表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/873

No.9 ひとまず決着  (+解説)



日光の眩しさを感じ、ベッドから起き上がり伸びをするノート。


「おはよう」と欠伸をしながら徐に挨拶すると、携帯端末からホログラムで浮かび上がるアシモのようなロボットがペコリと頭を下げる。


『おはようございます。定期連絡、現在の時刻は6:15。本日の天気は晴れのち曇り。最高気温27度で暖かい天気となるでしょう。本日登録されているタスクはございません。ALLFO運営様よりメールが一通、リント様からメールが一通届いています』


 22世紀には、携帯端末にサポートAIが付属しているのは常識であり、タスク管理などまで色々と取り行ってくれる。サポートAIの形状は自由に変更できるが、ノートはこの如何にも昔のメカメカしいロボットのアバターが好きだった。


「わかった。メールを読み上げてくれるか?」


『かしこまりました』


 ノートが寝間着を脱ぎクローゼットから今日着る服を選んでいる間、サポートAIはメールの内容を読み上げる。


『まずALLFO運営様より————————』



 2つのメールはどちらも長文だったが、要約してしまうと、ALLFO運営は『大変申し訳ないが決定しきれなかったのでもう一度、いつでもいいので面会をしていただけないか』という内容。ユリンは『昨日はとても楽しかった。だけどALLFOには激おこ。マジムカつく。面会申請のメールを運営から貰ったけど何時頃がいい?』ということだった。


「オッケー、じゃあリントに、8:00ぐらいでいいか?と返してくれ」


『了解しました。メッセージを送信…………返答がありました。『8:00ね。OK!』だそうです』


「相変わらず恐ろしいほどに反応が早いな。じゃあALLFOにも『面会は8:00でお願いします』ってメッセージを送ってくれ」


『了解しました。メッセージを送信…………返答がありました。『了承していただきありがとうございます。8:00より管理領域にアクセス可能にします』とのことです』


「こっちも早えな」


 あまりに早過ぎる返信に思わず苦笑するノート。ゆったりと服を着替えてのんびりとキッチンへ向かうノートに対し、ALLFO運営側がどれほど切迫しているか、お互いの認識と温度差が致命的に噛み合っていないのである


 ノートとしては、初期特典のデメリットを正しく理解した時から『安全にログアウトできる場所の確保』と『購入しないと得られないアイテムの確保方法の発見』の2点が急務であると考えていた。

 街に出入りできない大きなデメリットは、いくらキャラクターが強くても途轍もなく大きな枷になる。それ故にALLFO運営側にもスラスラと要求を突きつけることができた。

 と言っても本人としては「こうなったら嬉しいな」という希望を要求しただけのつもりであり、またバルバリッチャに対する言及が無かったことに正直拍子抜けしていた。


 だからこそ朝食を摂り色々な用事を済ませ8:00きっかりにログインしてみると、昨日の会議室の中の人数と物々しさが上昇していることに少し驚く。



 ノートがログインした横には既にユリンが仏頂面で座っていて、ノートがログインするのをみると、机を挟んで向かいのスーツの男達、昨日の三人組に更に3人を加えた6人の男達が頭を下げる。


 えらく畏まった挨拶から始まり、昨日から増えた3人の自己紹介がある。

 新顔の3人は昨日の3人の上司らしくノートは思わず目をパチクリ。ここでようやく凄い大ごとになってることを徐々に実感する。



 それぞれ肥後、寺門、上島と名乗ったが、本日は肥後が代表のようで口火を切る。



「————————ということですので、1つ目のエリアの移動に関しては推奨ランク10〜25のエリアにということで、転移先もこちらでいくつかピックアップさせていただいたので御自由にお選びください」


「2つ目のアイテムの購入換金に関してですが、此方でも検討させていただきましたが、NPCの派遣はできないという結論に達しました。その代替だいたい案として、本来はかなり高級なホームのみで導入可能な有料施設『アイテム自動販売機・換金機』を無料でミニホームに増設させて頂くことでも宜しいでしょうか?

 此方の施設は増設した空間に特殊な自動販売機が設置されるようになっています。販売される商品は、一度その存在をメニューで確認したファーストシティのようなナンバーズシティで販売される商品です。

 ただし、自営業のNPCから購入する物ではなく、街の公式NPC経営の道具ギルド・薬師ギルド・装飾品ギルド・食品ギルド・武器防具ギルド・家具ギルドの公式商品のみであることをご了承ください。換金所は、専用の台座に所有している商品を登録すると登録した商品が自動換金されるシンプルなシステムです」


「3つ目のミニホームの破壊不能オブジェクト化ですが…………もし破壊不能オブジェクト化を実行すると、ミニホームが本来有しているダンジョン内でも設置可能という特性が失われてしまいます。此方に関しては御理解いただきたいのですが、破壊不能オブジェクトの安全空間をダンジョンでも使用可能にしてしまうとゲームバランスが完全に狂ってしまうのです。

 その代わりと言ってはなんですが、ミニホームの代替品となる“高級テント”、回復力を強化しログアウト中にPLの身を守る“高級寝袋”の2種のアイテムを進呈するということでもよろしいでしょうか?」



「え、あ、はい。それでお願いします」


 思った以上の好条件に驚くノート。だがそれは肥後も同じ。肥後達としてはAIについて掲示板に書き込むことを盾にもっとふっかけられることを覚悟していた。だが予想に反してノートはあっさり了承。思わず、え?と声が漏れそうになったがなんとか耐えたあたり彼らの優秀さが伺えるというものか。


「ユリンもそれでいいよな?」


 仏頂面でALLFO運営側を睨み続けていたユリンも、ノートに問われれば小さくコクリと頷いた。



「そう、ですか。では他にはもう無いということですか?」


 あとでごねられても面倒なので、確認する肥後。

 ノートは問題無いと頷こうとした頃で、「あっ」と何かを思いついたかのような声。彼らの体がギチギチに強張る。


「あとで修正したいとか言われても困るので今聞いておきたいんですが……」


 サラッと毒を吐いたノートに6人の頬が引き攣るが、じっとその言葉を待つ。


「私が従えてるNPCのバルバリッチャに関して何かありますか?」


 それを聞いて顔を見合わせる6人。しかしこの話の流れで口を挟むことはできそうもない。彼らは了承、つまり言質を取られるしかなかった。


「それともう一つ聞きたいことが……」


 今度はなんだ、と身構える6人。だがノートの質問は予想の斜め上だった。


「私達以外の初期限定特典持ちって今のところどうなってます?」


 その質問に思わず目配せし合う6人。これは答えていいのか、しかしここで機嫌を損ねるのも不味いと無言のやりとりがあり、結局代表して肥後が社員用の特殊な管理画面を操作する。


「―――――今現在で初期限定特典を持ったままのプレイヤーは、ノート様とユリン様を含めて217人です。他の方々は権利放棄や既にリタイアをして特例でキャラをリメイクしていますね」


「(へぇ。凄い少ないな。いや、それもそうか。俺たちはペア組んでるから詰まずになんとかやってるが、街に出入りできないなら普通は速攻で詰むよな)…………そうですか、彼らは私達のような事態には陥っていませんか?」


「詳しい状況は不明ですが…………特に報告はありません」


「彼らの現在地は?国外サーバーですか?」


 畳み掛けるように問うノート。肥後はゲームとはいえ個人情報なので許可なく明かせない、と謝罪するが、ピクッとしてマップを見る目が僅かに動いたのをノートとユリンは見逃さなかった。


「それはしょうがないですねぇ。では転移先を選びましょうか」


 だがまたもノートはあっさりと引き下がり詳しく追求しない。肥後はその様子が却ってまだなにかあるのでは?と疑わしく思いつつ、訝しげな表情でピックアップ先を提示する。


 ノートとユリンはそんな肥後の心情を知ってか知らずか、6人を放置してピックアップ先を見て額を付き合わせる。そしてピックアップ先でも1番高難度なポイントを迷いなく選択するのだった。




――――――――――――――――――――――――――――――

[用語解説・追加説明(今更)]

特大改稿後、付け加えた説明・解説です。今まで読んでくださった方向けにまとめさせていただきました。



【1話】

Q:課金要素あるの?

A:あります。ただし課金厨最強にならないシビアな調整が施されています。加えて1か月で課金できる最大金額(PLの年齢で若干変化するがどんな条件でも最大5万円)なども設定されており、金をつぎ込んだもん勝ちというシステムにはなっていません。

どちらかといえば忙しい社会人のための措置で、使い魔の卵が孵るまでの時間を短縮する、など時間短縮系の課金要素が多めです



Q:最初から課金できるの?差がつかない?

A:これは初期限定特典取得組のみの要素です。街に入れない鬼畜縛りなので取られた処置です。購入できるアイテムは普通にゲームを進めていればあまり時間がかからずにSHOPで買えるようになるので、買ったところで街に入れないのでそもそもSHOPが使えない初期限定特典組にしか大きなメリットにはなりません。それを受けてこの時のみ課金限界額は5000円になっています。



【2話】

死霊術師(ネクロマンサー)基本(いろは)


【概要】

ネクロマンサーは基本的に死霊を召喚して戦う職業であり、本人の戦闘能力向上に関わる技能はほとんど習得しない。性質が悪性に傾いていることが前提の特殊な職業である


【召喚】

ネクロマンサーの召喚には本召喚と簡易召喚の2種類の召喚方法がある。


【本召喚】

本召喚は召喚時にMPと触媒、生贄(場合によっては無くてもいい)などを必要とする。他に対価として要求されるのは討伐の証、すなわち魔物やPL、NPCなどの“魂”でありこれはパーティーで共有される。なのでユリンが倒してもノートの物として魂はストックされる。

 また魔物のドロップ品なども必要である。触媒(正規の触媒としての意味ではない)は召喚される死霊の性格や潜在能力などに大きな影響をあたえるのでできるだけ上質な、死霊に関わるレア度の高いアイテムが適している。使った触媒は消失はしないが耐久値が0になるので指定するときは気を付けなければならない。

 その点、触媒としてはネクロノミコンは使いべりもしない上に死霊召喚の相性も最高クラスの触媒である。

 生贄の方はかなり自由に設定できる。裏設定として、捧げた生贄に影響されたスキルなどをもって死霊が召喚されることがある。それがどれだけ反映されるかはひとえに使用する触媒、生贄の質に依存する。


 コストはかなり重いが、本召喚で召喚した死霊は正規の味方NPCとなる。味方NPCと化した死霊には好感度や成長性などが適応され、育成することも可能となる。

 また、クリーチャー型や特殊型 (後述)、高い知恵をもったイレギュラーなアンデッドは本召喚でしか召喚できない。死霊を本召喚で召喚するとその下位互換が後述の簡易召喚で召喚できるようになる。

 また本召喚できる数はランクによる制限があるので気軽に召喚はできないのも留意されたし。ノートは死霊術師の中でもネクロノミコンのバックアップを受けているので通常より枠の増え方が多い。


【簡易召喚】

 簡易召喚は本召喚と対になる召喚方法で、本召喚と違い触媒と生贄を一切必要とせず、要求される対価もMPも遥かに安い。その代わり召喚可能なアンデッドは種類が限られる上に運用は難しく、一定時間経つと自動で消滅する。MPを供給し続ければ制限時間より少し長くとどめておくことも可能。

本召喚より即効性があり手軽で扱いやすいのが利点。

 ただし、一部能力に制限がかかることと案外かゆいところに手が届かないケースが多いことに留意しておく必要がある。また対価が軽いからと言って調子に乗って使っていればあっという間に魂やMPを使い果たして召喚できなくなる上に、本召喚からどんどん遠のく。


 本召喚と簡易召喚のバランス、扱い辛いアンデッドたちをどう運用するかが死霊術師の醍醐味といえるだろう。




◆          ◆           ◆




Q:アンデッドはどんな特徴があるの?


A:一口にアンデッド、といってもその中でも分類がありそれにより特徴も異なります。ただし、基本的に状態異常・闇・呪属性に強く光・聖属性に弱いです。加えて生者、『性質』が善性に傾いている者に高いヘイトを持っています。

 味方NPCという点でみると、裏設定として召喚者の性質に合わせて同じ命令をしても取る行動が若干異なるようになっており、召喚者の性質が悪性に傾いているほどより従順にその命令を実行し、思考ルーチンとステータスにプラス補正がかかる特性を持っています。

 例えば敵を排除する際も指示を与えずとも積極的に急所を狙ったりし始めたりします。加えて通常の回復手段では回復させることができないという大きなデメリットがアンデッドにはあります。


◆以下細かい特性◆


―――――――――――――――

スケルトン型:一部例外を除いて思考ルーチンが最も単純。ラジコン操作されたロボットの様な不自然な動きをする。その代わり、怯みや毒などのバッドステータスは完全無効化。

 出現するときは必ず一度に多数出現し物量で殺しに来る。さらに、通常のモンスターは多数を相手する場合その集団の半分以上が倒されると撤退を選択し始めるが、スケルトン型は思考が単純なので例え自分一人になろうとも突撃し続ける。

 もう一つ重要な特性として、人体の可動域を無視するような動きをしてくることがある。油断してると予想だにしない攻撃を喰らったりする。


ネクロマンサーから見たスケルトン型:受動的なので細かい命令を出す必要がある。平均的に脆い。成長性が全魔物の中で最悪クラスで何かを生贄にしないとなかなか成長しない。

一方、精神的な影響が皆無なのでいくら雑に扱っても囮にしても一切好感度は下がらず、加えてどんな酷い命令でも忠実に実行してくれる(普通の使い魔などの味方NPCだと嫌がったり好感度が下がる)。

 また、召喚のコストがとっても安く、疲労の概念がないので単純な作業なら永遠に実行し続けてくれる。

 知能の高いスケルトン型も存在するがその場合は好感度などが適応されるので雑に扱ってはいけない。

 

【要約】

集団でポップして物量で殺しにかかってくるぞ!

思考レベルは幼稚園児レベルだけどその分普通は好感度が下がる様な命令をしても忠実にしたがうぞ!

成長性は最悪だけど、召喚コストは安いし空腹や疲労といった概念がないから酷使しても全く問題ないぞ!



―――――――――――――――

ゾンビ型:スケルトン型の上位互換。群れで出現するのも物量で殺しに来るのも同様。スケルトン型より面倒なのは自動回復を大幅に妨げる捕食攻撃をほぼデフォルトで行ってくるところ。また病原菌を持っているので攻撃を喰らい続けると一定確率で面倒な状態異常を引き起こしてくる。そしてやたらしぶとい。

一部の個体は〔悍ましき生への渇望〕というパッシブスキルを持っており、HPが0になった後も最後に行おうとしていた攻撃を威力を大幅に上げて続行する極めて厄介な特性がある。スケルトン型同様、普通の生物には取れないような無茶な動きを平気で行う。ユリン相手に屍鬼人がのけぞり状態からノーモーションで攻撃できたのもこの特性のおかげ。

 それともう一つスケルトン型と異なるのが素体の性質を強く受けることである。犬のゾンビ、ヒトのゾンビ、ゴブリンのゾンビなどゾンビになる前の形態で所持しているスキルが大きく変わったりする。

 例として、元が雑魚なゴブリンを素体とするゴブリンゾンビは弱いが、ドラゴンゾンビ辺りはゾンビといってもかなり強力になる。


ネクロマンサーから見たゾンビ型:スケルトン型のほぼ上位互換。ただし、空腹度が存在するのでスケルトン型と比較したときに餌代がかなりかかる。餌を十分に与えないと暴走状態になり無差別に攻撃をし始める特性がある。

 逆を返すと餌を与えていれば好感度も安定するのでその気味の悪い見た目に目を瞑れば一番扱いやすい。その分スケルトン型よりも当然ながら召喚のコストは重くなる。


要約:スケルトン型の上位互換!その代わり召喚コストと運用コストは当然あがるぞ!なにを元にしたゾンビなのかも結構重要だぞ!



―――――――――――――――

ゴースト型:アンデッドの中でずば抜けて面倒な特性を持つアンデッド。単純な物理攻撃は全て無効化し、基本的に魔法などで遠距離攻撃を仕掛けてくる。アンデッドの中でもずる賢く逃げてもしつこく追いかけてくる上に、そのくせ自分が窮地に陥ると一瞬で逃げだすので仕留めるのが難しい。


 また、長く接している対象に『恐慌』という状態異常を引き起こす。『恐慌』状態になると、クリティカルの成功率は0になり、敵がぶれて見え、更にはスキルや魔法が不発(MPは消費される)を連発するという恐ろしい事態に陥る。

この恐ろしい状態異常はゴースト型の魔物が多ければ多いほど、近ければ近いほど発症しやすく、集団でゴースト型が現れた場合はかなり厄介。ステータスの中の『精神』のランクが高いほどレジスト成功率はあがるが基本的に『精神』のステータスは魔法を使わないと育たないので戦士タイプにとって鬼門そのもの。一応アイテムなどで『恐慌』に対して対策を講じることは可能。


 一部のゴースト型は〔道連れの断末魔〕というパッシブスキルを持っており、討伐されたときに絶叫してPL達の『恐慌』発生率を大幅に上げると同時に、周囲の魔物のポップ率を大幅に引き上げ更にその場所に引き寄せ、引き寄せられた魔物に『混乱』の状態異常を付与し大混戦を引き起こすという嫌がらせの塊のような行動をする。


 ただし、討伐に成功するとスキルや魔法の習得率を高める上に、ドロップ品は非常においしく、〔道連れの断末魔〕もうまく利用すれば狩りの効率を上げてくれる。

 また、割り切ってしまえば戦士タイプが鍛えにくい『精神』のステータス上げにも役立つという一面もある。


ネクロマンサーから見たゴースト型:並の味方NPCどころか人同様の高度な思考ルーチンを持っているので、高度な作戦を実行することが可能。しかしそれは我が強いことの裏返しであり、特にゴースト型は元が元だけに気難しく好感度は上げ辛いうえに命令にも素直に従わない。

 なお召喚者の性質が悪性に傾いていればいるほど露骨に態度が良くなる。


 物理無効という強力な能力があり偵察もこなせるので好感度が高く素直に協力してくれるゴースト型はかなり使い勝手がいい。疲労も空腹度もないが、一部のゴースト型は食べ物を食べることもできる。MPそのものがゴースト型が存在するための力に直結しているのでMP管理を怠ると弱体化してしまうことも。


要約:

戦士殺すマン!とにかく嫌がらせに余念のない敵だぞ!味方としても扱いにくいが、上手く使えるようになると凄い強力な味方になるぞ!


―――――――――――――――

クリーチャー型:上記三つのタイプの特性がミックスされている強力な魔物。見た目はグロテスクでダンジョンのボスなどに設定されやすいことからもその強力さがうかがえる。

 持ちうる能力は様々だが、共通してかなりしぶとく初見殺しじみたトリッキーな能力を持っている。分かりやすくいってしまうとフロムゲー(Dark Soulシリーズなど)のボスに近い見た目と性能。徹底して生者を憎む恐ろしき敵。


 ドロップは途轍もなくおいしく、新しいスキルや魔法の習得条件に確実になりえる。

 ただし、繰り返すようにかなり強力。『悪魔』と似通った部分があるが、クリーチャー型アンデッドはその生命力の高さ、獰猛さ、生者への尋常でないヘイトの高さ、他三種のアンデッドの特徴の何れかを持っている点などが特徴。『悪魔』の方はもっとずる賢く多彩な技を使ってくることが多い上に多くは人を原型とした形をとっている。


ネクロマンサーから見たクリーチャー型:

コストはとんでもなく高いが、コイツを召喚できるようになるとネクロマンサーとしては成長してきたと自信を持って言える一つの指標の様な存在。ゴースト型同様どころかそれ以上に扱いづらく気難しい。見た目が最も悍ましいが性能は折り紙付きなので好感度はできうる限り上げておいた方がいい。アンデッド型の中では例外的に成長性のデメリットがない。

ゾンビ同様に多くの餌(生贄)を必要とするパターンが多く、暴走状態になったら手が付けられない。

召喚コストも維持コストも運用コストも跳ね上がるのでご利用は計画的に。


要約:

ぶっちゃけてしまえばアンデッド系ボスだぞ!そして見た目はグロい!しかし強い!ネクロマンサーにとってはこいつを従えることが一種の目標みたいなものだぞ!


―――――――――――――――


特殊型:これらに当てはまらないアンデッドたち。代表的な物でヴァンパイア、デュラハン、付喪神の様な魔物が該当する。付喪神は妖怪に思えるかもしれないが、リビングアーマー辺りを想像してもらうとわかりやすいだろう。このように呪われたり何かにとり憑くことで魔物になった存在はアンデッド枠になる。この手のアンデッドはコアが道具の方なので結構厄介。また、『幽霊船』など建物そのものがアンデッドと化している極めて稀なケースもある。


ネクロマンサーから見た特殊型:この手のタイプは特別な条件を満たさないと召喚できない。上級以上が確定だが強力なので追々狙っていきたい死霊が多い。特に味方の死霊を強化する能力を持ったような死霊もいる。ただし召喚コストは目を剥くほど高く維持するのにも面倒な物を要求されやすい。進化なんて夢のまた夢。



要約:

かなり強いレアな魔物群だ!特殊型アンデッドを召喚できるようになるのはクリーチャー型を3種ぐらい本召喚して完全に従えてからぐらいなので召喚できるのは相当後だぞ!一応裏技もあるけどね!




【3話】


『お詫びの品』


基本的に松竹梅の三段階にランク分けがされていて、ランクの中でも提示されるお詫びアイテムは完全にランダムです。お詫びの品なので一応AIが自動で判断して比較的そのプレイヤーにあったアイテムが選択肢に表示されやすくなってはいますが、100%ではありません。

今回ノート達が対象になったのは梅ランク。これでも一番低いランクです。

緊急メンテの場合などはこの様な詫びアイテムの配布方法ではなく、全プレイヤー一律同様の物となります。なのでこのお詫びアイテムがもらえることは早々ありません。と、運営も思い込んでいました。




【4話】


『召喚された死霊の表記に関して』


例として『特上級召喚死霊・ノーブルデヴィルヴァンパイア特強・ユニーク  ネームド:バルバリッチャ』を挙げて説明する。




まず『特上級』は単純に召喚する死霊の格。


格は、最下級→下級→中級→上級→丙上級→乙上級→甲上級→特上級→最上級→[削除済み][削除済み][削除済み][削除済み][削除済み]―――――

(加えてネクロノミコンによる召喚されるアンデッドは『特殊』と格の前に表記されやすい)


となっている。2話で説明したクリーチャー型・特殊型アンデッドは原則上級以上に該当する。ただし格の高さはそのまま強さに直結するわけではないことに留意されたし(当然格が高いほど強い傾向にはあるが例外もいる。まさにバルバリッチャがその最たる例。あくまで格は死霊としての格。割と世界観そのものに関わってくるシステムだったりする)。



 その次の『ノーブルデヴィルヴァンパイア』は魔物の種族としての名前。特にノーブル種は支配系の能力を持っており極めて優秀。ただし絶対数が極めて少ないので遭遇自体がレア(というより本来ボスモンスターしか持たない名前)。


そこに付随した『特』と『強』について。

この『特』は早々お目にかかれない表記。なぜならそれは『本来存在していなかった魔物』を表しているから。つまり遍くフィールドを探し回ってもあまたの召喚を試そうとも『ノーブルデヴィルヴァンパイア』という存在には遭遇することはできない。つまり“新種”であることを示す。


この『特』付きの魔物に出会うには、従魔(テイマーがつかう魔物)や召喚獣の卵などに何らかの極めて特殊なアイテム(イベント報酬など)を使用すると極々稀に誕生する。或いはノートが召喚時に本召喚で召喚したシールドファングスケルトンを生贄にしたように何か特殊な物を生贄に捧げた場合の“事故”として誕生する。


 こちらも留意してほしいが、新種だからといって強い保証は一切ない。

『強』は魔物に解放されていないポテンシャルがあることを示す。ポテンシャルが解放されたとき、その表記は■■に変化する。『特』同様に『強』もまた早々お目にかかることはない表記。■■に至っては―――――



『ユニーク』

何度も繰り返すように、これもまた『ユニーク』だからといって絶対に強いわけではない。その魔物の中でもステ振りを極端にし豊富な隠しパラメータを持っている個体が『ユニーク』表記になる。なので育てれば育ててるほどその真価を発揮するという点では通常の魔物より優秀である。※詳しい説明は後程。


おまけ:ちょくちょくでてくる希少種(レア)は、アルビノやメラニズム、オッドアイなどの身体的特異性を持つ個体の事。ゲーム的な都合で通常の魔物より強化されてはいるが、使用する技能自体はまったく変化しない。ただし、『変質を誘引しやすい』特性があるので召喚や使い魔の交配時に効果を示す場合もあったりなかったり…………



『ネームド』

今までと違い、ネームド個体はそれだけで絶対的強者であることを保証してくれる。ネームドはただ単に“名前のある存在”であるわけではない。その名が[削除済み]に刻まれており[削除済み]に干渉する、ある種の『概念的な存在』まで到達した存在、それが『ネームド』である。殺しても其の身を一変たりとも残さず消滅させようと決してその存在を滅ぼすことは不可能である。

特に『地獄の獄吏』とは[削除済み]








裏話

Q:もしバルバリッチャの言うままに攻撃してたらどうなったの?

A:『14』+『バルバリッチャ討伐まで解けない強力な呪いをノートとユリンに付加』+『周囲のフィールド全域にヤバい異常が発生してワールドクエストクラスの強制イベント』が始まりかねなかった。運営がめちゃんこ焦ってたのはこれのせい




【5話】


『アイテム』


アイテムにはいろいろな種類がありますが、同じパーティーを組んでいるプレイヤーとは一部アイテムを除いて共有可能です。アイテムには品質があり、当然品質が高いアイテムほど使い道が多くなります。

PLが所持できるアイテム数は限界があります。増やしたければアイテムなどを活用しましょう。


武器・防具などの装備品は耐久値と強化限界数が設定されており、耐久値が下がると能力値も下がるので定期的なメンテナンスが必要です。例えば研磨剤などは刀剣の耐久値回復アイテムとなっています。

耐久値は、完・普・劣・危・壊の大きく5段階に分かれており、使用するほど『完』から『壊』に進行していきます。耐久値減少とそれにかかわる回復アイテムの関係は指数関数の関係にあり、ほったらかしにすると回復には必要以上に回復アイテムを必要とします。

また耐久値が0になってから攻撃を喰らうと破損状態になります。破損しても復元は可能ですが元の性能より下がることがほとんどです。『危』の段階まで行くと素人ではどうしようもできません。専門の人に修理を依頼しましょう。当然、回復はすれば耐久値は元に戻りますが回数を重ねるほど『耐久値の減少スピード』は加速します。


この状態になったら武具にそのアイテムを使い続けることはあきらめましょう。しかし一つの武具を大切に使うことは決して無駄になりません。その愛用した武具を捧げ、祈祷師と鍛冶師の力を借りることで、新しく使う武具の基礎能力値をかなり上昇させることができます。(更にAIがデータを蓄積してくれるので新しい武器がそのPLにより扱いやすくなるように重心などを勝手に調整してくれることもあります。)



※そしてこれを繰り返し武具を大切に扱う者には新たな職業や可能性が芽生えることも…………?



モンスタードロップは、魔物などを倒すことで手に入れることができます。ドロップは大まかにノーマル、レア、スーパーレアの三段階に分かれており“特定の職業についていないとドロップしないアイテム”なども存在します。例えば『脳みそ』系のドロップは普通の職業に就いているとドロップしません。なぜなら脳みそは『綺麗に取り出すことが難しく価値の見極めが難しい』という設定が定められているからです。ただし、その職業の人物からその手の特殊ドロップアイテムの収集のクエストを受領している場合は、極まれにドロップするようになります(ただし品質はやはり落ちる)。


そんな時には各職業に対応した特殊消費アイテム“技術書”を使いましょう。これを使うと一定時間ドロップ傾向がその『技術書』の対応する職業に変化します。

 面倒に思えますが、『技術書』が必要な事態に陥ることは多くはありません。ドロップ傾向はパーティー・味方NPC内で共有されるので、例えばユリンが倒した敵からもネクロマンサーしか使わないアイテムなどがドロップします。特殊なクエストや非常に偏ったパーティー編成が発生しない限り『技術書』がたくさん必要、という事態にはなりません。

 なお課金アイテムの中には特殊な『技術書』もある。


【各アイテムのちょっとした補足】


ライフポーション:HPを回復。おまけで空腹度も少し回復。飲みすぎ注意。美味しくありません。職人PL達が改善してくれるのを待ちましょう


マナポーション:ライフポーションのMP回復バージョン


パワーポーション:これでみんなモリモリマッチョマン!というほど安直なアイテムではない。物理攻撃力が上がる不思議な魔法薬。ピリ辛で漢方くさい。職人さん早急な改良を求む


クールタイムカットクリスタル:砕くと指定した魔法・スキルのクールタイム、またはリキャストタイムを縮める。序盤故に気休め程度。使うと蓄積された経験値も減ってしまう致命的なデメリットも。つまりこのクリスタルは…………。そのまま使うのではなく、素材として使う方がよい。


“時の神”を祀る教会にて神の恵みとして販売されている。製法を知りたくば宗教関連のクエストを進めるしかない。僧侶や祈祷師などなら成長方向次第で生成できるようになれるかも…………?


グリーンヒールグラス:大きなミントの様な見た目をしているライフポーションの原材料。雑草なのでそこら中にわんさか生えているが回復薬に使えるのはちゃんと厳選したもの。決して雑草煮込んで青色1号でごまかすみたいなどこかの馬の犬の様な事をしているわけではない。


ブルーマナグラス:青色とは名ばかりの雑草。グリーンヒールグラスの亜種。


レッドパワーグラス:赤い柊の様な肉厚な葉っぱ。そのままかじると辛いうえに苦い。


ブルージェル:いつもみんなの側そばにブルージェル。食材にも薬にもいろいろな部分で利用されている不思議なアイテム。魔法薬の基本的な材料で物質の劣化を抑える効果もある。原材料が知りたくば薬師ギルドで貢献度を上げてそこで発行される特殊クエストを受けましょう。知って幸せになれるかどうかは保障しません。


※なお健康に一切の悪影響はないのでご安心ください



【6話】


『ステータス(これこそかなり今更)』


ステータスについて補足を行います


名前→プレイヤーネーム。プライバシーモードなどにしておくとフレンド以外には名前が[UNKNOWN]表示になります。プライバシーモードでないと、ダンジョンを踏破したり偉業を成し遂げた際にワールドアナウンスで名前が公表されます。実はこのワールドアナウンス、プレイヤーにただ名前が広がるだけでなくNPCに対する隠しパラメータの『名声』か『悪名』が上昇する効果があります

『名声』は善性の強化、『悪名』は悪性の強化を促し、イベントフラグを立てやすくします。


種族→デフォルトでは人間。特殊な条件を満たすと変化することも?ただし人間はもっとも偏りがないので色々な楽しみ方ができる種族ゆえに変える必要性は高くない


ランク→1違うだけでも相当の開きがでる。御存知の方は察していると思いますが、超人気某ダンジョン小説を完全に参考にしています。ただひたすらにゴブリンを殴っててもランクはあがりません。


性質→実はかなり重要な要素


正職業→上から順に優先的にその効果が発揮される。職業を反映するための“リソース”は主に魔物を狩ったりすることで貯まるので、序盤は3つ全てを埋めておかないほうが良かったり…………これはちゃんと公式ホームページにも明記されています。なのでこれが3つ埋まってるかどうかで相手が情報収集をどれくらいしているかもバレる可能性も。

もちろん理解したうえで設定しているので決めつけはよくありませんが。


副職業→こちらは正職業より生産向きの職業を設定する場所。リソースのメインは狩りではなく“生産活動”や“採取行動”。生産向きの職業を正職業に設定することは可能ですが、逆はできません。条件をみたすと副職業のスロットが増えることも……………………


HP→0になったらお陀仏。しかしそれはあくまでシステム的な話であって…………


MP→スキル・魔法の発動にはMPを消費。MP管理は大切に


筋力→STR、または物理攻撃力。この数値が上がると筋力が上がるというより相対的に物が軽く感じやすくなる。ただ『ランク30で筋力Sなら鋼の剣も羽毛のように感じる』というわけではなく、そのプレイヤーが最も持ちやすい程度の重さに調整される。


体力→戦闘継続能力。この数値が低いと行動を重ねていくと体が重く感じるようになる。またMPの消費が激しくなったりする。とにかく色々と行動するべし。ALLFOに近道はない


敏捷→AGI。『Golden Pear』が最もこだわった部分。後々詳しく解説されるのでお待ちください


器用→クリティカル率や生産成功率などに関連。闇雲に武器を振るわず狙いを定めて使うことで鍛えられる


物耐→物理耐久力。サンドバッグになれば手っ取り早く鍛えられるよ(無慈悲)


魔耐→魔法耐久力。魔法の的になれば手っ取り早く鍛えられるよ(無慈悲)


精神→魔法のコントロール能力、精神系状態異常への抵抗度合いなどに関連。地味に重要。ALLFOは特に精神系状態異常が多いのでこの数値は鍛えておくべし。


※他隠しパラメータ多数


称号→極めて重要。隠しパラメータにもガンガン影響する。称号は元から用意されたものと“AIがそのプレイを偉業に値すると判断し作成される”ものがある。



【7話】


『22世紀の匿名掲示板』


22世紀は全て人とデータは紐づいており共通アカウントのような物を生まれつき与えられている。そのアカウントから派生する形ですべての情報が作られているので22世紀現在に本当の意味での“匿名性”は失われて久しい。

またゲームがVRをメインにするようになってからはリアルでのトラブルが発生しやすいので、ゲーム会社が主催で掲示板を作成しておりゲーム内でも使用可能にしているのがメジャーとなっている。

ホストは常に運営なのでトラブルへの対処が早くなりやすく、イベントの告知などもされるので運営主催の掲示板をプレイヤーたちも利用する。

デフォルトでは書き込むとプレイヤーネームが表示されるが、掲示板だけプライバシーモードにして[UNKNOWN]表記にすることも可能である。



【8話】


特になし。しいて言うなら主任の名前が判明



【9話】


『22世紀のあれこれ』


携帯端末→3㎝×3㎝×1㎝程度の黒い箱状の物。これを変形することで携帯にも腕時計にも変化させられる。プロジェクター的機能もあり基本はVDヴァーチャルディスプレイと呼ばれるホログラムの画面を操作する。VRに於ける脳波の研究の応用、使用者の視点に注目することで手を使わない文字の入力なども可能なのでキーボードも廃れて久しい。


サポートAI→22世紀現代人には無くてはならない存在。優秀なマネージャー。ただし、依存性が出ないように意図的に受け答えする内容や範囲は制限がかかっている。サポートAIのアバターは敢えてリアルな人型は用意されておらず、あっても機械チックな見た目。

AIが人間に近づいてきたためにAIに恋するなどという事態を回避するため、と一般的に言われているが真相は定かではない。ただし22世紀独特の精神病でAIに過剰な恋愛感情を抱いてしまうなど21世紀では考えづらいことが起きており一時期社会問題となった。今現在、完全没入型VRの恋愛系ゲームなどは製作には非常に厳しい制限がかかっている。


実はALLFOは敢えてその規制が若干緩められており、研究機関などが大規模な実験を行っているのと同じような状態にある。ただし“過剰な行動”をとればすぐさまAIより忠告が為され、無視すると強制的にログアウトさせられる。それはゲーム開始前に規則として明記されているのでプレイヤーも文句を言うことはできない。

というのも、『好感度』機能を実装しようとすると結局のところは好意を抱かせる行為に他ならず、高知能な思考ルーチンを持つNPCをどう扱うか?となった末に打ち出された対策なので仕方がない。




余談


このゲーム内の好感度に関わる要素について「どうしても女性キャラ相手にも好感度を実装したい→でも恋愛的な要素は入れられない→そうか、女性キャラ全員に配偶者や恋人を用意すればいいのか」という思考で作られた“シミュレーションゲーム”があり、登場する女性キャラは皆すばらしい作りこみなのに幾ら何をしても恋愛フラグは立たず、あまつさえ恋人といちゃついてるのを目の前で見させられ


「スタートNTR」

「ワイたちのげんじつ」

「苦行」

「徳の高い坊さんを作るための人格矯正プログラム」

「百万回聞いた『きみはいいひとだよね』」

「『(つごうの)いいひとだよね』の間違いだろ」

「みつぐくん体験シミュレーション」

「みんな既に二人組つくってた」

「※主人公はよく訓練されたNTR性癖持ち」


などと『VRについに実装された好感度システム』に希望を抱いた者達の心を無残にも殺害し特大のトラウマを植え付け超絶大炎上し、数々の迷言を生み出させた火力の高いクソゲーが存在する。

この作品の最もよくて最もよくないところは、好感度システム実装にあたり女性キャラの容姿から性格まで完成度が非常に高いことであり、それに絶対にフラグを立てさせないどころか目の前でいちゃつかせる精神ブラクラを行ったこと、である。


それに目を瞑れば非常によくできたゲームなので最終的には「新たなる扉を開く(NTR性癖に目覚めてもいいという)確固たる覚悟のある者のみプレイせよ。合言葉は『汝、隣人を愛せよ。しかし隣人は貴様を愛さない』」と攻略Wikiに書き込まれるまでになった。ただしゲームの出来栄えが正しく評価されたのは大炎上してかなり後なので、マニアの間では非常に高い値段で取引されているという噂がある。

最後にその存在が確認されたネットオークションでは48万円で競り落とされ、匿名掲示板の住人を慄かせた。






確認してみたらVRで日刊26位でした。異様なPVの伸び率の原因がわかってすっきりしました。


皆さま本当にありがとうございます。これからも頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 問題の先送りにしか見えねぇw と言うかより高レベルなPKプレイヤーになる未来しか見えないwww
[一言] > 『汝、隣人を愛せよ。しかし隣人は貴様を愛さない』 ↑ 闇深い系魔法少女小説で定番の『私は正義の味方だけど、正義は私の味方をしてくれない』状態を彷彿とさせたわね。 徐々に過剰な善性を削ぎ…
[一言] no.9の[用語解説・追加説明(今更)]という部分は隔離施設に移したほうがいいとおもう。
2022/03/15 00:25 九段下のお嬢様
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ