表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王太子妃候補に選ばれた伯爵令嬢はやり直したい  作者: 美雪


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/30

14 朝



 リセットは目覚めた。


「私……」


 なんとなく変な感じがする。頭がぼんやりしていた。


「おはようございます」


 召使いが部屋にやって来た。


 リセットはこめかみを抑えた。


「お嬢様? 体調が悪いのでしょうか?」

「大丈夫よ」


 リセットは答えた。


「では、予定通り王宮へ出かけるということで」

「そうね」


 リセットは起きて身支度をした。


「おはよう」

「おはようございます」


 リセットは朝食の席に着いた。


 父親が新聞を読むのを中断する。


「今日も王宮へ行くのか?」


(今日も?)


 リセットはなんとなく違和感を覚えた。


「第二王子殿下にご迷惑をかけていないだろうな?」


 父親は懸念した。


「さすがに毎日王宮へ行くのはどうかと思うのだが?」


 リセットは新聞の日付を確認した。


 王太子の極秘視察予定日。


 リセットは騎士見習いの姿で貧民街に同行したことを覚えていた。


(私、罠魔法の上にいて……)


 頭がぼんやりした。


(王太子殿下が走って、足を動かすなと言われて……)


 リセットは路地の奥にいた騎士を見たはずだった。


(制服の色合が違うと思って、偽者だって叫んだら足元が光って……)


 リセットは痛みを感じて頭を抑えた。


「具合が悪いのか?」

「……大丈夫です」


(戻っているの? 過去に?)


 だが、半年前ではない。当日の朝だった。


(絶対に王宮へ行かないと)


 でなければ、ザカリアスを突き飛ばせない。罠魔法にかかってしまう。


 リセットは震えた。


(私、死んでしまったのかしら……?)


 だとしても、行かなくてはいけない。ザカリアスを救えているはずだと思った。


(あ、待って。もしかして、あの後で王太子殿下が死んでしまったとか?)


 そのせいでやり直しになっている可能性をリセットは思いついた。


(確認するしかないわね)


 誰がやり直しをしているのかもわかった。


 リセットは朝食をすませると、王宮へ向かった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ