主人公視点:本当に深い意味はない(二度目)
「……」
なんだろう。
「……」
空気が重い。
理由が分からない。
本当に分からない。
リナは微妙な顔。
エリシアは真顔。
ガルドはニヤニヤ。
ノアは興味津々。
「……?」
状況分析不能。
「どうしたんだ?」
何気なく聞く。
純粋な疑問。
悪意ゼロ。
「別に」
リナ即答。
だが目が怖い。
「問題ありません」
エリシア即答。
だがなぜか距離が微妙。
……怖い。
地雷原の気配しかしない。
「……?」
だが俺は知らない。
何も知らない。
無自覚の塊である。
そして。
ここで。
運命の発言が発生する。
「そういえばさ」
全員の視線が集まる。
なぜだ。
なぜ嫌な予感。
「お前ら最近」
「……」
「妙に息合ってないか?」
完全起爆。
「は?」
気温急降下。
体感できるレベル。
「なにそれ」
「いやなんか」
本気で困惑。
悪意ゼロ。
「会話の間とか」
「立ち位置とか」
「空気とか」
致命的追撃。
「…………」
リナの視線が突き刺さる。
エリシアの動きが止まる。
ガルドが吹き出す寸前。
ノア歓喜。
「観測しました」
「何を!?」
リナがゆっくり振り返る。
非常にまずい。
本能が警告。
「……へえ……」
「そう見えるんだ」
「いや違う違う」
「別に悪い意味じゃ」
「誰基準よそれ」
「俺基準?」
「最悪じゃない」
理不尽である。
だが止まらない。
「いやでもさ」
まだ踏む。
まだ踏む主人公。
「自然っていうか」
「違和感ないっていうか」
「落ち着くっていうか」
即死級地雷。
「…………」
エリシア、完全停止。
リナ、完全硬直。
「……え?」
「……は?」
「……え?」
沈黙。
絶対に言ってはいけない類の沈黙。
ノアが小さく呟いた。
「これは大惨事の予感です」
「お前が言うな」
俺はまだ理解していなかった。
この拠点の最上位危険物。
ナノマシンでも兵器でもなく。
言葉という名の地雷
であることを。




