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薬術師リーンは騎士団長の監視対象です ~隣国のスパイ容疑をかけられましたが、なぜか最強騎士に囲われています~  作者: 空乃葉
第1章 運命の一番星

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プロローグ「どうしてこうなった」

はじめまして空乃葉ソノハです。読み専でしたが書いてみたくなり投稿しました。暖かい目で読んでもらえると嬉しいです。

ここ魔法国家レイガルドでは、年に一度1日だけ、一般市民にも王城の前庭までを開放する日がある。

それは、大精霊ルナティスを敬い、感謝を捧げる「ルナティス感謝祭」の時。前庭の噴水には大精霊ルナティス像があり、皆が感謝を込めて花をその噴水に浮かべて祈るのだ。


私も前庭までは入ったことはあった。薬術師という職業柄、精霊とは親和性が高く、感謝を捧げるのは当然のことだ。まぁ、他にも理由はあるのだけど。


でも、こんなきらびやかで、厳かな王城の内部。しかも国王陛下が視界に入り、500人はいるであろう大広間パーティ会場に、平民である私が馴染むわけがない。


ましてや、目の前数メートル先に国王がいる。


なぜ、こうなった。

心境としては、逃げたい。


王城自慢の料理人が作ったという料理だけ持ち帰らせてくれないかな。


「リーン。」

そうだ、現実逃避してる場合でなかった。


隣を見上げれば、王国一有名人で誰もが振り返るほどの美丈夫である騎士団長レオンハルト・ガーディナス様。

ここまで紆余曲折と色々とあり、レオの愛称呼びを許され(強要され)てしまい、これまた「なぜこんなことに、、」と思うのは仕方ないことだと思うの。


「リーン?」

「は、はい!」

 しまった、また思考が飛んでしまった!


レオはそっと私の手を取り、片膝を付き、左手は拳を握った状態で胸の前に、右手は私の手を掴むという、騎士としては最大級の敬意を払う姿勢をとった。


この時、その会場にいた誰もがハッとした。


傍からみれば、いえ貴族ならば、これからレオがやろうとしている意味を正確に把握しただろう。


しかし、平民であるリーンにとっては貴族令息でもあるレオの優雅な動作と、女性なら憧れる騎士様の綺礼を目の前にしたことで、『ちょっと見惚れてしまう』ぐらいの感覚でしかなかったのである。


騎士としての最大級の敬意を払うとき、それは主君に忠誠の証しとして名を捧げる時は勿論だが、もう一つの意味は...



レオはリーンの目をジッと見つめて

「リーン、今後は正式に、あなたを何ものからも守る資格を得たい。」


「……はい?」


「騎士として。そして願わくば――」


フッとレオはその端正な顔をほころばせた

「あなたの隣に生涯立つ男として……あなたの愛を得たい。」


「……はい?」


レオの声が響いた後、会場にいる数名の淑女達が声にならない悲鳴をあげて、その場に倒れたのが視界に入った。



……どうして。


どうして、こうなったーーー!!


思わず、レオの目をガン見しつつ、目を見開いてしまった私は悪くない。


世の女性から「あの氷の眼差しで見つめられたい!」と言われる、ガーディナス家特有とも言われているレオの氷青アイスブルーの瞳。だが今のレオを見れば、氷は溶け、むしろその瞳の奥には熱情が漂っているようだった。


その時、私の右手はレオの手に優しく添えるように掴まれながらも、簡単には離してくれないほどの力強さを感じていた。



一一一半年前。

私はただ薬草を摘んで暮らす、街の薬術師だったのに。



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