エピソード23 男子学生の集団
『申し訳御座いません御客様。ただいま当店は満席となっております』
図書館での調べ物を終えましたので、飲食店で御茶でも飲みながら話そうかと考えたのですが。
『幼年学校の連中だな』
男爵閣下の御息女であらせられる令嬢の希望さんが、飲食店の店内を見回されましたが。同じ学生服を着用している、私達と同年輩の男子学生により、お店は満席となっていました。
『おい見ろよ。出入口に金髪と瑠璃之青の瞳の、物凄い美人が居るぜ♪』
『よせって。着ている制服を良く見ろよ』
『ああ、帝都魔法学園の制服だな。四人とも女魔法使いだろうな』
…あまり良い雰囲気ではありませんね。
『ありがとうございました。またの機会に来店させて頂きますわ』
真実さんも私と同じ考えに至ったらしく、笑顔で飲食店の店員の方に告げまして、お店を後にしました。
『男子学生の集団は少し怖い感じがするよね』
私達の中で一番背が高いナディーネさんと並んで歩いている恵さんが、怖い目に遭った仔犬のように短いツインテールを揺らしながら話されますと。ナディーネさんが大切にされている幼馴染みのハンナさんに対して、藍色の瞳を向けながら、安心させて元気付けるような口調にて。
『安心しろよ。ハンナみたいなお子様には、幼年学校の連中も声を掛けたりしねぇさ♪。あいつら花の事しか見てなかっただろ?』
ナディーネさんの話に対して、ハンナさんは頬を膨らませまして。
『うーーっ、確かにそうだけれど。フロリアーヌはナディーネ程ではないけれど、本当に美人だからね』
無意識に幼馴染みのナディーネさんは美人だと褒めたハンナさんによる言葉を聞き、頬を僅かに紅潮させたナディーネさんが誤魔化すように、私とヴェレーナさんの方を向かれまして。
『学生食堂でいいか?。フロリアーヌにヴェレーナ』
ナディーネさんの問いに私とヴェレーナさんは、瑠璃之青と緑青色の瞳を交えまして。
『私は構いません。ヴェレーナさんはどうしますか?』
私による確認に対して、ヴェレーナさんは銀白色の髪の毛を揺らしながら笑顔にて頷かれまして。
『私も構いませんわ。フロリアーヌさんにナディーネさん♪』




