私、死神を見ます。
体育祭が終わり、一学期は目玉イベントが無くなった。
まぁクラス交流的なやつはあるらしいけど、私には関係無いからね、だって会話しないし。
今日もクラスは平和だ、どのぐらい平和かと言えば、窓の外では小鳥が囀り、
仲のよさそうな生徒がおしゃべりをしていたり、
ホームルームしている先生の後ろに笑顔の死神がいる位平和だ。
ん?最後のは平和なのか?まぁ笑顔だしいっか。
「いや、ダメだから。それほっといたらあかんヤツだから。」
「やっぱり?て言うか何で死神いんの?これ平和な日常物じゃないの?」
「いや、俺に聞かれても...そもそも今までだって平穏では無かったから今さらのような...」
そんなわけで死神がいた。
どう見ても死神だ。ボロボロのローブを着て鎌持ってるし。
しかもこっち見てるし、警戒だけしといた方がいいかな?
だがホームルームが終わると、教室を出ていく先生について出ていった。
RPGの第2キャラみたくついていってた。
その日1日、気になって授業が頭に入らなかった。
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一体あの死神は何の目的でここにいるのだろうか?
部活時間になっても気になって仕方がなかった。
「何で先生の後ろにいたんだろ?そもそも死神って具体的に何するの?ノートでも落とすの?」
「いや、多分リンゴが好きな死神とは違うと思うよ」
「まぁ死神って言うのは~、魂を採っていくヤツだね~」
「確かその辺に本があったな!」
そんな本もあったのか、まぁ変なものが多いからねこの部室。
それぐらいあっても不思議じゃない。
さんな訳で、部屋を探して見つかった関係ありそうな本は、
「3分でわかる、魂の全て」
「死神の正しい対処法。~これで貴方も怖くない~」
「何故悪魔は魂を望むのか」
この3冊であった。
3冊目は、ちょっと違う気もするが、まぁいいだろう。
なんと言うか、微妙な組合せだな。
まぁ取り敢えず読んでみるとするか、もしかしたら必要になりそうなことが書いてるかも知れないし。
一冊目は、何か仏教よりの本だった。
極楽浄土やらなんやらが書いてあったし
二冊目は、余り使えそうに無かった。
何故なら、「死神にあったならまず始めに自分が対象者でないと思い込ませましょう!」とか「自分の嫌いな人を教えてあげたりするとグッド」等完全にバカみたいな事が書いてあった。
因みにバレたらアウトだそうだ。
3冊目は、以外と当たりだった。
悪魔の魂を求める云々と続いているのかと思ったら、
「悪魔とは死神を統べるものであり、死神が魂を集めて格をあげると、悪魔等になる。よって、自らの格をあげるために無差別に殺す死神と条件を持って奪う悪魔とに明確に線引き出来る。」
何か3冊目だけで良かったと思って落胆したが、よくよく考えると、それはかなり不味い事になっている事がわかった。
だってすぐ後ろに待機してんだもの。
さて、死神退治と行きますか。
「さっさと退治して先生に恩でも売りますかね」
「それって具体的にどうするのさ芽依ちゃん。」
「え?そりゃこう貴方達がパパっと...」
「流石に無理だな!」
「何で?」
「魂集める相手に魂が突っ込んでいくとか、飛んで火に入る夏の虫だよ。」
...そうだった。
まさか「効果は抜群だ」が幽霊に適応されるとは思っても見なかった。
そもそも死神ってどうやって追い払うんだ?
塩?お札?祈祷?式神?
何か陰陽師に引っ張られるな
まぁとにかく思い付いたの片っ端からやってみるか。
「ねぇ、何でそんなにやる気出るの?」
「いや、だって寝覚め悪いじゃん」
「下手したら芽依ちゃんが狙われるかも知れないのに...」
その可能性を忘れてた。
ヤバい、別に狙ってる人でなくてもいいと二冊目に書いてあったじゃん。
「まぁ確かに知ってる人のピンチに指を咥えて見てるのは嫌だな!」
「最低限は手伝うよ~、まだここから離れたくは無いからね~」
あ、おーい逃道を塞がないで、やっぱり考え直すから
「さぁあの芽依ちゃんが命張って頑張ろうって言っているのだから、ここで引けないな。」
ああ、私の人生終了のお知らせ。
今さら考え直すとか言えないしな、仕方がない。
もうヤケだ、やってやんよコンチクショウ
コンコン
!? もしかしてここにヤツが来たのか!
そう思って身構えていると、入ってきたのは副会長だった。
「多分貴方達なら気づいているであろう死神ですが、手を出さない方がいいと忠告しておきます。」
「それなら貴方は先生を見殺しにしろと?」in2番
「いえ、そんな事はいってません。ただ不用意に手を出さない方がいいと言うだけです。」
「なら貴方なら何とか出来るんですか?」
「出来るかどうかなら出来ます。何もしないが最適解ですから。」
何だか話が全然進みそうに無いぞ。
ああ、副会長の正体は一体。




