お返しの10個
彩花の、心からの、そしてあまりにも的確な10個の告白を聞き終え、美優は感情の奔流に耐えられなかった。
美優: 「もう……バカバカ、彩花のバカ。」
照れながら、感動しながら、そして再び涙を浮かべながら、美優は彩花を強く、全身で包容した。その言葉は、「これ以上ない愛の言葉だ」という意味を込めた、美優流の最大限の賛辞だった。
彩花は、美優からの熱い抱擁の中で、満足げに微笑んだ。そして、美優の番だと促す。
彩花: (抱擁の腕の中で)「ふふっ。美優。私の番は終わりましたよ。さあ、今度は美優の番。美優は? 美優も10個、好きなところは?」
美優は、彩花を抱きしめたまま、少しだけ顔を上げて、その真剣な瞳を見つめ返した。
美優: 「当たり前だろう。君の好きなところなんて、数えきれないほどある。よーし、私の愛する巡査長。しっかり聞くんだぞ。」
美優は、溢れる愛情と、深い感謝を込めて、彩花の好きなところを数え始めた。
美優: 「一つ目は、その柔らかくて、いつも私を安らぎで包んでくれる瞳。…二つ目は、誰よりも真面目に、自分の弱さと向き合っている勇気。」
美優: 「三つ目は、私にしか見せない、子供みたいな無邪気な笑顔。…四つ目は、最下位から、私と同じ巡査長にまで上り詰めた、執念にも似た努力家なところ。」
美優: 「五つ目は、私の愚痴を、いつも最後まで聞いてくれる、優しすぎる耳。…六つ目は、寮の部屋で、いつも私を迎え入れてくれる、その手の温もり。」
美優: 「七つ目は、私が弱音を吐くのを、加藤教官の教えの通りに、待ってくれた忍耐強さ。」
美優: 「八つ目は、たまに、階級差を忘れさせてくれる、大胆な冗談を言うところ。」
美優: 「九つ目は、私が買ったお揃いの根付を、きっと毎日大切に持っていてくれる、愛おしい律儀さ。」
美優: 「そして、十個目。私が最も辛く、孤独だった時期に、私の人生の隣に、偶然にも立っていてくれた、その運命・・・」
美優は、言葉を終えると、彩花の唇に、深く、長いキスを落とした。
二人の愛の告白は、互いの昇進を祝い、そして、二人の絆を永遠のものにする、最高の儀式となったのだった。




