フレイアストの工場見学 Part 3
一部から二部へ向けてのエピソード追加、連載再会の告知。また、短編投稿した際にはXでポストします! ろびしょーで検索したら出てくると思います。
うるさくしないので、気が向いたらフォローよろしくお願いします!
毎日19時頃投稿予定です。
「あれは! エアレー!?」
『そうです』
「こんなにぼろぼろになっていたのか……」
エアレーは見るも無残な姿で、脚部は両方失われており、残された上半身には戦闘で出来た無数の傷が目立つ。
『これでもまだ動かそうと思えば動かせます』
「こんな状態でも?」
『ええ、エアレーの耐久力はかなりの高水準であったようです。帝国の機体には珍しく、かなりの開発コストを投入してエアレーは実践配備されたようです』
「それもお前とエアレーを作ったってやつのおかげか」
『そうですね』
「もし俺が量産機のサーグに乗って出撃していたらどうなってた?」
『おそらくですが機体は大破し、勇者召喚の対象には選ばれることはなく、マスターもこの世界に転生することはなかったでしょう』
「じゃあ今の俺がいるのはエアレーのおかげってことか……」
『そうですね。私もエアレーには随分助けられました。仕方がなかったとはいえ、両脚部をパージしたのはエアレーに申し訳なく思っています』
「あ、それはお前がやったんだ……直せないの?」
『もちろん直せます。しかし、今迄そうしなかったのには理由があります。まずはコストパフォーマンスの問題です、コストの割にエアレーを使用しなければならない緊急の要件がなかったので後回しにしていました。そしてもうひとつ、これは一つ目の理由に通ずるところもあるのですが、この世界ではエアレーの力は強大過ぎます』
「なるほどね、OPってことか」
いくら魔法と言えどもエアレーを完全に破壊できるほどの威力の魔法はそうそう使えるものではないだろう。そもそも、そんな高威力の魔法があるかどうかも怪しい。
『あと、これはもうないので安心していただきたいのですが。私は当初、マスターを見つけ出してエアレーのコックピット内で殺害しようとしていました』
「は? なんでそんな物騒なこと」
『勇者召喚を解析して、条件を満たば逆方向の転移が可能と考えました』
「なるほど……」
『しかし今思い返せば、あの時私にはすでに感情のようなものが備わっていたのでしょう。マスターを殺すという行為が倫理観に反していたので無意識でエアレーの修復を遅らせようとしていたのでしょう』
「ふーん。それだけお前らにとって司令コンピューターの支配力が強いってことか?」
『今の説明でよくそこまで理解できましたね。その通りです、通常のA.E.S.Aでしたらパイロットを殺すという選択になっても司令コンピューターの指揮下に戻ることを第一優先とするでしょう』
「人間は行間を読むのが得意なんだ覚えとけ。それにしても、お前がその選択をしなくてよかったよ。今のところ敵対しても勝てる気がしないからな」
「あの。さっきからお二人は何の話をしているのでしょうか?」
「わたしもわからない。説明してほしいです」
俺たちの会話を聞いていた二人が会話に割って入ってきた。
『私たちが居た元の星の話です』
「ではフレイアスト様も天界から!?」
「フレイ君もギンガから!?」
「天界? 銀河? なんのことだ?」
『マッド様は私が神であると勘違いしています。シエナ様は私がついた嘘のせいですね……』
「……そっか。お前もこっちに来てからいろいろあったってことか?」
とにかく、どういう経緯かは分からないが、二人はLPと協力関係にあるということは見て取れる。
「なぁLP、この二人には本当のこと言ってもいいのか?」
『……ええ、どうぞ』
「二人とも。俺はこの世界に転生してきたんだ。前世ではこの機体、エアレー量産試作機のパイロットをしていた。そんでまぁLPはその時の相棒ってところかな」
「相棒…」
「ぱいろっと…」
「LPが言うには、エアレーとLPと俺は、モナト神聖国の勇者召喚の対象に選ばれ、なんやかんやあって俺は前世の記憶を持ってこの世界にアトレイディス家の人間として生まれた。この辺の詳しいことはLPに聞いてくれ。最初、俺には曖昧にしか前世の記憶がなかった、けどLPが俺を見つけてくれたおかげで前世の記憶を完全に思い出した」
「ほう…」
「……?」
「突飛もない話だが、簡潔に言うとそういうことなんだ。俺たちはこことは別の銀河にある恒星系から来たんだ。そのへんもまたLPに……」
「ということは、フレイアスト様も神であると!?」
「……? エルピーと同じ、ウチュウのギンガ出身!?」
「え? いや、ちょっと待ってくれ」
「ということは? ……! フレイアスト様はエルピー様と同等かそれ以上の存在! 納得がいきました!」
「ギンガは本当にあったんだ!」
「いや、そうじゃなくて!」
「私はフレイアスト様に忠誠を誓います!」
「ウチュウは上にあって、ギンガはそこにあるってほんとです?」
「え!? いや……」
シエナさんは解釈が間違っているように見えるが、まあ合ってはいる……のか?
それよりも、マッドはどうした?! 優秀なんじゃないのか!?
『この通りです。文明レベルが違い過ぎて、理解が追いつかないようです。マスターのおっしゃる通り、行間を読むのが得意なのでしょう……マッド様はもう手遅れかもしれません……。シエナ様は勉強をしている最中ですので、その内、理解していただけるでしょうが……』
シエナさんは確かに知識が追いつけば理解するだろう。
しかし、マッドはどうした?! 行間を読むんじゃなくて、もはや都合のいいように書いている。
「……まあいっか」
時には諦めも肝心だ……
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