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幽霊とでもリア充ですよね  作者: ナギ式
20/102

私が金剛有栖だ!

私は金剛有栖だ!

この夜ノ森高校で一番強いと自負していた者だ!


突然だが、今年に入ってからこの学校は幽霊騒動が起きるようになったらしい。

そんなものはオカルト大好き野郎以外は喜ばない変な噂だと思っていた。

ぶっちゃけて言えば私は幽霊なんざ信じない。

そもそもそこにいるのに実体が無いとか意味が分からない。


まぁ昔の私はそう思っていた。

...先週までは。


私は学校には行くが、余り教室が好きでは無いので朝教室に顔を出したら直ぐにいつもの部屋に行く。

(出席確認に出ないと家に電話されるので)


だが久しぶりに昼休みに廊下を歩いていた時の事だ。

周りはガヤガヤと今日も今日とて騒いでいるが、皆私の話をしない。


自慢じゃないが、私が歩けば必ずといっても良いほど私の話題が聞こえるような日常なのである。


それなのに聞こえるのは、友梨だの幽霊だのばっかりだ。

少し気になったので、近くにいた生徒に聞くと、

そいつは私に財布を放り投げて、何処かに行ってしまった。

周りの奴はそれを見て私がいることに気がついて逃げ出した。


その後追いかけて話を聞くと、どうやら幽霊騒動はそいつが起こしていたらしい。

何とも馬鹿げた話だ。


まぁそんな事を知り、興味本意で探してみても見つからない。

せめて何組か聞いておけば良かった。


しかし、事件はその日の放課後に起こった。

何だか人の集まりが悪いと思っていると、いきなり部屋の扉が空いて、斎藤がやって来た。


チンタラしやがってと思っているといきなり

「金剛!俺は貴様をトップだとは思っていない。だから俺はお前に決闘を申し込む!只の決闘じゃないぞ。代理での決闘だ!お前は強いがそれだけだ、仲間の事も見れない奴にトップが勤まるかって話だ!」


そう言って斎藤は出ていった。

最初は何言ってんだこいつと思っていたが、半数近くが付いていったので、本気だと思った。


次の日に決闘の方法と場所や日時が書いた紙が渡された。

内容は木曜の放課後代理人を連れてこい、但し相手は俺だと言った正直訳の分からないものだった。


だが、相手の土俵で勝つ事が私の心情だ。

勿論その方法に賛同した。


とは言え、斎藤は腐っても私の次に強い奴だ。

勝てそうな奴は、検討がつかない。

そんな事を思っていたが、次の日に自体は大きく動いた。場所の下見をしに、グラウンドを見ていると、いきなり四階から人が降ってきた。


そりゃ人が降ってきたら唖然とするのが人間だ。

が、そう呆けてばかりもいられないので、すぐさまいましがた落ちてきた生徒に、一体誰がこれをやったのかを聞くと、

オカルト研究会部長の友梨芽依だと言う。


奇しくも最近聞いた名前だった。

これだけの人数を窓から放り捨てるなど只の生徒ではないと思った。


決闘当日、代理が見つからないと思って悩みながら登校していると、廊下が混んでいた。

何事かと見てみると、昨日の友梨が人を避けさせて進んでいた。

これならばと確信した私は、学校が終わり次第、直ぐに呼びに行かせた。


やって来た当初はビクビクしたりへりくだったり依頼だとか訳の分からないことを言ったりしていたが、最終的に何故か面倒くさそうな顔をしてグラウンドに向かった。


正直余り強そうには見えなかったし、頼りも無かったが、いざ戦ってみるとそれは予想を越えるものだった。


斎藤が手も足も出る間もなくやられた。

まぁそれだけなら強い奴だったですむのだが、

問題はそこではない。

飛んだのだ、人が、空を。

友梨は手も触れずに斎藤を浮かせ、振り回してから地面に投げ捨てた。

そしてとても冷めたような目で、「もう帰ってもいいですか?」

と聞いてきた。

まるで、何だこの程度かと呆れるような顔に思わずおののいてしまった。


...それだけで終わればどれ程良かったか。

今私の目の前には友梨がいる。


「まぁ折り入って相談がありまして、昨日の事何ですが」

と聞いてきた。

ぶっちゃけ怖い、こんなに丁寧に話されるともう何されるか分からないぐらい怖い。


「実は昨日の件で目立ってしまったじゃ無いですか。

まぁそのせいで少し居心地が悪くなってしまってですね?」

私はもうだめだと思った、あんな雑魚のせいで目立ってしまったじゃないかと怒ってらっしゃる。

もうね、あれ見た後だとプライドとか関係無しに土下座しよう思えるから!暴力ではどうする事も出来ない相手に逆らうとかはっきり言って馬鹿である。


何て空返事をしていたら、睨まれた。

ヤバい、死んだかも知れない。

あ、でも死んだら二度と恐怖に怯えなくても良く...幽霊になったら余計に危険な気がする。霊を操るとか言ってたし。


焦っていると不意に「もしかして都合の悪いことでも聞いてしまいましたか?」と聞かれた。

焦っているのを誤魔化す為に、目立てばいいなどと口走ってしまった時は本気で死を覚悟したが、結果は思いもよらない方向へと向かった。


ほっと一息着いたのも束の間、友達になろうと言うお誘いが来た。

どうやら私は逃げられないようだ。

正直生きた心地がしないが拒否しよう物ならその先に生きる道は残されていない。


誘いを受け取り私は友梨と友達になった。

とても嬉しそうな顔をしながら帰っていったのを見送った後、

私は部屋でぐったりした。

部屋で聞いていた男子生徒がココアを差し入れてくれたので、何とか一息つくことが出来た。


ああ、先行きが不安だ。



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