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文明が滅びた近未来で、俺の万能ナノマシンが便利すぎて静かに暮らせない  作者: 月灯り庵


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帰りたくない理由

「……信じられない……」


食後。


湖畔。


外部勢力の一人が呟いた。


「水がある……」


「飯がある……」


「安全な建物がある……」


どれも終末世界では異常。


「……爆発はするがな」


「そこは気になるけど……」


だが。


それでも。


「……ここ」


小さな声。


震える感情。


「帰りたくない……」


沈黙。


風が止まった気がした。


「おい……」


仲間が困惑する。


「何を言ってる」


「ここは未知だぞ」


「危険かもしれない」


正論。


極めて正しい。


だが。


「……でも」


視線が湖へ向く。


静かな水面。


あり得ない安定。


「外には何もない……」


誰も言葉を返せない。


「……生き延びるだけの世界だ」


「ここは違う……」


拠点側。


リナが小さく視線を落とす。


エリシアは黙っている。


珍しく何も言わない。


俺は湖を見る。


空を見る。


拠点を見る。


……言葉が見つからない。


「……」


ノアだけがいつも通りだった。


「問題ありません!」


全員が振り向く。


「この拠点はだいたい安全です!」


「だいたいって何よ!!」


空気が少しだけ緩む。


だが。


本質は変わらない。


「……本当に」


外部勢力の男が聞く。


「ここに居てもいいのか……?」


妙な沈黙。


誰も即答しない。


終末世界。


重い問い。


「……」


そして。


──ボンッ!!


「ぎゃああああああ!?」


「なぜですか!?」


「ノアァァァァァ!!」


空気、強制破壊。


「……まあ」


「だいたいいつも通りだ」


「……安全ね……多分……」


誰も否定しなかった。

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