エピソード674 身分は同格でも立場は異なる訳か
『もうすぐ談話室が閉まる時間だね。希望』
『もうそんな時間か』
ナディーネさんの幼馴染みにして大切な想い人でもありますハンナさんは、常に周囲への細やかな気配りを欠かさない性格をされていますが。私達七人で話している間も、談話室に設置してあります時計で時刻を確認されるのを怠りませんでした。
『学生寮に戻るか。また老女教授に文句を付けられたくはねぇからな』
軍人一家であらせられますゾーリンゲン家の男爵閣下の末子でもあります、ナディーネさんによる気風の良い言葉に対して、私達は揃って頷いて同意を示しました。
『そういえば俺達が帝国騎士身分になったら、帝国女騎士身分の老女教授との関係はどうなるんだろうな?』
デュッセルドルフ家の上級の騎士様の子息でもありますルネ卿が、談話室の椅子から立ち上がりながら疑問を口にされますと。
『身分は同格となっても、帝国女騎士様が帝都魔法学園の女教授で自分達が学生という立場には変わりは無い。在学中は帝国女騎士身分の女教授の指導に従う義務が学生である自分達にはあるな。ルネ』
レバークーゼン家の子爵閣下の庶子にして、黒髪と褐色の肌色をされている高潔な貴公子でもありますアンリ卿による説明に、親友でもありますルネ卿は得心がいった表情を見せられまして。
『成る程な。身分は同格でも立場は異なる訳か。覚える事が本当にたくさんあるな』
{封建制度を政治体制に採用しております帝国では、身分と立場と軍階級が複雑に絡み合い序列が定まりますな。我が主}
帝国の地方部にあります自作農にて、退役少尉が一家の家長を務めています平民身分の農家の村娘として育ちました私も、学ぶべき事柄は数多くあります。髪飾り。




