第二部 エピローグ「最終報告書:事案コード077-A」
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第二部、これにて完結とします!
第三部に向けて、少し毎日投稿を休もうと思います。
投稿再開は一週間か二週間後を考えています!
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~LP's View~
「リンクス。最終報告を」
『了解』
提案により、現在は工場から離れて行動しているリンクスから、今回の件についての報告を聞く。
『事案コード077-A、これより最終報告を送信します。ドノバン侯爵家を中心とする貴族派の干渉は、結果としてアトレイディス家によって完全に排除されました』
『事案の経緯について詳しくお伝えします』
それとともに、詳細なレポートが送られてくる。
『ドノバン侯爵家を中心とした貴族派は、近年力を増すアトレイディス家を危険視し、その権力を削ぐための計画を立案しました。計画の第一段階は、辺境伯夫人であるマーシャを暗殺し、夫であるチェスター辺境伯の不貞を苦にした自殺に見せかけることで、アトレイディス家の名誉を失墜させることでした』
『しかし、この計画はロデア参号機によって阻止されました。暗殺の失敗を受け、貴族派は第二の計画へと移行。真の首謀者を隠蔽するため、学園の平民出身の教授、アラン・クレイグに濡れ衣を着せ、処刑を決定。これは、台頭する実利主義派を牽制する目的も兼ねていたと考えられます』
「なるほど、それなりに周到な計画だったようですね」
『はい。この計画は、私が帝都で情報を集めていた際に、怪しい動きを追っていたところ、偶然発覚いたしました』
『フレイアスト・フォン・アトレイディスも、アラン・クレイグの異例の裁判に不審を抱き、今回の事件の裏に貴族派の陰謀が存在することを確信していたように見受けられます』
『彼は当初、カイン・ヴァレトゥス・カナティオの関与も疑っているようすでしたが、こちらの調べによると、今事案についての関与は認められませんでした』
「では、完全にドノバン侯爵による計画であったと認識しても?」
『はい。それでよろしいかと』
「帝国もかなりの内部分裂を抱えているようですね。……続けて下さい」
『続いて、この件に関与した重要人物の活動について報告します』
『フレイアスト・フォン・アトレイディスはこの計画を知ると、まず、アトレイディス領へ報告のため書簡を送りました。次いで、アトレイディス領からのサポートが間に合わないと考えた彼は、アランの救出を計画します。しかし、そこに参号機からの緊急通信を受け、マーシャ夫人を救出するため現場へ急行。彼は闇属性魔法と空間魔法を行使し、暗殺集団《影牙》を無力化しました』
『フレイアストからの書簡を受け取ったアトレイディス領では、ジークハルト・フォン・アトレイディスが、ドノバン侯爵の息のかかった貴族を牽制するため、ユーリ・フォン・リヴァルトに早馬を送り、自らはドノバン領へと向かい屋敷を急襲。スタニス・フォン・ドノバンを無力化、屋敷を制圧しました』
『そして、早馬で書簡を受け取ったユーリは、フレイアストに接触、アラン教授の救出を引き受け、帝都の牢獄に侵入。被害を出すことなくアランを救出しました』
「彼はマスターと対立していたのでは?」
『はい。その辺りについては、私は学園で情報収集をしていませんので詳細はわかりませんが、参号機のデータによると、そのようでした』
「……そうですか」
(やはり、人間というものは不確実性に富んでいるようです)
『次に、事案の収束について報告します』
『ジークハルトにより、ドノバン侯爵家の一連の不正と今回の暗殺計画の証拠を確保。これにより、アランの潔白が証明され、彼を救出したユーリの行動も正当なものとなりました。結果、ドノバン侯爵家は、今後、没落することが予想されます。暗殺者集団《影牙》も組織的な機能を失い、その影響力を大きく低下させることでしょう』
「やはり《影牙》は壊滅とはなりませんか……」
『はい。帝国貴族との根深い関係があるため、完全に消えることはないでしょう。しかし、今回の件で、アトレイディス家を完全に敵に回してしまったため、これまでのように貴族からの援助を受けることは難しいでしょう。完全に消え去るのも時間の問題かと。万が一、残り続けても脅威度は低いと見なします』
「そうですね」
『最後に、参号機について報告します。彼女は、マーシャの護衛中に多大なシステムダメージを負いました。特に左胸部の損傷が深刻です。現在は機能停止中ですが、工場へと搬送し、現在メンテナンス中です』
「修理は問題なさそうですか?」
『はい。ですが一点だけ……、ダメージによるもの以外のエラーログを確認しました。影響は無いかとは思いますが、報告だけ』
「……そうですか」
『では、以上をもちまして、事案コード077-Aの報告を終了します』
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