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第26話 私……とても楽し……悲しいわ!

「神島君、三和子ちゃんお邪魔しました。

ほら、新太もお礼を言うのよ」


 少し眠そうな新太君お母さんと手を繋いでいる。


「うん、お母さん。お兄ちゃんお姉ちゃんありがとうございました」


頭を下げてお礼を言う新太君、可愛いぞ!


「いいえ、どういたしまして、いつでも遊びに来ても良いからね」


 二人して新太君の目線迄しゃがみ込み頭を撫でてあげた。


 まだ、小学校の低学年だから大丈夫だろ

中学生ぐらいなら僕は胸倉を掴まれただろうと思う。


「ありがとうお兄ちゃんお姉ちゃん」


「サトルさん男の子もいいわね」


「えっ?あ、そうだね。あの、良子さん新太君にちゃんと口止めをしないと浮気バレてしまいますよ」


「えー!神島君は浮気と思っているの?

私は本気なのに!」


「えーーー!!」


「うふふ、冗談よ!またお酒持って行くわね」


「はぁ、お待ちしております?」


「新太帰るわよアンタも学校でしょう」


「は〜い!じゃあね」


「バイバイ〜!」


「僕達も用意しましょう」


「はい!サトルさん」



 この日は三和子さんの様子が少し可笑しかった。時間があると年配の女性と何やら話し込んでいるようだ。


 あらまあ、そうなの!アハハハハ!と

背中をバンバン叩かれていた。


 そして今現在、僕の作業は停滞していた三和子さんとメグミさんによって両手を拘束されて使えないのだ。


 その上で二人は僕の目の前でコソコソと内緒話をしている。


「メグミ、私覚悟を決めました」


「えっ?マジで!彼は知っているの」


「いえ、まだ秘密です」


 なんの覚悟を決めたのだろう?そしてやっぱり彼氏が居たのか、これ程の美人だもんな居ないのか可笑しいよ。


「あの〜その話僕が聞いても大丈夫なのですか?」


「えっ!あっ!」


二人共今気付いた顔をして驚いていた。

僕の手をずっーと握っていたのに?


「な、なんでも、ありません……」


三和子さん、何でもあるよね。


僕の顔をじぃーと見るメグミさん。


「サトル君、アンタ三和子に彼氏がいたんだとか、思っていない?」


「え!違うんですか?」


「アンタ達同棲しているんでしょ!

それなのに他に彼氏がいたら三和子はどれ程ビッチで淫乱なのよ!」


「あ!そう言えば……」


「酷いよ!メグミ」



 お昼はいつものパスタの美味しいカフェで僕はトマトクリームパスタを注文、三和子さんも同じく頼んだ。メグミさんはカルボナーラをチョイスした。


 ここでも、二人はコソコソ話、偶にこちらを見てニヤニヤしている。


なにか、落ち着かないんだけど……


「へー!2階の反対側のお宅、川上さんって言うの?」


「えっー!サトル君、三和子と間違えて途中まで気づかなかっの!」


信じられない〜と僕を見る。


「あの、奥さんもオッパイ大きかったよね。もしかして、三和子もオッパイしか見てないのかなサトル君は……」


二人してジト目で僕を責めてくる。


「いえ、決してその様な事はございません!の所在で有ります」


「弁明が弱いよね?入れていても分からなかった?」


「……ごもっともな指摘で御座います……」


 ゴンッ!って勢いが付き過ぎてテーブルに頭を打ちつけながらも謝罪をした。


「誠に申し訳御座いません!三和子様!」


「う〜ん、これは貸し三つは必要だね」


「メグミの言う通り貸し三つで手を打つわサトルさん!いいでしょう?」


「はい、三和子様の仰る通りで御座います」


「まず一つ、来週末に私の両親が遊びに来るんですよ。その時私と一緒に会って頂きます」


「へっ?……ご両親と……」


 その時のサトルの顔に二人が笑いを堪えるのに必死だった事は本人は知らなかった。



「あのう、あとの二つは?」


「その都度、実行して貰います」


 よし、その日はグレ子さんと一緒に知らない街に行こう。そしてそのまま旅に出掛けよう。幸せを探しに……


「サトル君!直前逃亡は極刑ですよ。知りませんでした?」



「いえ、その、あの……申し訳御座いません三和子さん!メグミさん!」




 午後からの仕事は絶不調でした。

ストレスがこれ程胃に来るとは何年か振りの体験に吐きそうになっていました。


 清水さんから胃薬を貰いなんとかその場を凌ぎました。


 以前はそれ程親しくは無かった山下や中田が気を遣ってくれて少しだけ、嬉しかったと思う。




 夕食後三和子さんが川上さんの所に行って来るとの事だったので僕のお気に入りのスィーツ、拳骨親父の柔らかプリンを持たせてあげた。


 手ぶらじゃカッコ悪いからね。巷じゃ女子高生に大人気のスィーツらしい、僕は良く知らなかったけど凄いらしい。


 これには三和子さんも喜んでくれたので来週末はグレ子と二人旅に出掛けて良いか尋ねたらアッサリと却下された。


 一時間も経たないうちに三和子さんは帰って来た。二人を連れて新太君は良子さんの背中で寝息を立てている。


 新太君を奥の部屋で寝かせ昨日に続き少しだけお酒を飲んだ。


 今日は、早く切り上げて僕を寝せてくれると、その言葉を信じて初めてしまった。


 勿論、最近買った超人気ゲームの新作だ。我先とコントローラを奪い合い始めたゲームだが、僕は直ぐに寝不足でリタイヤしてしまった。


 気づくと暗い部屋で三和子さんが覆い被さっていた。


 ああ、三和子さん眠たいからそんなに遅く迄は出来ないと言いながら僕は彼女を受け入れてしまった。


今日こそは、早く寝る!と……


暫くすると小さな違和感が……


彼女が凄く積極的なのだ。


「三和子ちゃん、結婚しても偶に神島君を貸してね」


「えっ?三和子さんじゃ無い!」


 僕はやっと違和感の正体に気付いたのだ三和子さんでは無い!良子さんだ!


「大丈夫よ二人きりっで会わないし三和子ちゃんが居ないとヤらないから」


何の話だ!僕ぬきで……


「三和子ちゃんの言う通り三人も良いわね私ハマったかも!ハメられる方だけど」


 なに下ネタジョーク飛ばしているんだ!

急に部屋が明るくなり良子さんの顔を見たら僕も飛ばしてしまった!


 仕方がないだろう!良子さんもキレイで素敵なんだから……


「サトルさんはメグミの言った通り私の事オッパイとしか見ていなかったのですね

良子さんが喋る迄気が付かなかったし

私……とても楽し……悲しいわ!」


 ぐぬぬぬ、反論出来ない全く気付かなかったからだ。


「クッソ!こうなったらメチャクチャぶち込んで白目を剥かせてやるぜ!!」


東の空が白む頃……


「すみません!すみません!調子に乗っていました!だから勘弁してください!」


 薄ら笑いを浮かべながら、僕から色々な物を搾り取る悪魔が二人……誰か助けて下さい……


 悪魔との取引は結婚しても偶に混ぜらせろと言う事らしい。頻度はと聞くと週二、三回だと言った。三和子さんも了承しているとの事だった。


 でも、悪魔はもう一匹居るのを僕は忘れてはいなかった。




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