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かげろうのシーマン  作者: 佐久間五十六


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ほう・れん・そう

 ここに自衛官の中では有名な台詞がある。

 「二度とは言わない。よく聞け。」

海上において作業前に指揮官が命令を下達する時に発する決まり文句である。また、陸上(おか)勤務における日常勤務においても命令・指示は注意して聞き、1回で理解する様に教育されている。

 要するに、「几帳面」とは責任観念を持ち、集中力を発揮して理解に努め集団の足を引っ張らない様に、万事整理・整頓・清潔を心がけ、きちんとしている。と言う事である。海上の作業は、集団で行う事が多く、一人でも理解の無い者がいて、間違いを犯すと艦全体ひいては艦隊を危険にさらしてしまう。その為、全員の意志の徹底が行われるまで、任務は延期になる。或いは理解の無い者を除くしかない。

 こうした几帳面さを養う為に、メモを取る為に筆記用具を常時携帯させている。そして、何が起きても確実に報告する事を徹底させている。まず、メモであるが常時手帳を携行して、注意された事や課題を綺麗に書く。書いた本人が文字は読めればOK。どんなに忙しくても、出来るだけ早い時期に勤務録にそれらを記入。或いは備忘録の様な物に解決策をまとめる習慣をつける。

 知識技能は忙しければ忙しい程身に付く。これは長年のうちに膨大なモノになり、それが血となり肉となる。漫然と人の話を聞き、失敗してもその時だけの反省で終わってしまっては、向上は覚束無い。もう一つは、「ほう・れん・そう」即ち報告、連絡、相談の確実な実行である。艦内は多数の区画で仕切られており、上官の目の届かない場所も出てくる。タイムリーな途中経過や、結果の報告は絶対に必要である。また、一人で悩むのも良くない。上官としては、部下に最低限ほう・れん・そうは欠かして欲しくはない。

 注意換気を部下にはする。艦内が堅苦しい雰囲気の時は尚更である。ただし、余りに性急な報告は都合の良くない事には蓋をする事にも成りかねない。と、同時に信頼のおける部下が何人いるかと言う問題にもなる。大切なのは、結果を過大評価せず、ある程度の信頼は部下に持たせて、良い所は把握し、悪い所は指摘してあげられる上官であると良いだろう。

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