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文明が滅びた近未来で、俺の万能ナノマシンが便利すぎて静かに暮らせない  作者: 月灯り庵


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リナ視点:この拠点で一番おかしいのは

朝。


いつもの拠点。


いつもの光景。


……のはずなのに。


「なぜこうなるのよ……」


私は今日も頭を抱えていた。


「歓迎します!」


ノアの元気な声。


元凶その1。


──ガコン


「ぎゃあああああああ!?」


信者落下。


元凶その2。


「だから穴を作るなって言ってるでしょ!?」


「旧式です!」


この会話、何回目だろう。


この拠点はおかしい。


最初から分かっていた。


湖。


噴水。


意味不明設備。


終末世界らしさゼロ。


でも。


それ以上に。


「……はいはい……」


呆れながらも慣れている自分が一番怖い。


昔の私は違った。


毎日驚いていた。


毎日疲れていた。


毎日ツッコんでいた。


なのに今は。


「朝から騒がしいな」


隣で平然としている彼を見る。


この人もおかしい。


絶対におかしい。


普通なら叫ぶ。


普通なら逃げる。


普通なら混乱する。


なのに。


「まあいつものことだな」


で済ませる。


「……慣れって怖いわね……」


思わず呟く。


でも本当は分かっている。


慣れただけじゃない。


この場所が。


少しだけ。


ほんの少しだけ。


「……悪くないとか思ってるのが腹立つのよね……」


湖がある。


安全。


暖かい。


騒がしい。


面倒だらけ。


でも。


一人で生きていた頃よりは。


ずっと。


──ボンッ!!


「ぎゃあああああああ!?」


ノア爆発。


「なぜですか!?」


「知るかあああああああ!!」


……撤回。


やっぱりおかしい。


この拠点。


だけど。


少しだけ笑ってしまった自分が一番問題だった。


「……ほんと、変な場所……」


彼は気付いていない。


多分ずっと気付かない。


この拠点で一番非常識なのは。


設備でも。


AIでも。


世界でもなく。


「この生活を普通だと思い始めてる私たちよね……」


私は小さくため息を吐いた。


いつもの朝の中で。

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