表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かげろうのシーマン  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
90/100

シーマン最大の試練

 岩国において雅人は様々な事を学んだ。在日米軍の航空基地がある岩国において、米国海軍の哨戒機乗組員から話を聞く機会もあったし、同じP-3Cを運用している指揮官の話を聞く事も出来た。

 無論、その間もパトロールフライトの順番は回ってきた。まるで、時の流れが2倍速、3倍速にでもなったかの様な感じがした。だが、雅人はその生活に満足していた。やりがいのある仕事につけたと言う実感もあった。かげろうのシーマンとして現場に赴任して10年もの日々が立とうとしていた。

 事件はそんな時に起きた。雅人はニュースでその事を知った。海上自衛隊岩国航空基地所属の哨戒パトロール中の2機の哨戒機が、中国空軍の領空侵犯機に撃墜されたと言う衝撃的なものであった。乗員の安否は不明。防衛省は、海上、航空両自衛隊による救難部隊を編成。雅人も駆り出された。領空侵犯機は、その場から領空外に逃走。航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進したが、追い付けなかった。

 勝負のデッドラインは72時間。それ以上時間が立てば、助かる命も助からない。雅人は自分の部下にこんな事を話していた。

 「いいか。絶対に全員を救出するぞ。やられたのは、同じ海上自衛隊員なんだ。何があろうと救出する。許せない気持ちも分かるが、ここはこらえ時だ。そして冷静になれ。こんな事態は経験が無いが、それでも救出してみせるぞ。」

 雅人の決意は部下にもしっかり伝わった。だが現実はシビアだ。中国空軍機に撃墜された哨戒機は、撃墜された時点で木端微塵になっている可能性が高く、もしエンジンが損傷していたり、燃料に引火して大爆発をしていれば、肉片すら残っていないかも知れない。だが、指をくわえて待っている訳にはいかなかった。空飛ぶかげろうのシーマン達にとって、最大の試練が訪れようとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ