第弐一回戦!!花火師
第弐一回戦!!
世界代表!三國無双、呂布奉先!日本代表!花火師、鍵屋弥兵衛!
天に轟く裏切りの戦国武将。唯一無二の方天画戟を持ち、赤兎馬に跨るの中華最強を冠する男である。
対するは火薬の臭いがこびり付いた手。炎色反応を自在に操り江戸夜を彩った最初で最高の花火師である。
第弐一回戦、開始!!
「3号玉よーい!着火ァ!!」
良い子は真似してはいけません。
横向きに飛ぶ花火。
目標は呂布奉先。
120メートル程度で花開くそれは火の玉となって飛ぶ。
呂布奉先は赤兎馬の腹を蹴り駆ける。火の玉に近付きやる事はひとつ方天画戟を振り抜く。
真っ二つに割れる火の玉。
呂布奉先の真横を通り過ぎて不完全な形起こる大爆発。
色鮮やかな火の粉が飛ぶ。
「6号玉よーい!着火ァ!!」
およそ時速236キロメートルの火の玉が飛ぶ。
中華最強は慌てる事はない。
ただ、3号玉と同じように切るだけ。
6号玉が切られたのを見た鍵屋弥兵衛は筒を用意する。
「7号玉!連発よーいッ!!
着火ァ!!!」
十本の筒から放たれる火の玉。
爆音と爆風は先の二回と比べ物にならない程で思わず赤兎馬も怯む。
呂布奉先はその剛力で火の玉を打ち払い赤兎馬を撫でて励ます。
名馬は期待に応えもう一度走り出す。
周囲で栄光を彩るかのように花火が開く。
距離はもう無い。
呂布奉先と鍵屋弥兵衛の視線が交わる。
「そこを動くなよ。雑魚が。」
呂布奉先が狙いを定め方天画戟を構える。
「俺は花火師。夜を彩る主役は花火で俺はただの脇役さ。さあ本番はここだ!!江戸ノ夜彩両国花火!!30号玉用意!!着火ァ!!!」
呂布奉先の呟きに対して答える呟き。
最初の職業花火師は夜を呼び、大筒と巨大な星に点火する。そして、飛び込む先は隅田川。
轟砲とも言うべき大筒の火柱。
そこから放たれる火炎球。
最強の武将は火炎球すら切り割る。
だが、これはただの花火でない。
7号玉よりも高く飛ぶこれは途中で切られたことにより早く爆発する。
最低温度2000度。
最大550メートルの巨大花火は閃光と火花を撒き散らし辺一帯を焼き尽くす。
川から顔を覗かせた鍵屋弥兵衛は全身に火傷を負った騎兵を見た。
意識を失っても倒れることなく立ち続ける名馬と名将に花火師は敬意を込めて花を打ち上げた。
花火師・玉屋市兵衛
「鍵屋は日本最初の玩具花火の店。儂も修行し暖簾分けをして玉屋を開いた。まあ?人気は儂の玉屋の方が高かったけど?」




