エピソード685 帝都アーヘンを最初に訪れた際の衝撃
『軍務省の御話を楽しみにさせて頂きますわ。花さん♪』
「お、御気を付けて。令嬢フロリアーヌ女史」
『はい。真実さん♪。ありがとうございます。ザスキア女史』
『行ってらっしゃい。希望♪』
『ああ。行って来る。恵』
帝都魔法学園での本日の講義を全て受講し終えましたので、軍務省からの送迎用の馬車に乗車をします私達四人を、ヴェレーナさんとザスキア女史とハンナさんが見送って下さいました。
『お願いをします』
『はい。令嬢』
御者の方に声を掛けまして、私とアンリ卿とナディーネさんとルネ卿は馬車に乗り込み扉を閉めますと、石畳で舗装をされています帝都アーヘンの道へと出発をしました。
「カラッカラッカラッ」
『やはり石畳で舗装されている帝都アーヘンの道は、馬車の振動も少ないよな』
デュッセルドルフ家の上級の騎士様の子息でもありますルネ卿の感想に対して。隣に腰掛けていられます、レバークーゼン家の子爵閣下の庶子にして、高潔な貴公子であらせられますアンリ卿を頷いて同意を示されまして。
『街全体の道が全て石畳で舗装されているのは、帝国の首都でもある帝都アーヘンと、団体の盟主でもある帝国自由都市リューベックという、二大都市だけだそうだからな。ルネ』
帝国の地方部にて、皇帝陛下の軍隊でもあります帝国軍に三十年間勤め上げられまして、軍人恩給を受給されている退役少尉が一家の家長をされています自作農にて平民身分の村娘として育ちました私は。上下水道網が整備されていまして、石畳で舗装をされています道を、夜も魔道具の街灯が明るく照らす帝都アーヘンを最初に見た時は。この街が本当に現実に存在するのかと、我が目を疑ったのを今でも鮮明に覚えています。
「カラッカラッカラッ」
『ヴェレーナみたいな帝都アーヘン生まれなら、この環境が当たり前だと考えるんだろうが。アタシ達みたいに帝都魔法学園で寄宿生活を送りながら根元魔法を学ぶ為に来た学生からすれば。最初に帝都を見た時の衝撃は、一生忘れる事は無ぇだろうからな』
ゾーリンゲン家の男爵閣下の末子にして、令嬢でもありますナディーネさんも。帝都アーヘンを最初に訪れた際には、平民身分の村娘でした私と同じ衝撃を受けられたようです。
{封建制度を政治体制に採用しています帝国ですが、首都でもあります帝都アーヘンを最初に訪れた際に受ける衝撃は、貴賤貧富を問わないようですな。我が主}
貴方の言う通りだと思います髪飾り。団体の盟主でもあります帝国自由都市リューベックを最初に訪れた人達も、同じ衝撃を受けるのだと予想されます。




