表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学校内の迷宮(ダンジョン)  作者: 蕈 涅銘
8章 森エリア
117/544

115話 相性

「亜蓮!イビュレントシキーダをここまで引きつけてくれ!」

「お安い御用よ!影武者シャドウウォーリア

俺達はこれから起こる事を知っているので亜蓮から距離を取って指示を出す。だが亜蓮は意気揚々とシャドウウォーリアをイビュレントシキーダに向かって放つ。

「ジーッ!」

蝉が木から離れこちらへと飛んでくる。

「よしっ!成功、、、って何じゃこりゃあぁぁあ!」

亜蓮はこちらを振り返るが俺達の姿は既に地上には無い。そして亜蓮に向かって黄色い液体が降り注ぐ。

範囲防御壁エリアバリア

重光が透明なドーム状の障壁を展開して亜蓮を守る。そしてその障壁からは暖かそうな煙がもくもくと出ており強烈な匂いを放つ。ゔっ、、、分かってはいたものの思っていたより強烈だな、、、威力は無いもののあんな物まともに食らったら精神的ダメージと鼻が終わりそうだ。そしてあれ食らったらしばらく同じ拠点で寝させる事を考えないと行けなくなる。亜蓮には悪い事をしたと思ったが優しい重光のお陰で命拾いしたな、、、重光お前基礎知識ありすぎなんだよなぁ、、、重光と山西は後ろの森林に隠れて魔法を詠唱中だ。そして俺はどこにいるかと言うと、、、

内部圧縮属性付与インプレスエンチャントファイア

旋風ホールウィンド

俺は添島の背中に捕まり添島はオーラタンクを使い近くの針葉樹の幹に傷をつけながら高度を上げ俺をイビュレントシキーダに向かって放り投げたのだ。俺が爆炎をイビュレントシキーダに爆炎を放った瞬間重光が風を送り込み爆炎を加速させる。

「ジーッ!」

イビュレントシキーダは鋭く尖った口からべとべととした粘液の様な物を吹き出して防御する。そして俺の爆炎は相殺され、更にその液体が俺の方へと飛び散る。なんだ!この液体、、、身体に張り付く、、、!?だが俺は重光のホールウィンドの風に乗って地面に着地する。重光の魔法の制度は確実に上がってんな、、、

「安元っ!良いところ貰うぜ!」

木の幹を足で抉り土台を作って上空で待機していた添島が木をなぎ倒して物凄い勢いでイビュレントシキーダに向かって突撃する。俺に向かってなにかの液体を吐いたイビュレントシキーダは添島に気が付き回避をしようとする。

「キュイイィィ!」

だがイビュレントシキーダはアクアによって羽根を噛み付かれて動きが止まる。

「ジーッ!!?」

「先ずは一撃だ」

添島の一撃がイビュレントシキーダの脳天に直撃してアクアの重さと共にイビュレントシキーダは高度を下げてふらふらと飛行する。

「まだだ!アクア、、、もうちょっと地面に向かってイビュレントシキーダを引きつけてくれ、、、」

添島は落下しながらアクアに指示を出す。

四重強化クアドラプルアップ 撃速防マルチ

そのタイミングで山西のバフがアクアを含めた俺達全員にかかりパワーアップしアクアがふらふらとしているイビュレントシキーダを絶賛落下中の添島に向かって放り投げる。

「行くぜ、、、オーラ、、、爆破ブラスト!」

大きな衝撃波がイビュレントシキーダを襲い添島の反対側からもその衝撃を相殺する衝撃波が生まれて添島は地面に加速度を落として着地する。成る程な、、、流石にあの高さから落ちるのは添島でも不味いか、、、しかもそれを反撃に生かすとは、、、やるな、、、俺も追撃、、、あれ?身体が、、、動か、、、ない、、、動こうとした俺だったが先程かけられた液体が硬化し、俺の身体を拘束していた。マジか、、、あの液体硬化液かよ、、、今両手と片足固定されてるんだが、、、あの攻撃割と顔面に食らってたらやばかった奴じゃ、、、イビュレントシキーダの戦闘力はCランク相当なのに対してBランクが付けられている理由はここにある。技の厄介さだ。下手をすれば一撃必殺にもなり得ない技を持ちしかも、空中で素早く飛び回る。パワーや防御力は大した事無いが相性の悪いパーティも多かったりベテランのパーティでも命を落とす事がある為一応この位置付けになっているのである。最初の悪臭液は自分の位置を錯乱させる効果もあると言う。実際亜蓮は、、、

「うへっ、、、ゲホッ、、、臭ぇ、、、!」

現在涙を流しながら噎せておりまともに戦える状態ではない。遠く離れている俺達にもその匂いは感じる、、、それくらい匂いが強烈なのだ。マジで亜蓮苦しいだろうな、、、それと悪いが今日はお前別室な、、、。それはそうと、、、だれか俺の硬化液を壊してくれ、、、イビュレントシキーダがつけた硬化液は硬く壊れそうにない、、、熱でも加えたら柔らかくなるか?そう考えているとイビュレントシキーダはアクアと空中でドッグファイトを繰り広げている。あれは、、、アクアが多少劣勢か?パワーはアクアの方が上だが速度でイビュレントシキーダに圧倒されていた。だけどアクアは自分でバリアを張れる為イビュレントシキーダの攻撃をほぼ無効化している。いや、俺も出来るけど俺の場合エンチャントの方の能力使いながらだしオリヴィエの能力なんか無理だって、、、アクアは攻撃力と防御力は既にCランクモンスターの領域に届こうとしている。だけど、他の能力値はDランクモンスターレベルだ。だが俺はわかる。アクア、、、誘導してるな、、、流石に上空から一方的にあの体液で攻撃され続けると俺達に勝ち目は無いだろう。だからアクアは誘導している。だが突如イビュレントシキーダは戦闘をやめて巨大樹の方へと逃走し始めた。アクアはそれを追いかける。何か企んでるな、、、俺は全身に火属性を付与し火力を上げて硬化液を溶かすのであった。残念だったな、、、普通の人間だったらこの硬化液はめちゃくちゃ厄介なのだろうがイビュレントシキーダ、、、お前は俺の能力と相性が悪い。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ