Début.6 3人目のメンバー
衝撃的な言葉に聞き間違いだと思った
「えっと、なんて言いました・・・・?」
ウルはメガネをクイと右手で上げる。
「アイドル・・・・・って言葉は フヒフヒ
この世界にはないブヒ・・・多分拙者と一緒ブヒィ」
——あ、そうだよね。
転生者私だけじゃないって事?
「ウルちゃんももしかして・・・・・?」
「ブヒィ。」
ウルがコクリと頷く。
———えっと、どうしよう
でもバレたから何って訳じゃないよね・・・・?
でもバラされてら気持ち悪がれるだろうし
・・・・殺すか?
治安の悪い思考が脳内を巡る。
「ブヒィ。だから分かるブヒね?フヒフヒ・・・」
——100%オタクだ
あられも無い姿を写真で収められ
たぬきで晒される。終わりだ。
Twitterで拡散されて 罵詈雑言の嵐。
【スキャンダル】
よくない噂。醜聞。また、みにくい事件。
① 社会的地位のある人の名声を汚すような不祥事、情事、地位を利用した不正事件など。
※善心悪心(1916)〈里見弴〉「今まで見聞きした様々な醜怪事」
② ①に関するうわさ。醜聞。
※路上(1919)〈芥川龍之介〉七「さう云ふ名士たちの醜聞を面白さうに話してくれた」
(コトバンク調べ)
この言葉が頭を過ぎる。
諦めず頑張ってるアイドルは偉いとは思う。尊敬もする
裏で 肉便器、ビッチと罵られてもやってる人間は異質だ。
正直心の奥底では馬鹿にしてた。
——よし!殺す!
突発的な考えだが仕方ない。
エリルの体から風に包まれる。
「水の精霊よ、灼熱の悪魔よ 互いに引き合い、反発し
巻き起こる災厄を認めよ・・・・
「拙者もアイドルになりたいブヒィ!!!!!!!」
まさかの言葉に手元が狂う。
「えっ?!」
詠唱を破棄するが止める事は出来なさそうだ。
慌てて窓に向けて魔術を放つ。
[ドカーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!]
爆音と爆風が教室を包み
ウルの両目を隠したピンク髪で巻き上がる。
——あ・・・・。
爆音にわらわらと生徒達が集まってきた。
「おい!何があった!?」
メーティス先生が飛んで走ってきた。
分子1つ残さず証拠隠滅するつもりだった極大魔術は
途中で止めたにしても物凄い威力であった。
「ウル、エリル・・・・。分かってるよな?」
「は・・・・はにゃあ・・・・・」
「ブ・・・ブヒィ・・・・?」
ウルは目を丸くしていた。
**************
「全く酷い目にあったよ・・・」
とにかく怒られ2人は減点もされた。
「なんで拙者まで・・・・ブヒブヒ」
——ウルには酷いことをしてしまった。
「ごめんね。ウルちゃん・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
気まずい時間が流れる。
「やっぱり拙者なんかアイドルになれないブヒよね・・・オークだし・・・ごめんブヒィ。」
ウルは肩をストンと落とした。
「ちょっといい・・・・・?」
エリルはウルを壁際に追いやる。
「おっ・・・怒ってるブヒか・・・?!
もう身の丈に合わないことは言わないブヒィ・・・!ヒィヒィ・・・。」
エリルはウルの前髪を上げる。
「うん・・・。めちゃくちゃ可愛い・・・・。」
丸顔で色白で くるりとした瞳 眉は少し垂れていて
弱々しさが唆る。
「ブヒィ・・・?」
・・・・・・・・・・・・・・
「私とアイドルやらない?」




