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mean.17



 俺は翌朝、知恵熱で37.9℃を出し、大学を休むことになった。


 寝込んでいる俺のことを、姉ちゃんがあきれた顔で見つめている。


「典型的な逃避ね。問題を先送りにしたって解決しないわよ、未熟な弟」


「うるさいなあ! 熱がでちゃったもんはしょうがないだろ! わざと熱出したわけじゃないんだって!」


「快楽原則による先延ばしね。期日が近づくほど苦痛が増すわよ。

 早く片付けて楽になっちゃいなさい、弱腰な弟」


「うるさいなあ! 熱が下がったらちゃんと学校行くよ! そしたらちゃんと言うから!

 姉ちゃんはさっさと研究室行けよ! 遅刻するだろ!」


 俺は怒鳴って布団にもぐった。


「しょうがないわね、これを貸してあげる。参考にするといいわ、悩める弟」


 俺の掛布団の上に何かが乗った。

 とても軽い。何を乗せたんだろう。


 姉ちゃんが玄関の鍵をかけた音を聞いて、俺はのそのそ布団から顔を出した。


 それは一冊のノートだった。


 めくってみると……。


「なんじゃこりゃ! 姉ちゃんの目当てってこっちなのかよ!」


 ノートにはフグのトックのガチャガチャの――4コマ漫画が丁寧にスクラップしてあった。


 この4コマ1話に300円って……金かけすぎじゃね?


 そして、これの何を参考にしろと……?



 俺は高熱の頭をひねって姉ちゃんの与えてくれたヒントについて考えた。


 しかしどんなに読んでも、4コマ漫画は全然面白くないし、意味不明だった。



 突然、スマホの通知音が鳴った。


 思わず体がぎくりとこわばる。


 おそるおそる画面をのぞいてみると、寺西ではない。別の仲間からのメッセージだった。


 安堵の息がもれる。


 しかし――。


【シマさんもテラも熱出して休みって、どんだけ仲良しなんですかーい!】


【ラブラブですかーい!】


【YO! YO! もうお前らつきあっちゃいなYO!】


【熱愛乙】


【熱々乙】


【近藤さんの詰め合わせあげる♡】


【いやん♡ばかん】


【♡♡♡♡♡♡♡】


【www】


【やべー大草原w】



「うわ――――――――っ! やめろ――――――っ!!」


 続々と仲間たちから送られてくるチャットメッセージに俺は悲鳴をあげた。



 俺の熱がさらに上がったのは言うまでもない。

最後までお読みいただきありがとうございました。


1話1話にいいねの応援もありがとうございました。

とても嬉しかったです。


続編の準備ができましたら、毎度恒例の予告ストーリーを巻末に投稿してお知らせしようと思います。

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