裏エンディング ザクロside
やっと契約が終了し、ついでに面倒な仕事を一つ達成できたザクロ黒く濁っている小瓶を抱えながら意気揚々と鼻歌でも歌いそうになるほど浮かれながら石畳の床を歩く。
「ご機嫌だね、ザクロ」
ザクロの耳に届いたその一言だけで上機嫌な気分は一気に急降下、超がつくほど不機嫌になった。
「テメェが来るまでは最高の気分だったぜ」
「はは、連れないことを言うね。僕と君の仲じゃないか」
「テメェの仕事、オレに勝手に押し付けといて言うことかよ」
そこにいたのは寝巻き姿で身なりも整えていないまさに寝起きというに相応しい少年。
しかし、少年というにはあまりにも歳を食っている、かと言って、男と言うにはあまりにも童顔すぎるのだ。
「ほらよ」
ザクロは黒い霧の立ち込める小瓶を投げ渡す。
男はそれを難なく受け止めた。
「ふーん。また天魔の怨念だね。本来なら欲の少ない人間の精神に直接干渉したりすることなんてできないはずだけど、長い年月を生きたから力がついちゃったのかもね」
「いつから見てやがった」
「呼ばれた時からだよ。君に協力してあげたでしょ?」
敵でも味方でもない中立の立場といっておきながらどちらにも過干渉する相変わらず何を考えているのかわからない不気味なやつだ。
ザクロは当事者のように語る男にそう思わざるを得なかった。
「そんなことよりも、こっちの方が重要じゃないかな。結構回収したと思ったんだけど、まだいたんだ。これって、なりすましてくるから迷惑なんだよね〜。一部じゃ神語りなんてしてるのまでいるし」
「めんどくせー。いっそのこと一気に世界を燃やしちまった方がいいんじゃねぇか?つーか、テメェはなんもしてねぇだろーが!!」
ザクロの蹴りを男は難なくかわす。
避けることは読んでいたため、ザクロは舌打ちだけつく。
「無理だよ。そんなこと、あの子は望まないでしょ?」
「ハッ、よく言うぜ」
そんなことは建前だ、あいつの名を出せば誰も手を止めるからそう言う。
コイツが本気を出せば世界なんぞ消すことができるのにやらないのは大の自堕落だからである。
ザクロはわざとらしく白ける男を鼻で笑った。
「そういえば、今回、コバトにあった。あいつ、メイドなんてのをやってやがった。相変わらずヒトの肩を持つ変なやつだったぜ」
話題提供のために懐かしい名前を出すと、わかりやすく男の肩が動いた。
「知ってるよ。観てたからね」
「…そうかよ」
ザクロは男があっけなく答えるのが面白くない。しかし、それもどこかわかっていたような気がした。
違えてしまった道を再び歩むのはもうできないのだということなどは。
「ザクロ、僕たちは彼女たちとは違うんだ。足掻くためにここにいる」
「あいつが脳裏に焼き付いてる時点で結局は立ち止まってんだよ。オレもオメェも誰1人前に進んでねーよ」
ザクロは男に背を向け、反対方向に歩き出す。
ザクロたち自身が這いずってでも足掻いた結果がこれだ。
だが、皆、結局は立ち止まってしまっているのだ。
自由という翼を与えられながらも、結局は飛び立つ勇気が出ていない。ただ翼をばたつかせて見栄を張っているのだ。
ザクロはあまりにも滑稽な現状に人知れず嘲笑う。
消えない呪いをかけながら、ザクロたちの中で死してなおアクマは巣食ってる。
それを滑稽と言わずして何になるのだろう。
この作品の関連となるのは
推奨年齢15歳設定
(理由:バトルを中心としたラブコメを展開)
・フォルトゥ-ナ学園物語〜夜明けの大地でまた会いましょう〜
https://ncode.syosetu.com/n1853lr/
全年齢対象
・見知らぬ美女が旦那の部屋で寝ていたのだけど〜放置妻はメイドと共に逃亡計画を練る〜
https://ncode.syosetu.com/n9838lc/
カトレアたちとは時代が違うので出てくることはないのですが、名前が上がったりするかもしれません。
気になるのであればぜひ一度読んでみてください。
最後にここまで読んでくださりありがとうございました!!
これにて完全に完結となります。
最後にとんでもない暴露がありましたね。
おぼつかない操作などによりご迷惑をかけたかと思いますが、無事完結することができました!!
ありがとうございます!
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感想のコメントなどの返信をすることが作者の事情上できないのですがしっかりと読ませていただきます!




