エピソード733 御自身と同じ答えに私が至ったのが
『カール卿の御父君であらせられますツヴィングリ男爵閣下の御友人には、帝国内戦にて活躍なされた五種類の根元魔法を同時発動可能な最強の魔法使いでもあります金髪の悪鬼が居られますね?』
幼年学校に向かいながら、魔道具の街灯の明かりが照らされています夜の帝都アーヘンを歩いていますけれど。平原諸侯連合からの留学生でもありますエルジュビェタ・ラジヴィウ女史による御確認に対しまして、カール卿は肯定をされまして。
『はい、ラジヴィウ女史。父上とは帝国内戦以前の平民身分の傭兵でした時代から面識があられたそうです』
カール卿によります返答に、エルジュビェタ・ラジヴィウ女史は私と同じ金髪を御揺らしになられながら御頷きになられますと。
『金髪の悪鬼の存在はポルスカ諸侯連合でも知られています、彼が団体の盟主でもあります帝国自由都市リューベックの資本家からの依頼を受けまして、当時最も凶暴でした略奪者の部族を殲滅した事があるのですが、この部族はポルスカ諸侯連合の北部の沿岸地域を何度も襲っていましたので、突然滅びた理由を諸侯総会が調べましたら、資本家からの依頼を魔法使いの傭兵として受けた金髪の悪鬼の仕業だと判明をしました』
成る程。
{団体の盟主でもあります帝国自由都市リューベックの資本家からしますと、商売の邪魔となる凶暴な略奪者の部族の殲滅を依頼したのだと思われますが、結果的にポルスカ諸侯連合の利益にもなった訳ですな、我が主}
『殲滅って、具体的にはどうしたの?、エルジュビェタ』
恵さんの問いに対してエルジュビェタ・ラジヴィウ女史は、私に瑠璃之青の瞳による視線を向けられますと。
『令嬢花女史は、怜悧な根元魔法至上主義者であらせられますヴュルテンベルク家の城伯閣下から拝領をしました、ミスリル銀製の魔道具でもあります耳飾りの夜之祝福を着けていられる時は、接触した存在を消滅させます原子核崩壊を発動する事が出来ますね?』
エルジュビェタ・ラジヴィウ女史による御下問に対しまして、私は恭しく深々と御辞儀を行いながら奉答をさせて頂きまして。
『はい、ラジヴィウ女史、仰せの通りで御座います』
エルジュビェタ・ラジヴィウ女史は私に対しまして、鷹揚に御頷きになられますと。
『諸侯総会の調査結果によりますと、凶暴な略奪者の部族が暮らしていた土地には巨大な孔が穿たれているそうです』
ふむ、多分ですが…。
『何が起きたと思われますか?、令嬢フロリアーヌ女史』
エルジュビェタ・ラジヴィウ女史が少し楽し気な表情にて、帝都魔法学園にて共に根元魔法を学んでいます女子学生の女魔法使いでもあります私に対しまして、答えを促されましたので。
『はい、ラジヴィウ女史。帝国自由都市リューベックの資本家からの依頼を魔法使いの傭兵として受けられました後に、先ずは根元魔法の姿隠之魔法で不可視となりましてから、飛翔で空を飛び略奪者の部族の土地の上空まで移動をしますと、巨大な原子核崩壊を下に向けて撃ち込んで殲滅したのだと思われます』
私の推量を聞かれたエルジュビェタ・ラジヴィウ女史は、満足気な笑みを御浮かべになられまして。
『私も同感です、令嬢フロリアーヌ女史。略奪者の部族に気取られる事無く依頼を達成するには、根元魔法の姿隠之魔法と飛翔と原子核崩壊の三種類を組み合わせるのが一番確実ですから♪』
{何やら妙に嬉しそうですな?}
御自身と同じ答えに私が至ったのが、エルジュビェタ・ラジヴィウ女史は嬉しいのだと思われます、髪飾り。




