黒の旅人〜キャラが増えると、どのキャラが台詞を言っているのかわからなくなるから気をつけろ!!〜
最後に投稿してから約一ヶ月。
パートのオバ……お姉様方に扱かれ、学校に行く最中にはお兄様方に揉みくちゃにされ、学校では先生に頭を叩かれながらもこつこつと書き上げました。
ちなみにタイトルは作者が実際によくなること。
前回のあらすじ
熊の手はうまかった。
しかし、旅は少し難航している。本来ならば村から十五日ほど馬車に揺られた場所に村があったのだが、山の近くにあったのが祟ったのか、魔物の群れに襲われた後で、生きている村人はいなかった。
全員、殺されたのだろう。村には焼け落ちた家の後とちぎれた肉片や血痕があるだけだった。
食料なども根子削ぎ取られていたので、仕方なくその村で一夜を明かし、次の日の早朝に村を発った。
それからは基本的に変わらず、毎朝早朝まで見張りをしていたやつが交代が来たら食料を探しに行って、なるべく携帯食料を使わないように気をつけていただけで、食料を探すのは索敵が上手い俺が承った。
まあそれ以外は特筆することでもないので語りはしないが。
そして、村を出て馬車に揺られ続けること二十日目。
「言い忘れていたが、今日中に王都に付くからな」
という言葉を朝飯時に聞き、もうそんなに来たんだなと思いながらもどんな場所かを想像する。
まあ、この世界の文化レベルを見るかぎり、中世のヨーロッパぐらいのものになると思うが……。
そんなこんなでいつも通りに屋根の上に陣取り、見張りを開始。
「しっかし、暇だなぁ」
今日中に王都に着くとは言っていたが、辺り一面にはそのような気配はなに一つ無く、ただ草原が広がるだけであった。
「…………ん?」
いな、屋根から見える景色はいつも通りではなかった。
馬車から見て右方向、約二時の方角。土煙を上げながら五台の馬車が伝説の運び屋も真っ青なデッドヒートを繰り広げていた。
そんな馬車達が向かっているのは、この先で繋がっているのか、いま自分達が走っている道のちょうどライン上。
今のまま走っていたらぶつからないが、速度を上げれは間に合うだろう。
そんな中、俺はとりあえずクルスに報告することにした。
「クルス〜〜」
「ん?なんだ、魔物でもいたか?」
「うんにゃ。この先で馬車が競争してるんだがどうするよ」
「そうか…………確認だが、ただの競争だよな?襲われているとかではないのだな?」
「う〜ん、どうだろ?……あっ。矢で射られてるな」
「襲われてるんじゃないか!!」
そう言うと馬車の速度が上がった。どうやらクルスが上げたようだ。
「マコト!!襲われている側の特徴と襲っている側の戦力を詳しく教えろ!!」
「ういっす」
俺は急に上がった速度により体制を崩したアルを右腕で支えてやりながら目を凝らす。
今の俺は、その気になれば十キロ先にある木の上にいる青虫の数を数えることが出来るほど視力が良くなっている。それこそあそこに架かっている鉄橋のボルトの数を数えてやろうか?と、ドヤ顔で聞くことができるのだ。
というわけで教われている馬車を確認する。
「え〜っと。襲われている側の馬車の特徴だが、側面に王冠の下に杖と剣が交差してあるマークがあるやつが二台。主に軽装備と重装備の騎士で構成された戦力。現在、盾で矢を凌ぎ中。……あっ、盾の隙間から火の球が出たから魔法使いもいるみたいだぜ?」
「王冠の下に杖と剣が交差してるマーク……だとっ!?それはこれから行く王国の国旗に記された印だぞ!!」
ということは、王国の重鎮以上のお偉いさんっと。
はい、テンプレテンプラ。
「襲ってる奴らはボロボロの服装にバンダナを頭に巻いてる軽装備で、十人ぐらい乗れる馬車が三台。基本的に矢で攻撃してるけど、左右から二台が隙あらば近づこうとしているな。結構統率が取れてるから盗賊じゃないのかも知れないな。……火の球を水で防いでるから魔法使いがいるな」
「……恐らく、盗賊に見立てた兵士達なのでしょう。魔法使いは盗賊にはおりませんから」
見てくれはあからさまに盗賊だが、あからさまに技術がおかしい。
盗賊とは職に恵まれず、他者から奪うことでしか生活が出来なくなってしまった者達の末路なのだ。それが盗賊に魔法使いがいない理由になっている。
何故なら、この世界の人間は魔法が使えるだけで職に困ることが無いからだ。
故にエリスの言う通り、魔法使いは盗賊にはならない。…………と言うのは、全部エリスからの受けおりなのだけどな!!(ドヤァ
「……見えたっ!!」
ちょうど、五台の馬車が分かれ道を王都側へと向かって曲がったところでクルスはさらに速度を上げた。
五台の馬車は人が多く乗っているためか、同じ十人ぐらい乗れそうな大きさの馬車に二頭の馬だが、速度が遅い。
米粒程度だった馬車は、すでに普通の人間でも人の表情がわかるほどの距離になっている。
「エリス、やれっ!!」
「わかりましたっ」
御舎席でクルスの隣にいつの間にかに座っていたエリスが、杖を構えながら言葉を紡いだ。
「みずよ、いぬけ!!」
その言葉に従って、空気中の水分が杖の先に集まって水の球になり、右端の馬車の車輪目掛けて放たれた。
それはまるで野犬のように縦横に揺れる馬車の車輪を支える車軸へと駆けると、見事に命中し、しっかりと車体を支えていた木の棒をたやすくへし折った。
車軸を折られた馬車は走れない。
当然、盗賊達の馬車も車輪が飛んで行き、直ぐさま街道の脇へと逸れて行った。
残り二台。
「やたっ!!私にも出来ました!!」
エリスはここ最近、馬車の中では言魂の練習を行っていた。どうやら俺の言魂による魔法が使えた方が危ない状況のとき、直ぐさま対応できるだろうという考えかららしい。
そんな時に実践での初行使で見事に命中までしたのだ。これが嬉しくないわけが無いだろう。
後ろからの不意打ちで馬車を一つ失い、統率が乱れると思われた盗賊達だが、直ぐさま体制を元に戻し、こちらも警戒し始めた。
「……やはり、盗賊ではないようだな」
「そうですね。統率もそうですが、防具と服に比べて剣だけ綺麗過ぎます」
「……どうする?」
「正直言うと馬車から下りて戦った方が俺としては戦いやすいのだがな」
そんな事を話していると、前方の馬車たちの速度が下がって来た。どうやら襲われていた側の馬車が襲っている側の馬車が減ったことに気付き、迎え撃つことにしたようだ。
確かに敵と同じ数の兵士に、援護による挟撃をすれば、敵は簡単に縄に着かせることが出来るだろう。
兵士たちの行動に合わせて、止まりかけの馬車からクルスとルークが飛び出して行った。
しかし、嫌な予感がする。
俺はアルを抱え屋根から降り、馬車の中にアルを押し込んだ。
「いいか、アル。俺がいいと言うまでここから動くなよ?」
しっかりとアルの首が縦に振られたことを確認し、俺はアルに毛布を被せた。これで見つかりにくくはなるだろう。
馬車から下りると、すでに盗賊達は兵士達に囲まれ、仲間同士に背中を合わせながら剣を構えていることしか出来なくなっていた。
…………どうやら俺の予感は外れたようだ。
「武器を捨てろ!そうすれば命だけは助けよう!!」
兵士達の中からくぐもった声が上がり、それに答えるかのように兵士達は武器を構えながら、一歩前に出た。
それに気圧された盗賊は次々に武器を地面に投げ捨て、両手を頭の後ろに回して、膝を着いた。
「よし、引っ捕らえろ!」
今度ははっきりと聞こえた。男性にしては甲高く、凛とした声……どうやら声の主は女性のようだ。
それも、結構若い……。
「思ったよりも簡単に終わっちまったな……」
「それだけ、彼らの練度が高いのだろう。俺達が加勢せずとも、あの練度ならば王都まで逃げ切っていたやもしれん」
「まあ、誰も怪我しなかったんですからよかったじゃないですか」
「そりゃそうだけどよ……」
若干不満そうなルークとそれを宥めながらクルスが近づいて来た。どうやら暴れ足りなかったようだ。
俺なんて参加すらしてなかったぞ……。
そんな事を考えていると、兵士達の中から一人、甲冑を着込んだ兵士が駆けて来た。
俺達の側まで来ると、歩みを緩め、顔を完全に覆うタイプの兜を取り外す。
その人物は、俺の予想に反して男性だった。
「すまない。君達のおかげで助かったよ。あのままだったら王都まで逃げられていたかどうか……」
さらさらとした金髪を目にかかるかどうかという微妙な長さに切られており、前世でも人気だったあんシンメトリーにされた髪は、まるでワックスで立てたかのようにつんつんと立っている。
しかし、風に靡いているところを見ると自然的になった髪型だということがわかる。
それでいて顔は不気味なほど中性的に整っているくせに、男らしさが出ているその姿は、まさに勇者というべき男だった。くそっ、イケメン氏ね。
「襲われているやつがいたら助ける。当然の事をしたまでだ」
「確かに。しかし、最近はその当然の事すら出来ない人が増えているのです。その行動力は誇ってもいいんですよ」
「では、次回からはそうさせてもらうとしよう」
それだけ話し合っていると、盗賊を縛り終えたのか、兵士が小走りで勇者くんに向かって駆けて来た。
「報告します!盗賊、計十九名。捕縛完了しました!」
「わかった。逃亡時、全速力を出させた馬を休ませるため、二刻程休め。なお、盗賊には見張りを三人付け、一刻したら交代しろ」
「了解しました!」
勇者さんがそれだけ伝えると、兵士は来た時と同じように駆けて行き、伝えられた事を兵士達へと伝達して行った。
しかし、今日は予想がことごとく外れる日のようだ。軽く思っただけで、既に二回外れているのだ。
いや、別に当たってもらっても困るのだが……。
「では、私たち主に休憩することを伝えねばならないので。なにかありましたら部下達へ申してくださいね」
そう言って去ろうとした勇者くんの後ろ。記憶が正しければ、魔術師の火の弾を水の壁で防いでいた盗賊が目に入った。
その目は覚えがあった。確か、森で暮らしていた時に殺した魔物達が見せた死ぬ間際の目。
死を覚悟しながらも、唯では死なないという強い意志の現れだった。
それを理解した瞬間、俺は叫んでいた。
「誰か、そいつを止めろっ!!」
「−−−、−−−−」
しかし叫びは間に合わず、言葉は紡がれた。
聞いただけでは、理解できない言葉。しかし、その言葉のおぞましさを本能が理解し、同時に理解をするなと叫ぶ。
だが、その言葉を語った男の子体は膨らみ、曲がり、喰われた(・・・・)かのように消失した。
「あぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁっっ!?」
男もこれほどまでの痛みが走るとは思わなかったのだろう。
しかし、のたうちまわる男を弄ぶように体の端々が少しづつ消えていく。
そして、体の全てが消えた瞬間。辺りに悪意の篭った冷気が噴き出した。
皆さん、お久しぶりです。夏候燕です。
ここ最近は一気に冷え込み、風邪にかかった人もいるのではないでしょうか?
しかし、そんななかでも作者は元気にレポートに追われたり、高校の文化祭で後輩にたかられたりしていました。(笑)
しかしながら、あまりに時間が無さすぎ、かつケータイが使いづらいのであまり開かないという自体故、更新が遅くなってしまいました。誠に申し訳ありません。
ケータイといえば、作者もついにiPhone5に乗り換えですよ。(ドンドンパフパフ!
しかし、iPhone5にしたら慣れるまで時間がかかりますし、また更新が遅れると思われます。
誠に申し訳ないですが、御了承願います……。
次にゲーセンにて友人達と行う、「戦場の絆」について。
ついに努力が恵まれたのか、階級が曹長にランクアップを果たしました!!
絆プレイヤーの皆さま、特にジオン軍の友よ。なんか二刀流スキル持っていそうな名前のゲルググ(G)乗りがいたら、多分俺です。
最後にですがなぜか我が専門学校でデュエル・マスターズが流行りました。以上です。(ぉぃ
さて、久々に書きました故、ぐだぐだと長引かせてしまいましたが、いつもの一言で締めさせていただきます。
批判や感想、誤字脱字のご指摘などがありましたら、ご連絡ください。
長文、失礼しました。




