表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/33

1-11. グラフ、曲線とその方程式:Graphs. The equation of a curve

窓の外には星が瞬き始め、部屋の中はランプの温かな光に包まれています。透はノートに描かれた座標軸をじっと見つめていました。


「お母さん、座標があれば、点はどこにでも打てるね。でも、この『グラフ(Graphs)』って、結局どういう意味があるの?」


私は透の隣に座り、鉛筆を手に取りました。


「いい? 透。座標平面に打たれた『点』は、ただの場所じゃないの。あるルールに従って動く点の軌跡が、美しい『形』を作る。それがグラフなのよ。そして、そのルールを言葉にしたものが『曲線の方程式(The equation of a curve)』なの。」


私はノートに、原点を通る一本のまっすぐな線を描きました。


「例えば、この直線を考えてみて。この線の上にある点は、どれも『 yたての数字が、xよこの数字と同じ』というルールを守っているとするわね。そうすると、このルールは y = x という短い式で書ける。これがこの『直線』の正体、つまり方程式なのよ。」


「式が形になるんだね。」


「そう。逆に言えば、どんなに複雑な形……例えば円や、星が描く楕円、噴水が描く放物線だって、すべて一つの『方程式』という種から生まれるの。 x と y という二つの変数が、お互いに縛り合い、約束を守りながら動くことで、バラバラな点が一本の『曲線』として浮かび上がってくるのよ。」


私はページをめくり、スミルノフの本に載っている美しい曲線たちを指差しました。


「数学者はね、このグラフを見るだけで、その背後にある『法則』を読み取ることができるの。グラフは、数式という目に見えない魔法を、私たちの目に見える形に通訳してくれる『絵本』のようなものね。」


「じゃあ、この式がわかれば、未来の点の場所もわかるの?」


「ええ、その通り。惑星が次にどこに行くのか、投げたボールがどこに落ちるのか。すべてはこの『曲線の方程式』の中に書かれているわ。数学は、世界の動きを予言する言葉でもあるのよ。」


透は自分のノートに、今度は y = x^2 という新しいルールを書いてみました。点が少しずつカーブを描きながら昇っていく様子を見て、彼は小さく歓声を上げました。


「さあ、今夜はここまでにしましょう。明日はもっと不思議な曲線たちに会いに行きましょうね。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ