私、短き休息の時
11月にもなるとそろそろ寒いと思う私は、マフラーを巻いて登校した。
あれ?この前夏休みでもう既に冬半ばか、時間の流れはやはり早く感じるなぁ。
この辺では雪はテレビの向こうか人工の物しかないので、特に視覚的な楽しみはここには無い。まぁそもそもそこまで見たいとは思わないけど。だって雪かきとか大変なんでしょ?あれ、北陸とかの辺まで行かなければそこまで厳しい訳じゃなかったっけ?
ひしひしと寒さを感じながらの登校だ。今日は月に1度の朝礼がある。
春や夏ならばまだ良かったけれど、この時期になると朝の体育館は冷たい。暖房器具はあるものの近くに居る人しか恩恵がなく、30分は冷やされる。これはかなりの苦痛だ。
カイロを持ったりしているだけではほぼほぼ効果はなく、悩みの種である。唯一の救いは外ではないので風が吹かないことで、これに風が加わると寒いなんてもんじゃない。
教員どもめ、やたらぬくぬくした格好しやがって、何故こっちは制服指定で向こうは上に何でも羽織っていいのか、納得が行かない。
やたら長い校長のお話(20分)と必要連絡事項(10分)を耐え抜き、そもそも校長居なければ手短に終わったんじゃと皆が心の中で思いながら教室へと向かって行く。
校長の話の内容は正直覚えていない。何故記憶に残らない話をどこの学校でも聞かせるのだろうか?為になる話なら多少は意味のあるような...私にとっては為にならないような話ってだけかもしれない。
そりゃ興味無い話は覚えてないってことで...ダメだこりゃ。
教室に入ると先に帰っていた人によって部屋が温められていた。ヒーターのいい仕事っぷりには頭が上がらない気持ちで、部屋でぬくぬくしていると、担任が入ってきた。...そういや担任の名前未だに知らないや。まぁクラスメイトも1人しか知らないけどね
そして、何事もなく全てを終わらし部室に向かう。
流石にこう人の気配がないと、不気味さに増して寒さが重なりなんて言うか、そう、より人が近寄り難い雰囲気を醸し出してる。
後、部室の方は片付けを忘れていたので御札が所々あってより一層その雰囲気が出ていた。効果は少し幸せを感じるといった御札なのだが。
そうして誰も居ない部室に入り込む。魔法陣の描かれたカーペットが暖かい。だが、隅に押しやられていたものを引っ張り出しただけなので、少し埃っぽい気がする。
私は2番達に頼んで少し外で叩いて来て貰った。
どんな重たい布団でもあっという間に叩いて綺麗にしてくれる便利な幽霊。一家に1匹如何ですか?要りませんかそうですか。
「芽衣ちゃん、とりあえずこれだけ叩いて来たから多分マシになったと思うよ」
「マシになったぐらい?」
「そりゃ水洗いに勝るならクリーニングなんて廃業して然るべきだからね。」
「うん、まぁしょうがないか。」
そして、机をどけカーペットを敷いて机を戻す。
うん、これで少しはマシになった。問題はヒーターが欲しいって事ぐらいかな?
「やっほー、やっぱり速いね」
「待たせたな、ちょっと掃除をしててな」
「いやいや、別に気にしなくていいよ。そう言えば今更だけど金剛さんってあの数人の舎弟どうしたの?」
「いや、別に舎弟って訳じゃないんだけど、まぁ簡潔に言えば斎藤に任せてきた。」
「なるほど、追い出されたと。」
「違うからな!断じて!」
そんな感じで和気あいあいと喋っていると、突然すずが、「そう言えばこの部活って具体的に何をしているの」と聞いてきた。
そう言えば全然依頼が来ていない。まともな人からの依頼は後にも先にも1件も無い。まともでなくても1件だけだ。
「ここは、確か人助けをしてた筈だぞ。心霊対人なんでもありの」
「流石になんでもありってそれは無理でしょ、友梨さんだよ?」
「それはどういう事かじっくり聞こうかな?」
「まぁでも喧嘩に出っ張って行けるぐらいにはなんでもありだぞ」
「それがあの時の喧嘩の真相だったんだね」
「あの時のことは、忘れてください。今じゃ無理です」
あの時は本当にどうかしてた。だって幽霊が居るとはいえ、不良にたった1人で向かって行くとか地獄だよ?
「人助け...でも依頼って普段来ないですよね」
「ねぇ、すずってやっぱり私の事からかってる?」
「いやーそんなことは無いけど」
「2番、やっちゃって」
「触れれば消えますよ?」
「ちっ、」
そうだった。この人らには私の攻撃は無効化されたも同然だった。
なんて厄介な能力何だろうか。せめて悪魔限定とかなら良かったのに無駄にサービスしやがって悪魔め(張本人らはもう居ないけど)
「メイチャンメイチャン、ソウタガキタヨ」
「スス...(迷惑来たよ間違い無いよ)」
人形に悪人指定される悪魔って...というかせめて休ませて
ああ、平穏を満期したい。
人形ブレイクタイム
西「アアアア、トウトウセリフガフエル」
日「ススス...(目指せ2番越え)」
西「ハハハ、ワタシタチノカイシンゲキハトメラレナイ」
日「ススス...(止められない止まらない)」




