一緒に行ってほしい」


私は彼を見た。


「どうして俺なんですか?」


「あなたは、我々とは違う見方で物事を見るからです」


私は一瞬ためらった。


「手伝うことはできますが、変に期待させたくはありません。ワニがどういう生き物かは知っていますし、行動についても多少は知っています。でも、あの生き物は俺の知っているものを遥かに超えています。何か役に立つことに気づくかもしれないし、何も分からないかもしれません」


ヴァエロリンは頷いた。


「初めて会ってノールについて話し、そのあとワニについて話した時も、あなたは私が一度も聞いたことのない話をいくつかしました。その中には、かなり驚かされたものもあります」彼は腕を組んだ。「あなたは我々とは違う方法で世界を見ています、アルヴェン。批判しているわけではありません。むしろ逆です。それは私があなたを評価している部分でもあります。だからこそ、あなたの知識が巡回隊の役に立つかもしれないと思っています」


私は数秒考えた。


彼は私に誰かを率いろと言っているわけでも、森について巡回隊の者たち以上に詳しいと思っているわけでもなかった。ただ、彼らとは違う知識を基準にして、あれを観察してほしいだけなのだ。


「それなら、できる限りやってみます」


「それだけで十分です」


私は渡り道を見回してエリッサを探したが、見つからなかった。泊まっている家まで戻って知らせようかとも思ったが、遠くにはすでに桟橋のそばで準備されたカヌーが見えていた。


彼女を探しに行けば、巡回隊全員を待たせることになる。それに、ヴァエロリンの話では、目的は痕跡を調べて情報を集めることだった。おそらく数時間もすれば戻ってこられるだろう。


帰ってから知らせることにした。


私はヴァエロリンと一緒に桟橋へ向かった。六人の巡回兵が、二艘の長いカヌーの準備を終えようとしていた。そのうちの一人が船の結び目を確認しており、私たちが近づくと顔を上げた。


背が高く、引き締まった体格で、ほかの者たちと似た軽い革鎧を身につけていた。彼は縄を結び終えると、こちらへ歩いてきた。


「アルヴェン、こちらはレイルドレンです」ヴァエロリンが言った。「今回の巡回隊を指揮します」


レイルドレンは挨拶のために前腕を差し出した。


「あなたが予言の七人の英雄の一人か。村中で噂になっている英雄アルヴェンだな」


私は彼の前腕を掴んだ。


「頼むから、アルヴェンだけで。残りの方はまだ慣れてる途中なんだ」


「では、アルヴェン」彼は笑った。「ヴァエロリンから聞いた。かなり大変な旅の末に、カエルレスの娘と一緒に南へたどり着いたそうだな。楽ではなかっただろう」


「楽じゃなかった。でも、一応無事に着いたよ……だいたいは。それに、みんなのもてなしにもかなり助けられた。もうずっと良くなってる」


「それはよかった。そして今日、あなたの力を借りられることも嬉しく思う」レイルドレンは私の腕を離した。「うまく協力できるといいな」


なぜか私は、もう一秒だけ彼を見つめていた。


なんていい人なんだ。


ヴァエロリンは私たち二人を見て、満足そうだった。


「では、紹介も済んだことですし、あとは皆さんに任せます。私は村でほかに片づけることがありますので」離れる前に、彼はレイルドレンを見て、それから私を見た。「無茶な判断はせず、全員無事に戻ってきてください」


レイルドレンは頷いた。


「できる限りのことをします」


「任せてください」私も答えた。


ヴァエロリンは渡り道を戻っていき、私たちはほかの巡回兵たちと残された。


レイルドレンが準備へ戻る前に、余計な期待を持たれないよう伝えておいた方がいいと思った。


「ヴァエロリンも行ったし、一つ言っておきたいことがある。あの人は、俺が思ってる以上に役に立てると思ってるみたいなんだ。だから、俺にできることをあまり期待しすぎないでほしい」


レイルドレンは途中で口を挟まずに聞いていた。


「それは心配しなくていい」


「いいのか?」


「ああ。ヴァエロリンがあなたを連れてくるよう言ったのは、あなたが役に立つ可能性があると考えたからだ。俺はその判断を尊重する。だが、それはあなたがすべての答えを持っていると期待しているという意味ではない」彼は少し間を置いた。「見られるものを見て、思ったことを言って、できる範囲で力を貸してくれればいい。俺にとっては、それだけで十分すぎる」


私は答えるまで少し時間がかかった。


「そうか。それは……思ってたより気が楽だな」


レイルドレンはわずかに笑った。


「本当のことを言っているだけだ」


そう言うと、彼はほかの巡回兵たちのところへ戻り、再び準備を始めた。


私は数秒彼を眺めていた。私を試そうともせず、ヴァエロリンが私を連れてくる判断をしたことが正しかったと証明する責任を押しつけることもなかった。ただ、私ができる範囲で助けようとしていることを素直に喜んでいるようだった。


レイルドレンと一緒にいたのはまだ三分にも満たなかったが、私はもう彼のことが気に入っていた。


道中は、ほとんど無言のまま始まった。二艘のカヌーが森の水路を進み、私はレイルドレンと同じ船に乗っていた。しばらくの間、彼がどうやって一行を率いているのかを眺めていた。多くを口にする必要はなかった。ほかの巡回兵たちは、彼の一つ一つの仕草だけで何をすべきか正確に分かっているようだった。


数分後、結局私の方から沈黙を破った。


「ヴァエロリンは、かなりあなたを信頼してるんだな」


レイルドレンは少しだけ顔を向けた。


「ああ」


その答えには誇らしげな響きはなかったが、明らかなことを否定しようとするような偽りの謙遜もなかった。


「重くないのか?」


彼は少し考えてから答えた。


「時々はな」


私は彼を見た。


「時々だけ?」


レイルドレンはかすかに笑った。


「まったく重くないと言ったら、嘘になる」


彼は再び前方の水路へ視線を戻した。


「誰かが責任を自分の手に預ける時には、必ず期待も一緒についてくる。ヴァエロリンは、俺が正しい判断をすることを期待している。一緒にいる部下たちは、必要もないのに自分たちの命を危険にさらさないことを期待している。そして彼らの家族は、皆が家へ帰ってくることを期待している」


私は黙っていた。


「それを普通に背負えるのか?」


「そんなに単純じゃない」


レイルドレンは一度櫂を休めてから続けた。


「だが、自分の務めが何かは分かっている。この村と、自分にとって大切なものを守ることだ。それを忘れない限り、自分がなぜ今のことをしているのかは分かりやすくなる」


「できるかどうか分からない時でも?」


彼は私を見た。


「そういう時こそだ」


その答えを聞いて、私はさらに彼の話へ意識を向けた。


「自分に期待されすぎてるんじゃないかって、考えないのか?」


「もちろん考える」


それは思った以上に意外だった。


レイルドレンが小さく笑った。


「がっかりした顔をしてるな」


「いや。ただ、そういうことを考える人には見えなかっただけだ」


「考えることと、誰かが俺を必要としている時に動けなくなることは別だ」


彼は何かを教えようとして言ったわけではなかった。ただ、そういうふうに物事を見ているだけだった。


レイルドレンは続けた。


「間違った判断をしたこともある。ヴァエロリンのところへ戻って、自分はもっと上手くできたはずだと認めたこともある。誰かに信頼されるということは、その人を絶対に失望させないという意味じゃない。ただ、自分が判断する番になった時、その時点で知っていることを使って、できる限りのことをしなければならないというだけだ」


私は水面へ視線を落とした。


なぜかその言葉は、不快なほど身に覚えのあるところに刺さった。


「じゃあ、みんなが期待すること全部に応えなきゃいけないとは思ってないのか?」


「応えようとは思ってる」


私は顔を上げた。


レイルドレンがちらりと私を見た。


「そこには違いがある」


私は数秒何も言えなかった。


予言の英雄と呼ばれるようになってから、私はずっと、その肩書きが自分に何を求めているのか理解しようとしてきた。時々、その名前を背負っているというだけで、問題が起きる前から何をすべきか分かっていなければならないような気さえしていた。


レイルドレンは、責任をそんなふうには考えていないようだった。


成功できるという確信は必要なかった。


自分が守ると決めたものを、ただ見捨てなければいい。


「ヴァエロリンがどうしてそこまであなたを信頼してるのか、少し分かった気がする」私は言った。


レイルドレンはまた短く笑った。


「これからも、信頼する理由を持っていてくれるといいんだがな」


「それにまで、そういう答え方をするのか」


「どういう答え方だ?」


「忘れてくれ」


彼は困惑した様子で私を見たが、追及はしなかった。


私たちはしばらくそのまま進み続けた。今度はレイルドレンの方から話を再開した。


「ヴァエロリンから、あなたがここで何をしようとしているのかも聞いている」


私は彼を見た。


「同盟のこと?」


レイルドレンは頷いた。


「アンソールと各村の間の」


「まあ……知っててもそこまで驚かないな。見てる限り、ヴァエロリンはかなりあなたを信頼してるみたいだし」


「俺たちは互いに強く信頼している」


それは簡潔に言われ、それ以上説明する必要もないようだった。


数秒、再び沈黙が流れた。


横を流れていく岸辺を眺めながら、私はようやく尋ねた。


「それで、あなたはどう思ってる?」


レイルドレンが顔を向けた。


「何についてだ?」


「同盟」


彼はしばらく私を見つめ、それから目を閉じて小さく笑った。


「聞くまで長かったな」


「礼儀を守ろうとしてたんだ」


「諦めたのか?」


「だいたい」


レイルドレンは再び前を見た。


「あなたとヴァエロリンの間で何が話されたのか、俺は全部知っているわけじゃない。カエルレスやほかの指導者たちの話も聞いていない。だから、皆がどんな決断をするべきか俺が言うのは出過ぎたことだ」


私は待った。


「だが、自分なりの意見はある」彼は付け加えた。


「それが聞きたい」


レイルドレンは数秒、カヌーの前に広がる道を見つめていた。


「長い間、この村を守るということは、外にあるものをここへ近づけないという意味だった。それで上手くいったのは、俺たちの問題の多くが本当に外から来ていたからだ」


彼は少し間を置いた。


「だが、状況は変わっている。ノールたちは、今まで見たこともない数で集まり始めている。本来いるはずのない場所に生き物が現れている。そして、この森の外ではもっと大きな戦争が起きている。俺たちが好むかどうかに関係なくな」


私は口を挟まず、彼を見ていた。


「アンソールとの同盟が正しい答えなのかは分からない」彼は続けた。「人間を信用できない理由は、今もいくらでもある。それを無視するふりをするのは無責任だ」


そこを彼が無視するとは思っていなかった。


「だが、今までそうしてきたからという理由だけで、これからも何もかも自分たちだけで対処できると決めつけるのも無責任だと思う」


レイルドレンは再び櫂を水へ入れた。


「ヴァエロリンがあなたの提案を聞き、カエルレスの話を聞き、ほかの指導者たちの意見も聞いた上で、アンソールと共に戦うことが民を守るための最善の道だと判断するなら……俺は彼の隣に立つ」


「全部に納得できなくても?」


「反対するなら、そう伝える」


彼は迷わず答えた。


「信頼するというのは、黙って従うという意味じゃない。だが、自分の考えを伝えて、彼の決断を聞いたあとなら、俺は自分の役目を果たす」


私は彼の背中を見つめていた。


「村を守る」


「村と、そこに暮らす人たちと、自分にとって大切なもの全部をな」


その答えには、大げさな英雄らしさはなかった。


だからこそ、胸に引っかかったのかもしれない。


カストランが私に同盟を結ばせようとしたのは、それが重要な任務だったからだ。これまでの私は、それを主に誰かから与えられた責任として受け止めていた。


だが、レイルドレンは務めについて別の見方をしていた。


彼は、自分が誰のためにそれをしているのかを正確に知っていた。


大使という肩書きを与えられてから初めて、もしかすると私も、それを見つける必要があるのかもしれないと思った。


ただカストランの任務を果たすだけではなく。


なぜ自分自身が、その同盟を成功させたいのかを。


さらにしばらく水路を進んだあと、レイルドレンが手を上げ、前方の岸を指した。


「向こうを見ろ」


全員が示された方向へ視線を向けた。


木々の間には、広い範囲にわたって植物が押し潰された跡が見えた。低木は引き抜かれ、枝は折れ、地面の一部は掘り返されたようになっていた。さらに先では、いくつかの小さな木が傾いたり折れたりしていて、何かとても巨大なものが、何一つ避けずにそこを通ったかのようだった。


私は身体を乗り出し、もっとよく見ようとした。


「あいつが通ったのかな?」


レイルドレンは数秒その跡を観察した。


「おそらくな」


それから岸近くの、もう少し木々が密集した場所を指した。


「カヌーはあそこに置く。ここからは歩いて進むぞ」


巡回兵たちは、船を主水路から外すために動かし始めた。


私は木々の間に開かれた跡を見続けていた。


ここからが、巡回の本当に重要な部分だった。

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