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行き当たりばったりの行動に理由をつけてみる

 第一章 ドラゴン放浪記編


  ※ 行き当たりばったりの行動に理由をつけてみる


 西大陸の海岸線にある超高級ホテルに俺はいる。緊急世界首脳会議は終わったが、何が決まったのかはまだ公表されていない。人類に取って驚異となるドラゴンが現れたためにその対策を話し合うというのは知られている。それは俺だが、人間の決めることに従うつもりも意味もない。俺が取った行動には理由がある。過去にもあったことだが、どうやら邪神の類の神が生まれそうなのだ。邪神教と呼ばれる奴らはいつの時代にもいるのだが、彼らを炙り出すには国家を混乱させておいたほうが楽だ。

 神絶対殺すマンとしては神の出現は歓迎したくないことである。邪神や悪い神というのは、俺と敵対する前に呼び出した者の願いを叶えるという神も多いが、放置していると最終的に世界を手に入れようとする。その際に最大の敵となるのが俺になってくるので結果的に戦うことになる。

 俺が神を殺す理由は俺を滅ぼそうとしてくるというのが大きいが、俺が倒せないとわかったら世界改変をしてでも俺を封印しようとしたり、弱らせようとしたりしてくる。世界改変は多くの種族に影響もでるのでそこまで放置していると元に戻すのがかなり面倒なのだ。

 

 邪神を信仰する奴らを発見するのはなかなか難しいところがある。人間の数が増えたのもそうだが、強さも普通の人間と変わらないレベルであり、その中から邪神信仰を持つ者を見つけ出すというのは砂漠の中から砂金を一粒見つけ出すレベルなのだ。なので、各国を混乱させてその動きを活発化させて見つけやすくする。まあ邪神が呼び出された際にまとめて滅ぼしても良いのだが、それはそれでどのような邪神が生まれるかで対策の方法が変わってくる上に、邪神は結構しぶとい部類の神なので滅ぼすのが面倒なのだ。とはいえ、邪神信仰している奴らは何気に内輪もめで自滅することもあるので、そうなるのが好ましい。


 超高級ホテルの飯は美味い。特に世界一と言われるカルボナーラを出すことで有名な超高級ホテルは各国のVIPにもその味を知られている。超高級ホテルなだけに、人間以外の異種族でも快適に泊まれるように設計されており、巨人族でも快適に過ごせるよう、専用の別館もある。

 その巨体からお忍びが難しい巨人族なのだが、超高級ホテル内に転移魔法装置が設備してあれば問題はない。

 巨人王タイタンは始祖巨人族の末裔である。巨人族の平均寿命は600年ほどであり、タイタンはまだ巨人族としては若い100年を超える年齢なのだ。しかし巨人族の特性として、子孫に能力や記憶などを継承させることができるというものであり、脈々と続く先祖代々の末裔であるタイタンは若くとも強い。

 本来の体格と異なり、魔法道具による効果で5メートルほどの身長になっている。正面には超絶美少女が座っていた。


 それは全くの偶然だった。たまたま俺が泊まっていたホテルにタイタンが来ているという情報を掴んだというか、それなりに強い力を感知したので会ってみようと思っただけなのだ。

「始祖タイタンの系譜とはね」

「……邪神の誕生の可能性が高いとはそれはかなり重要な問題だ」

 名物のカルボナーラを食べつつ話をしていた。巨人族の特性で俺がレペンであるということは実際に目にすれば理解できるようで、あちらから話しかけてきたので昼飯をおごってもらうことにした。

 そして俺の目的を聞かれたので、答えたという形だ。タイタンはいやそれならそれで伝手を使えば事前に知らせて協力もできただろう、みたいなことを言われたが、それをしたら逆に邪神教の奴らにバレるだろう。意外と彼らは謎の繋がりや情報収集能力がある。おそらく緊急世界首脳会議の関係者の中にも邪神教の人間かそれに関わっている人間がいるだろう。

「催眠か洗脳かいずれにしても魔法を使わずに人を操る方法というのはいくつかあるのは確かだが……政治関係者に邪神教に関わっている者が皆無である、という可能性は確かにないとは言い切れないのは確かだ」

「ま、神を望むのが人間だけとは限らないけどな」

 過去の経験でもあったが、人間以外の種族でも神を信じる者はいたし、邪神を呼び出そうとした魔族なんかもいた。しかし最近はそこまで熱心に神を信じることや神を呼び出すという組織はいなかったわけで、今回の邪神教が久々の出来事になる。


 タイタンは継承した記憶や体験から相手がレペンであるということに気が付けたが、俄に信じられることではなかった。しかし実際に目にすれば、その考えは一瞬で消えた。レベルが違うとか、格が違うとかではなく次元が異なる。タイタンが本気を出せば一つの大陸くらいならば支配できるだろう。しかし相手は大陸そのものを破壊してしまうだろう。恐怖や不安感はなかったが、敵対はするなという先祖は正解であるというのは魂で理解したのであった。

 なおランチの際にタイタンとランチなうという投稿により意外とおしゃれな食べ物を食べるというイメージを世界中に広められたという別の意味で謎のダメージがタイタンに発生していた。

 

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