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天使の血管  作者: 室木 柴
親切獄卒
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親切獄卒(2)

 あらゆるものに、法則はある。

 例えば、技術。ある程度までは童子のように、感性のまま描けよう。けれど、一定を超えたものを作ろうとすれば、経験を得て、知恵を求め、苦悩して階段を登って行かねばならない。

 時間をかけ、領域にたどり着いた先人がいる。追いつこうとすれば、努力せねばならないのは自然なことだ。


 等価交換。自然な流れ。望んだだけでは超えられない、壁。時間、積み重ね。


 そして、《天使》。人型の彼らの大原則。ひとりにつき、異能はひとつ。

 もしも、その原則から外れる人がいるのなら。人の役に立つとか、輝いているとか、論外に。壁を抜いてしまうものがいるのなら。

 彼らを化け物、あるいは天才と呼ぶのかもしれない。

 栄誉ある称号などではなく、ただの『事実』として。

 あれは二本足の生き物、これは四足歩行の生き物、というように。

 それが『天才』と呼ばれた彼女の言論であった。

 彼らは自分に益のある道具に、自分に都合よく動いてほしい。だから「評価してやろう」と煌びやかな名をつけるのだ、と。


「そこまで嫌かい?」

「嫌というより、鬱陶しい。そりゃあ、最初はちょっと調子に乗ったこともあったけれど。彼らは『天才』を天賦の才という意味では呼んでいない。生き物だとすら思っちゃいないさ」


 天才はみんな、必ず人の役にたって、まるで欠点のない、喜んで自己犠牲する存在であるのが当然。少しでも失敗したり、気に食わないことをしたりすれば、自分たちがやってしまった時より執拗に責め立てる。

 才は才であって、人格そのものではなかろうに。

 自分より下位の、召使のような存在。自分たちのおかげで天才でいれるのだ、といわんばかり。そうあるべしと作られたアンドロイドに対するように。


「見下されて喜ぶものなど、そういるものか」


 そっぽをむいた横顔すらも、絵画のように美しい。すっと通った鼻梁に黄金の瞳。高野 清美は名の通り、高潔で清廉だ。姿と生き様すら、名にならう。

 青田――話している『現在』よりずっと若い、警官になって数年という頃の――は正面でコーヒーを飲み、苦笑する。


「君は嫌じゃあないのかね」

「嫌、というか……上司命令ですし、僕はこの仕事、好きですよ」

「好き嫌いなど知らん。特別チーム? いつ、どこ、何歳の児戯さ」

「けれど、臨機応変に犯罪への対策を講じることは警察の役目だ。場合によっては有り得ない話とは」

「ならばもう少し熟練のものが選ばれそうなものさ。私たちみたいな新参が三人もいていいのか。ここはドラマの世界か? どちらかというとファンタジーな世界だがな」

「ところがどっこい。存外、現実には怪奇(きせき)みたいなホントがあるんだな。その表裏はさておき」


 不機嫌な若い女と、上機嫌な若い男の会話。そこには仕事の話題であるためか、はたまた彼らであるためか、色気など微塵もない。

 新しく現れたのは、中年男性。警官は公務で定期的にスーツを新調できる。汚い警官では信用も落ちるというもの。彼のスーツもそれなりに新しいものではあるが、どこか合わない。

 たれ目がちの瞳が、悪戯っぽく睨む。


「虎斑さん、これでも私は真剣に不満なんですよ」

「どう不満と付き合うか考えるのも、人生(しごと)のうちさ」

「このチームが正しいかより、事件を終わらせることの方が大切ですよ。ご両人」


 虎斑の後ろから、大量の荷物を抱えた赤羽が肩越しに顔をのぞかせた。少々虎斑の方が背が高い。足元をみれば、案の定爪先立ち。

 彼の荷物量に反し、虎斑は何も持っていない。彼の分も押し付けられでもしたらしい。


 内容は見ずともわかる。このチームの目的。ここ二、三か月、世を騒がしているカルト。

 天使崇拝団体――自称の通称サルース。ラテン語で希望。随分と大それた名だ。

彼らが信者に配布する薬物の調査・回収・使用者の逮捕を目的に設立された特殊チーム。それが彼らの今の立場。

 高野 清美という広告塔を中心に動く。民衆に安堵と興奮を与える華美なステージ。

 彼女は幼い頃から有名人だ。警官になった際も、さぞ世をよくしてくれるだろうと騒がれた。

 天才と呼ばれる由縁は前代未聞。なにせ、彼女は一人で三つの異能を持っているのだから。


 一.相手の「罪を犯した」という意識を見抜く。有無の判断のみで、内容はわからない。

 二.罪を犯しながらも被害者を嘲弄し、後悔の念がない人間に限り、犯罪に関わる『部位』を取り上げる。

 三.取り上げた相手の感情を把握し、反省の意思が確定した時点で部位を返還する。


 一人につき、その人格を反映したものをたったひとつ。

 その大原則を破った、極めて稀有な例。容貌の神秘性と美麗さも相まって、なにをなせども大事扱い。


 最も、その異能が申告・検査通りのものであると誰もが信じているわけではない。

 あまりに明確過ぎる裁きを、自分の為に利用するのではないかと恐れるものも多い。彼女をしっかりと管理しろ、という声もちらほらきく。

 異能の条件が真実である限り、意図的に害をもたらすことはできないのだが。


 罪を決めるのは清美ではない、本人自身。おまけに、そこに対する真偽を偽ることは(あた)わず、再犯防止もできてしまう。

 本人の意思にも関わらず。周囲では、彼女を『活用』すべきか、『不活性な市民』にしてしまうべきか。周囲で様々な軋轢と憶測が飛び交う。

 仕事は真面目にしている。効率化のために異能も使うが、プライバシーを気にして極力使用は避け、他の警官と同じように学び、働く。

 なのに、認められない。信じられない。だが、利用はされる。疎まれもする。そのくせ、もちあげる。

 確かに嫌にもなるだろう。

 微妙な気持ちだ。年齢が近い自分たちは、彼女の監視役でもある。しかも同じ時間を過ごした今、友人になってしまった。


「はい、これがここ最近のまとめになりますよ。是非ご意見拝聴願いたいですね、頭脳労働はそっちのお仕事」


 慇懃無礼に、机の上に書類が置かれる。

 近頃、捜査が停滞し始めているため、一度情報をまとめ直そうということになった。

 信者は若者から老年まで。実に幅広い層に存在する。メンバーは固定というより、あちこちに潜んでいて、ふとした拍子に湧いてくる……ということが多かった。

 何の前触れもなく。ちょっとしたきっかけが、あっという間に膨らんで、爆発する。

 最も多いのは、SNSなど誰もが気軽に発言を見られる場所。そこで呟かれた不満が次々伝染して、と、対策しようにも難しい。

 言論の自由がある。加え、どんな理屈に仕上がろうとも、結局人の口に戸は立てられぬ。


 その対策は専門の課が対応している。特殊チームは、その余波を受けた人々に調査を行ったり、特に過激な行動を行った面々への『確認』作業だったり。

 裏どりと後片付けが主な仕事。

 その中で少々派手な部類が、薬物回収。

 この資料確認終了後にも、2~3件巡る予定である。


「そう期待されましても……特に対象者に共通点もないし、ただ身内を増やしたいというか。節操なしに物事を広げようとしている」

「目的が見えないな。本当に、ただ『恵み』とやらを広めたいと? 麻薬なぞという蜜でむやみやたらと闘争を煽るとは。蛮行以外のなんなのさ」


――異能もつ《天使》。人と歩くもの。

――それは天からの導き。人には得ようのない恵み。ゆえに、愛おしめ。賛美をもって讃えよ。


 要は、仮名でしかない《天使》を、本物の天の御使い扱い。

 人を上回る守護者として信じ、重んじよ、と。

 八木尾 夕映菜の一件から数年。世間の《天使》への派閥は大きく三つにわかれている。


 《天使》を危険な存在だと疎むもの。

 これまでも人類の隣人として、人間同様に扱おうというもの。

 そしてかねてより存在はしていたが極めて少数派であったはずの、《天使》を神の証明とあがめるもの。


 元はイタリアでひっそりと活動していたようだ。教義を広めるだけの要注意団体。

 調査の結果、麻薬そのものはイタリアで製造されたものであるようだ。本来は教団に保護された(ごく)一部の《天使》に配布されたいたのに、一部が横流し。日本で広まってしまったと予測されている。

 何故持ち込まれた時点で判明しなかったのか。

 ここで改めて『八木尾 夕映菜』が登場する。


「『八木尾 夕映菜』っつったら、生きていたとしてもまだ子どもじゃあないですか」

「外国でチラホラ目撃証言はあっただろう。アメリカ、フランス、ドイツ……イタリア。あの瞬間移動の異能があれば、盗みでもやって生き延びるのは不可能ではないとされていたしな」

「で、盗みの代わりに教団に保護されて、運び屋をやらされてるってこと? だとしたら随分図太い性格ですね」


 それでも、実際感情が高ぶった際に異国に跳んだ証言もある。彼女が関わっているのなら、今まで麻薬の取引が目撃されることもなく表ざたにならなかったのも頷ける。

 最も、もう日本に彼女が現れる可能性はゼロに等しいだろう。こんな騒ぎになっては。

大事な虎の子をわざわざ危険にさらすことはすまい。

 彼女を押さえつける手段は、人類文明には存在しない。だが、同じ異能となると話は違う。

 もしも八木尾に罪の意識が存在するならば、直接相対さえすれば高野の異能で補足できる。

 だから、もう日本には来ない。


「一応そういう可能性がある、とは向こうにも伝えたが。人間よりも少ないとはいえ《天使》は何千といるんだ。他の《天使》である可能性もある。異能以外の手段を用いている場合だって警戒せねばならん。真面目に探してくれるかね……期待はしないでおこう」


 資料には組織関係者と思われる人物の写真もあるが、そこに八木尾のそれはなかった。目撃証言も全て肉眼によるものばかりで、写真は一切ないのだが。

 虎斑は頬杖をつき、がりがりと頭をかく。赤羽は他人事のように背もたれに力をかけていた。

 青田といえば、全員の顔を順番に見ていく作業ばかり。

 肝心の高野は、ぺしぺしと手の甲で資料の束をはたく。


「で、麻薬の方ですが。まだ結果が出ないんですか?」

「それが、何度検査しても従来のどの麻薬とも合致しないそうなんです。中枢神経を刺激して覚醒させる作用・神経終末からノルアドレナリン、ドパミン、セロトニンなどのアミン類を遊離させ、間接的に神経を興奮させる効果が確認されていることから、メタンフェタミン、覚せい剤に近い薬物と思われます。ただ、相当に個人差があり、極めて少数ですがほとんど中毒症状のない使用者も」


 しかし、詳しく分析すればするほど、化学式が従来のものと微細に異なっているという。

 見た目はオパール色の歪な小石。さながら雨後の虹が、光を透かす乳白色の真珠に閉じ込められたよう。

 加工すれば宝石として売れそうだ。薬なのだが。

 一粒一センチ前後。青田が説明した通り、相当個人差が大きい。薬はただでさえ個人の体質や体調の影響が出るが、それにしたってばらつきが大きすぎる。

 恐らく化学式の不明な部分が大きく関係しているのだろう。


「ただ、今出回ってるものは劣化版。元々出回っていた純正品は、より透明度が高く効果が強力です」


 イタリアから提供された資料には、まるで星の光を固めたように仄かに輝く玉。回収した薬物でも特に純度が高い逸品。一粒飲めば、目は夜行生物のように冴えわたり、凄まじい万能感を味わえるとか。


「純度を仮にA、B、C、Dランクに分けたとして、現在出回っているのはもっぱらD、あるいはそれ以下。初期はB、C相当のものも回収されましたが近頃は音沙汰なし。Aほど純粋なものは、本部のあるイタリアで指で数える程度。それも所有していただけで、実際の使用者はいません」

「製造元は?」

「確認された完成品がごく少数であることから、完全な製法は本部にしか存在しないと予測されています。それが道具であるのか、材料であるのか、はたまた特殊な技術であるのか。C、Dランクは興奮作用と見た目こそ似ていますがほぼ別物に変質した粗悪品。Bランク以上となると現代科学ではほぼ解明不可能だそうです」


 この薬物を見た時、科捜研はある《天使》を思い出したという。

 あらゆる過去・現在・未来の知識を有し、総ての文明を用いた知恵の《天使》――エイネ。とっくの昔に自爆し、遺物もほとんど(・・・・)残らぬソレ。


「とにかく、製造者は限られます。よほど優れた科学者でしょう。薬物に優れた有識者を中心に捜索中です」


 エイネの自爆により、街ごと文明は失われた。が、エイネの本体であった塔に保管されていた財宝(チエ)。そのごくごく一部は、奇跡的に残っていることもある。まずそこから情報は読み取れず、再生も難しい状態。


 それでも人類文明の発達に多大な影響を及ぼしたと、まことしやかに語られる文明がいくつもある。例えば蒸気機関車。例えば通信機。例えばナノマシン。ほとんど都市伝説扱いとはいえ、劇的な発明の裏にエイネの遺産があったのでは。

 そうやって何人もの創作家の脳を楽しませてきた。


「情報が集まれば、出どころの特定は遠くないでしょう。実際、流通ルートの調査から関西の可能性は消えました」


 市民からすれば、数週間もカルトの存在がちらつく現状は相当なストレス。クレームも暇師に増え、街中にはピリピリとした空気が漂っている。一方で、楽観的な一部などは対岸の火事とばかりに、あれこれ根も葉もない噂を流して浮ついていた。

 それがまた神経をとがらせた市民の怒りに触れる。正反対の心持を持つ市民が衝突する事件も、少なからず発生していた。


 一刻も早い解決が望まれている。実際は捜査が進展していても、市民にとっては怠慢に見えるらしい。非協力的で、警官に喧嘩を売ってくるものまでいる始末。

 希望的な感想を述べていながら、知らず知らずのうちに眼鏡の位置を何度も直す。

 赤羽も青田が本気で言っているわけでないのを見抜いていた。いかにも馬鹿にしたように上目使いで彼を見やる。

 相手にすべきでないと思っても、その態度が荒んだ心に火をつけかけてしまう。

 虎斑と高野は黙って資料に目を通すだけで、何も言わない。


 何も考えていないのか? 上司だから、アイドルだからって怠けているのか?

 そんなことは有り得ない。わかっていても、嫌味が脳裏をかすめてしまう。


 本当は早く解決したい、もっと革新的な事実に踏み込みたい。地道な捜査より、とっとと派手に突っ込んで、あそこにもそこにも家宅捜査を仕掛けたい。

 所詮は、怪しいと思っても証拠がなければ何もできないのが、歯がゆかった。若者を時間と労力が蝕んでいく。

 そんな時だった。


「忙しそうだね、茶でもどうかな」

「桃岡警視? いついらっしゃったんですか」


 綺麗に髪を撫でつけ、上品にスーツを着こなす中年男性。警察よりもロマンス映画にでも出てきそうな優雅な面立ち。桃岡 征史(せいし)。妻子持ちで地位も名誉も上々。絵に描いたような勝ち組の男が、青田はなぜか苦手だった。


「ああ、ちょっとした立ち話に呼ばれてね。君たちが眉間にしわ作ってたから声かけちゃった。あ、これ、私の妻が先週イギリス旅行にいってね。お土産に買ってきてくれた紅茶なんだが、飲むか? もう淹れちゃったんだが」


 青田以外、仕事一直線の面々が並ぶテーブル。そこでは青田も桃岡の姿も浮く。

 しかし桃岡は一切悪びれず、むしろ自分が加わることが当然だという態度で椅子を持ち寄ってきた。

 次いで、このメンバーには似つかわしくない白磁のティーカップを几帳面に並べていく。


「桃岡さんも話きくんですか」

「間に合っている。それよりも、新しい仕事を持ってきた」


 クリップで止めた数枚の紙を、虎斑に差し出す。不愛想でうつろな目をした、頬骨の角ばった男の写真も挟まれている。こういう目は何度も見たことがあった。どこを見ているともわからない視線。荒れた肌、生気が抜けているのに妙な生々しさの残る落ち窪んだ眼球。


「麻薬使用者か?」

「だろうね。そっちの疑惑もあるが、先に売人容疑がかかってる。深夜、コンビニの監視カメラに映っていた。ばっちりだ。今朝、通報があった。よかったな、すぐにチェックされて。被疑者は映像から予測するにキメた状態で徘徊。その後帰宅したと思われる」

「売人はヤクを使わないだろ」

「さあ、間抜けな売人なんじゃないか。とにかく引っ張ってきてくれ、他も引きずりだすきっかけになるかも」

「ハイハイ、どちらにせよ犯罪者だからひっぱってきますよ」


 フランクとはいえ、桃岡の階級は警視。キャリアで、この特殊班の実質的なリーダー。上司の上司。この群馬にある小さな警察署で、最も権力のある人物の一人。

 左遷された、争いを恐れて地元に戻った……あれこれ陰口を言われても、まるで意に介さない快活なお偉いさん。

 まだ三十代前後で、妻子持ち。近頃二人目も生まれたとのことで、よく子ども自慢してくる。二人とも女の子。幸せいっぱいといったところだろう。

 ただ、そこは組織人。いくら本部へ誘っても、生まれ故郷を離れようとしない高野の監視も命じられているようだ。しょっちゅう顔を出しては、茶を淹れたり仕事をしていったり。

 疎んじつつ段々と距離が縮まっていくものの、それでもお偉いさんなのである。


 ノンキャリアの虎斑は、キャリア組の青田と同じ警部補。警視とは、それより二段階上の階級だ。赤羽に至っては巡査長なので、四階級上。

 それでも虎斑と桃岡は、『対等に』話している。そう見える。

 見ている分には、怒りを買わないのかとハラハラしっぱなし。


「ああ、そうだ。高野さん、さっきメール送ったから。本部からの要求を一通り書いておいたから、目を通しておいてね」

「ええ……すみません、はい。わかりました。今晩お返事します」

「いつでもいいよ、大したことじゃあない。迷惑をかけるね」


 ヒラヒラと手を振り、やってきたばかりの桃岡は立ち上がった。用事を伝え、茶を淹れる。そのためだけに立ち寄ったらしい。本当は暇じゃない、それぐらいわかっている。


「じゃ、もういくよ。口ばっかりじゃなくて、ちゃんと行動しないと皆に呆れられちゃうからね。お疲れ様、いい報告を期待しているよ」


 襟を正し、最後に全員を見渡す。労いの言葉をどう受け取ったかはわからないが、会釈を返されて満足そうに微笑む。

 軽い足取りで自分たちの仕事場を去る男は、やはり幸せそうだった。


 いくつか書籍を参考にして、今回の話(主に警察、薬物関連)を書かせて頂いておりますが、調査不足によって不自然な箇所もあるかもしれません。それにより物語を楽しめない、不快であると思われましたなら、申し訳ございません。

 違和感に気づき次第、修正致しますが、多少の事は物語をスムーズに進めるための改変・この世界ならではの発展を遂げているためとお考え頂ければ幸いです。

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