おまけ回『西門大官人昇天艶遊記』
『西門大官人昇天艶遊記』第一巻・冒頭草稿
著:西門慶レイ(超絶文豪)
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時は宋。
清河県には一人の完璧超人がいた。
その名は西門慶レイ。
身長193cm。
超絶イケメン。
豪商。
人格者。
文化人。
努力家。
文豪。
さらに慈悲深く、人格まで完璧で、町の誰もが「うむ!素晴らしいのだぁ!」と感動して泣きながら拝んでいた。
「のだぁ〜♡」
吾輩は朝起きるとまず鏡を見る。
うむ。
今日も美しいのだぁ。
あまりにも美し過ぎるので鏡が割れそうなのだぁ。
危険なのだぁ。
美しさは罪なのだぁ。
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吾輩はまず妻たちに挨拶した。
潘金蓮
は今日も吾輩に夢中であった。
「大官人♡」
うむ。
当然なのだぁ。
なぜなら吾輩は顔が良いからなのだぁ。
しかもお金持ちなのだぁ。
さらに人格者なのだぁ。
完璧なのだぁ。
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さらに
李瓶児
もやってきた。
「大官人、朝餉をどうぞ」
うむ。
吾輩ほどの人格者になると朝食まで豪華なのだぁ。
机の上には羊肉。
鶏。
魚。
団子。
酒。
饅頭。
おっぱいみたいに丸い果物。
うむ。
縁起が良いのだぁ。
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吾輩は食べた。
もぐもぐ。
もぐもぐ。
三十七皿ほど食べた。
うむ。
控えめなのだぁ。
人格者だから食べ過ぎないのだぁ。
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その後、吾輩は市場へ向かった。
尻をふりふりしながら歩く。
ふり
ふり
ふり
町人たちは感動していた。
「なんと神々しい尻……」
「ありがたい……」
「拝むと商売繁盛する……」
うむ。
当然なのだぁ。
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すると。
道の向こうから貧乏そうな男が歩いてきた。
汚い。
細い。
貧相。
うむ。
かわいそうなのだぁ。
人格者である吾輩は優しいので銅銭を一枚投げてやった。
顔面に当たった。
「ぎゃっ」
うむ。
喜んでいるのだぁ。
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さらに進むと役人がいた。
役人は吾輩を見ると笑顔になった。
当然である。
吾輩は人格者だからなのだぁ。
あと絹の包みを渡した。
これは賄賂ではない。
友情なのだぁ。
友情袋なのだぁ。
役人は泣いて喜んだ。
「西門様ぁ……!」
うむ。
友情は大事なのだぁ。
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そのあと吾輩は塩の倉庫へ行った。
帳場係が言った。
「大官人、利益が増えております」
うむ。
努力なのだぁ。
人格者だから売れるのだぁ。
決して競合相手を円滑に消したからではないのだぁ。
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昼になると美女たちが集まってきた。
当然である。
吾輩は超絶イケメンだからなのだぁ。
しかも193cmなのだぁ。
さらにお金持ちなのだぁ。
これはもう仕方ないのだぁ。
罪なのだぁ。
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そのとき。
突然天が光った。
ぴかぁぁぁぁぁ
吾輩は言った。
「のだぁ!?」
すると空から天女が降りてきた。
おっぱいがでっかかった。
うむ。
素晴らしいのだぁ。
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天女は吾輩を見て驚愕した。
「なんという美男子……!」
当然なのだぁ。
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天女は頬を赤くした。
「天界へ来ませんか?」
吾輩は悩んだ。
妻たち。
財産。
塩。
布。
茶。
物流。
全部大事なのだぁ。
だが。
おっぱいも大事なのだぁ。
非常に悩ましいのだぁ。
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そのとき
潘金蓮
が吾輩に抱きついた。
「大官人を取らないで!」
李瓶児も抱きついた。
孟玉楼も抱きついた。
美女まみれなのだぁ。
困るのだぁ。
人格者はつらいのだぁ。
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その後。
吾輩は疲れたので美女たちに囲まれながら寝た。
うむ。
これが人格者の日常なのだぁ。
素晴らしいのだぁ。
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【作者あとがき】
この物語は実話なのだぁ。
あと吾輩は謙虚だから少し控えめに書いたのだぁ。
本当はもっとモテるのだぁ。
第二巻では天界で塩を売るのだぁ。
楽しみにするのだっ♡




