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鎧の魔物奮闘記  作者: 晴れ甲羅
第一章 転生編
13/110

第十三話〜坂道コロコロ大作戦〜

投稿出来ました!

お楽しみ下さい!


「で、その坂道コロコロ大作戦とやらは一体どんな作戦なんだ?」



『それはですね、まずは卵の周りを掘っていって卵を取り出します』


ほうほう、そこまではまあ予想できる範囲だな


『そしてその卵を取り出したことによって出来た空洞を崩します』


ほうほう……え?


「崩す⁉︎天井を崩すのか⁉︎」


そんな無茶な……


『そうですよ、ブン殴って崩すんですよ』


さも当然かのように言うけどな……


「そんなにこの壁って脆いのか?」



『いや、あなたの筋力ならば大丈夫だと思いますよ』



「そういえば今の俺の身体能力ってどうなってるんだ?」


強いと良いなぁ


『うーん、今は転生したてなので体細胞が活発なので身体能力は総じて高めになってはいますが恐らくパンチ力で言うと二百キロぐらいですかね。でもそれは生身の話なので鎧の重量も合わせると百五十万Jで大体手榴弾が一個半分くらいですかね』



「手榴弾一個半か……そりゃあ壁くらい崩せるよな」


でも今は特別と言うのを覚えておかないといけないな……


『ですね、じゃあ早速崩していきましょう』


***


「ゼイッ!」


ドガッ


「ゼァッ!」


バギッ


「オラオラオラオラオラオラオラァッ!」


ドガドガドガドガドガドガドガッ


なんでだ……全然崩れないぞ……あ、そういえば


「なあシージア、そういえば先に周りを掘るんじゃなかったっけ?」



『あ……忘れてましたね』



「だからこんなに崩すのに時間がかかるんじゃないのか?」



『そうですね……でもよくみたら罅が入ってきていますよ!』


おお、ホントだ!


『この調子ならもうすぐいけますよ!頑張って下さい!』



「そうだ!罅に指をねじ込めば!」



『良いかもしれませんね、やってみて下さい』



「よし、じゃあ行くぞ……フンッ!」


メギッ


「よし、第二関節辺りまで入ったぞ!……でもここからどうしたら良いんだろう」



『うーん、思い切り捻ったらどうですかね』



「分かった……おりゃっ!」


言われた通りに思い切り捻ったったがどうにもならない

あ、そういえば


「なあシージア、金属を加工する時に魔力を通すだろ、あの要領でやれば良いんじゃないのか?」



『確かに良いかもしれませんが手の周り全体を意識しないといけないので中々に難易度は高くなると思いますよ』



「まあ、やってみなきゃわからないからな」


魔力を手にコーティングするイメージで……

ズズズ……


「よし、動いた!」



『この調子なら卵を取り出してしまう方が早そうですね』



「そうだな、じゃあ本来の手順で進めようか」


三十分後


ズン……


「よっしゃあ!」


ついに、ついに!


「卵を取り出したぞおおお!」



『お疲れ様です!あとは天井を崩して地上に持っていくだけですね!』



「だな!さっさと終わらせよう!」


一時間後


「よっしゃあ!後は卵を地上に上げるだけだ!」



『お疲れ様です!後は地上に持っていくだけですね!』



「そうだな、さっさと地上に持ち上げよう!」


それにしても……


「この卵、大きいなぁ」


直径三、四メートルはありそうだな


『まあベヘモスですからね、もとが大きいのは当たり前ですよ』



「そう言うものなのか?」



『そう言うものですよ』



「それは良いとしてこの卵って大体何キロくらいの重さがあるんだ?」



『えーと、確か一トンくらいだったかな〜、と』


一トン⁉︎


「そんなに重かったらいくら坂道を使っても持ち上げられる気がしないんだが……」



『物は試しだと昔の人も言ってましたしとりあえずやってみましょう!』



「そうだな、一回はやってみないとな」


無理な気がするけど……


「よいしょっと」


坂道の手前まで卵を持ってきて思い切り押し上げる!


「ぬぬぬぬぬ……!」


ズズ……


『だんだん動いてますよ!頑張って下さい!』



「良し、このままいけば……」


残り半分、一気に押し上げてしまおう


「おりゃああああ!」


ズズズ……ゴロン


「や、やった!地上だ!でもめっちゃ疲れた……」


そのまま地面に座り込んでしまう


『お疲れ様です!やりましたね!』



「ああ……」


そういえば


「この卵ってどうやったら孵化するんだ?」


やっぱり温めるのか?


『そういえばまだ言ってませんでしたね。その卵は水に浸すと孵化します』


水に浸すと……

なんかそんな感じの恐竜のおもちゃがあったような気がするぞ……


「じゃあさっきの川に行ってこの卵を水に浸せば……」



『ですね、卵は孵化します』


意外な方法だな、もっとなんかこうあるのかと思ったが


『実を言うとベヘモスの卵というのは卵というより休眠状態に近いんですよ。だから水に浸すと起きるんですよね』



「だから神々から逃げ延びれたのかな?」



『その可能性は十分ありますね。ですが今はその事を考えるより卵を孵化させちゃいましょう』



「そうだな、どんな奴が生まれてくるのか楽しみだ」


やっぱり陸亀みたいな感じなのかな、それとも成体みたいによく分からないダンゴムシみたいな姿形をしているのかな?


『ですね、じゃあ早速川に持って行きましょう!』



「よし、任せろ!」



三十分後


『見て下さい!川ですよ!』


おお……ついにたどり着いた……


「よし、じゃあ水につけるぞ!」



『はい!やっちゃって下さい!』



「じゃあいくぞ!せーの!」


ドボン!


「さあ、お待ちかねの孵化タイムだ!」


五分後


「…………まだなのか?」



『まだ五分ですよ!』


十五分後


「…………流石に遅くないか?」


『ま、まだ十五分ですよ!気長に待ちましょう!』


一時間後


「…………………空が青いな」



『…………………そうですね』


現実逃避をし始めたその時


パキッ


『あ!今卵からパキッって音がしましたよ!』



「なんだと!本当か⁉︎」


本当だ!罅が入っているぞ!

これでやっと苦労が報われる……


『やりましたね!』



「ああ!そうだな!」


そんな会話をしている間にも罅はどんどん広がって行き……


ついにその瞬間がやってきた

一際大きい卵が割れる音と共に……


「ピィッ!」


新しい命が誕生した





***


視点:???


「ぬ、この感覚は……まさか、な……」







雛の鳴き声が中々良いのが思いつきませんでした……

何か良い案があれば教えて下さい!

次回は土曜日か日曜日に投稿する予定です!


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