私、久々の依頼です。(怒)
「ふう。これで一安心だね」
私はめんどくさそうな幽霊を追い出し、満足していた。
我が部室の平和は保たれた。悪よ滅びよ。
「最近芽依ちゃんの思想が暴力的な件について」
「失礼な人だね2番は」
「いや、あながち間違って無いんだな!」
「困ったら~、直ぐに攻撃してないかな~」
そう言われればそんな気も...うん、しないしない気のせい気のせい。
それにしてもあの幽霊は何でこんなところにいたんだろうか?私の教室から少し離れてるしここに来る理由がわからない。
まぁ大方教室に向かう途中でここを通ったとかその程度だとは思うけどね。全く迷惑な幽霊だね。
コンコン。突如扉がノックされた
「すいません、ここに用があって来たんですけど」
おっ、久しぶりの以来だ。人間と幽霊共に一回程度しかやってないんだよね。知名度低いのも困り者だね。
「はーい、今開けます」
久しぶりの以来人に浮かれつつ扉を開けるとさっきまで鬼にボコボコにされてた幽霊がいた。
「なんのようですか?出ていくんじゃなかったんですか?」
「何かすごいテンション下がって声が怖いんだけど」
「え?何ですか?成仏依頼ですか?消してあげましょうか?」
「ねぇ誰か助けて、怖い怖い怖い」
「あー、芽依ちゃん。一応お客として来てるんだから話位は聞いてもいいんじゃない?」
「はー、仕方ないか。で、要件は何?」
さっきまでさんざん迷惑かけられたやつに期待したかと思うと気分がだだ下がりだ。もう依頼受けなくていいんじゃない?
「何か凄い煙たがられてるし、嫌がられてるオーラが伝わって来てるけど、本題に入ってもいいのこれ?」
何かこの幽霊さっきまでと態度ちがくない?まぁだからといって配慮はしない。こっちはただでさえまいってるのに余計なことさせた幽霊に気を配る必要は感じない。
「芽依ちゃんささくれ立ってるね。」
「えっと、話続けていいですか?」
「多分早く言った方がいいと思うんだな!」
「はい、了解しました。」
何か徐々にへりくだっていってる気がする。見た目厳ついオッサンが私にへりくだってる。もしかして今の私って相当怖い感じ?これは問題だね。今すぐ落ち着こう。深呼吸深呼吸。吸って吐いて吸って吐いて吸って...よし、落ち着いた。
「えっとですね、依頼と言うのはその、住みかを見つけて欲しいなと思いまして」
「住みか?幽霊なのに?」
「幽霊だって元は人だから縄張りはあるんだな!」
「犬みたいに?マーキングでもするの?」
「まぁ犬みたいだけど少し違う。地縛霊とかみたいなのの事だよ。」
成る程、それなら分かりやすい。つまりは自分の居たい場所に陣取ってるって事か。
「で、何らかの理由で追い出されたから渋々ここに来たと。」
「そうですね。その通りです。鬼姫殿」
「ん?もっかい鬼行っとく?」
「すいません姉御」
「わかった。喧嘩売ってるんだね?」
「え?大将、ボス、お頭、...えっとえっと」
「何だ、地獄と言う住みかに案内してあげればよかったんじゃん。依頼解決だね。」
私は本を抱えて微笑んだ。オッサンは精気が抜け出したような顔をしている。
どっちかっていうと精気の本体だと思うんだけどね。まぁそんなしょうもない事は置いといて、私の城である部室を奪い、なおも私を馬鹿にし続ける幽霊には慈悲も容赦も要らないよね?
「選ばせてあげようか?鬼に殴り飛ばされるか悪魔に喰われるか。」
「出来れば自宅は現世希望なんですが...あはは。」
「あいにくウチでは取り扱っておりませんので。」
今までで最高の笑顔を浮かべながら、近づいていく。
「えっと、自宅を追われたのは貴方のせいなんですが」
「は?」
いきなり訳のわからない事を言い出し始めた。私のせい?どういう事?
「まぁ簡単に言えばあなたが霊を呼んだことにより沢山の幽霊がこのしまに集まってきました。それはもう世界中から」
「え?もしかして今この島以外には幽霊居ない感じ?」
「そのせいで近くまで来た霊が辺りの縄張りを荒らして追い出される幽霊が続出。日本の平和な幽霊では外国の幽霊に勝てないですからね。」
まさかそんなことになっていたとは...普通にごめんなさい。
これは責任をとって依頼受けなきゃだね。
「わかった。仕方ないから依頼は受けるよ」
「ありがとうございます、鬼姫殿」
やっぱりイラッとするね。そんなことを思いながら窓の外を見た。
「そう言えば結構曇ってきたね、雨とか降ったら嫌だな」
「なに言ってるの芽依ちゃん。晴れてるよ?」
「え?でもほらあんなに雲があるのに」
「それだったらあそことか日があたってるのはおかしいでしょ?」
確かに見渡す限りでは曇っているのに辺りは日に当たっているかのようだ。一体どういう事なんだ?
「あれは単に幽霊が集まってるだけだからね。」
もしかしてあの雲みたいなの幽霊なの?鰯の群れみたいなのかな?分かりやすく言うならスイ○ー
ああ、めんどうな予感。




