第十九節 腿太郎THE final
後ろ美人、黄オニキは腿太郎の腰につけていたモノに目をやりました。腿太郎の腰につけていたモノ――、
それはおじいさんとBBAに旅立ちの日にもらった地味団子でした。
タンっと、軽快な足さばきで後ろ美人、黄オニキは地面を蹴り、桃太郎に近付くのです。
「わらちはお腹が空いてるんれすー!!」
そう言った後ろ美人、黄オニキは、腿太郎の地味団子(2個)を神速のスピードで奪い、それを食べ始めたのでした。
「ムシャムシャムシャムシャ!!」
腿太郎は、そのスピードに面食らいましたが――、
(は……速い……! だが、今は食べるのに夢中だ。仕留めるなら、今――、か?)
後ろから後ろ美人、黄オニキの頭部を掴み、クレーン車の様に持ち上げました。
「あぃぃぃぃいいいいいいいいい!!」
「よう……団子は美味かったか? 人様の食べ物を勝手に食いやがって……!」
「あぃぃぃぃいいいいいいいいい!!!!」
腿太郎は、更に腕に力を込めます。後ろ美人、黄オニキの頭部は桃太郎のアイアンクローに圧迫され……。
「グシャぁぁああ……」
後ろ美人、黄オニキ、圧死!!
こうして腿太郎は、結果的に個人技で宴会会場だった鬼ヶ島に居た鬼達を全員再起不能にし、村の危機を救いました。そして、持ち主の分からない財宝を勝手に奪って帰りました。
(アタシらの出番は……!?)
仲間のうちでたった一匹だけ意識があったサルは、心の底から嘆いていました。腿太郎が村に帰ると、おじいさんとBBAが腿太郎を出迎えてくれました。
「おお、腿太郎……」
「腿太郎……ケガはないかい?」
「俺は松本だ」
こうして、村の平和は守られ、腿太郎は、鬼ヶ島で奪った財宝を売り、できた金でFXし一儲け、ウハウハな生活を送りました。
めでたし!




