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三日で終わらせる

 コルダが来たのは昼前だった。


 詰所の外は霧がまだ薄く残っていた。沼地の方から湿気を含んだ風が来ていた。

 ガルドが詰所の外に出て図面を広げていると、石畳の向こうから、あの大きな体が歩いてくるのが見えた。後ろにニルとオーカもいた。


「今日の区間の確認に来た」コルダが言った。「段取り書、昨日の夜に読んだ。六区間目から始めるんだな」


「そうだ。午前に西縁の測量を終わらせる。午後から施工に入る」


「了解した」コルダが図面を覗いた。「……これ、正門の計算じゃないな」


「外壁の追加区間だ」


 コルダが図面の端を持って傾けた。ニルとオーカがその横から一緒に覗き込んだ。


「区間が二つ入っている」コルダが言った。「六と七か。今日中に両方か?」


「今日は六区間目の基礎まで。明後日の夕方までに七区間目を含めて完工する」


「……明後日の夕方」コルダが繰り返した。「急いでるな」


「急いでいる」




 コルダが図面から顔を上げた。何かを聞こうとして、やめた。それからまた口を開いた。


「ゼルカが来るというのは本当か」


 ガルドは図面を折った。


「マルカから聞いたか」


「昨日、村の方に話が回ってきた」コルダが言った。「先遣隊が三日で来るという話だ。ニルが聞いてきた」


 ニルが「俺じゃなくてオーカが最初に聞いてきたんですが」と言った。オーカが「俺は確認しに行っただけです」と言った。


 (まあ、誰が聞いてきたかは関係ない)


「本当だ」ガルドが言った。「早ければ三日で先遣隊が来る」


 コルダが腕を組んだ。ニルが空を見た。オーカが地面を見た。


「……戦争になるのか」コルダが言った。


「ゼルカ軍が来る。守る段取りはある。それだけだ」


「それだけ、って」ニルが言った。「ガルドさん、先遣隊って何人くらい来るんですか」


「数十から百程度だろう。後続の本隊が来るまでに、こちらの様子を見に来る」


「……百人」オーカが言った。少し顔が引きつっていた。


「動揺するな」ガルドが言った。「お前たちに剣を持たせるつもりはない。やることは外壁の施工だ。段取りは変わらない」




 三人が黙った。


 ニルが空を見たまま、指先で作業着の端を引っ張っていた。オーカは地面に視線を落としたまま動かなかった。


 コルダが先に動いた。


「図面、もう一度見せてくれ」


 ガルドが折った図面を広げた。コルダが腰を落として、ガルドと並んで図面を見た。ニルとオーカも両側に来た。


「六区間目と七区間目は、西縁の北寄りだな」コルダが指を置いた。


「そうだ。この二区間が入れば、水路の第一水門から北側の稜線まで外壁でつながる」


「つながると、何が変わる」


「ゼルカ軍が西の街道を使って沼地に入ってきた場合、西縁の外壁と水路が連動する。第一水門を開くと、西縁の地盤が水を含んで騎兵が動けなくなる。歩兵が動ける区間は絞られる。その区間に外壁がある、ということだ」


 コルダが図面を見たまま少しの間黙った。


「……水路が堀になるわけか」


「そうだ」


 ニルが図面の水路の線を指でなぞった。オーカが少し口を開けたまま、外壁と水路が交わるあたりを見ていた。「戦争になるのか」という話が、数字と線に変わった瞬間だった。


「それで、外壁が守りの壁になる」


「計算上はそうなる」


 コルダが「計算上は」と繰り返した。「そこが違うよな、ガルドさんは」


「何が」


「普通の人間が言うなら「なんとかなるだろう」だ。ガルドさんが言うと「計算上はそうなる」になる」


 (それ、誉めているのか批評しているのか判断しづらい)


「計算に根拠がある方が動きやすいだろう」ガルドが言った。


「そうだな」コルダが立ち上がった。「俺はそういう言い方の方が信用できる。「大丈夫だ、なんとかなる」って言われると、逆に怖い」


「正直なやつだな」


「三十年やってると、大丈夫じゃなかった現場をいくつか見てきた」




 測量は午前中に終わった。


 ガルドが西縁を歩きながら測量紐を引き、シオが数値を読み上げてニルが記録した。コルダは完成している五区間の外壁を叩いたり目線を合わせたりしながら、自分で確認していた。


 六区間目の起点を打ち込んだとき、シオが「ガルド様」と呼んだ。


「なんだ」


「計算書の写し、昨日の夜のうちに終わりました」


 ガルドが振り返った。シオが少し疲れた顔をしていた。目の下が薄く赤かった。


「……徹夜か」


「そこまではいかないです。夜明け前には終わったので」


 (ほぼ徹夜だ)


「次からは無理のない段取りにしろ」


「マルカ様が今日中に、とおっしゃっていたので」シオが言った。「写しはもうマルカ様に届けてあります。朝一番に」


「それは良い仕事だった」


 シオが少し顔を上げた。目の下の薄い赤みとは裏腹に、声が一段軽くなっていた。「……「良い仕事」って言ってもらえたの、初めてな気がします」


「そんなことはない」


「ありますよ。大体「悪くない」か「問題ない」かどっちかです」


 コルダがそれを聞いて短く笑った。「ガルドさんに「良い仕事」と言われたら、本当によかったってことだな、シオ」


「わかってます」シオが言った。「だから嬉しいんです」




 午後の施工に入る前に、ガルドは全員を集めた。


 コルダ、ニル、オーカ、シオ。それと普段の外壁施工を手伝っている地元の職人が三人。計七人が西縁の六区間目起点に集まった。


「今日と明日と明後日で、やることを言う」


 ガルドが地面に計算書を広げた。


「今日中に六区間目の基礎を完工する。明日、七区間目の地盤調査と基礎着手。明後日の夕方までに七区間目の外壁本体を立ち上げる。同時に、第一水門の動作確認を明日の午前に実施する」


「動作確認というのは」コルダが言った。


「水門を実際に開閉して、水路の流れが設計通りに動くかを見る。実戦で初めて動かすのは段取りとして最悪だ。事前に一度動かしておく」


「……なるほど」


「第一水門は俺が見に行く。施工の方はコルダが段取りを回してくれ」


 コルダが「わかった」と言った。


 地元の職人の一人——名前はラッドという、四十がらみの実直な男だ——が手を挙げた。


「一つ聞いていいか」


「なんだ」


「先遣隊が来るまでに、これは終わるのか」


「計算が合っていれば、明後日の夕方に全部終わる。先遣隊は早くて三日後だ」


「ぎりぎりじゃないか」


「ぎりぎりだ」ガルドが言った。「だから今日から始める。段取り八分、仕事二分だ。午後に使う土の量と水門材の位置は昨日確認してある。始めるぞ」




 六区間目の基礎施工は、予定通りに進んだ。


 コルダとニルが地盤の整地をやり、ガルドが土魔法で粘土層を圧縮して固める。オーカが基礎石の搬入段取りを担当し、ラッドたち三人が石材を運んだ。シオは施工記録を取りながら、測量値と実測値の照合を随時行った。


 沼地の特殊な土質が、今日もよく動いた。


 土魔法を通すと、通常の粘土より二割ほど早く魔力が定着する感触があった。施工速度が計算より少し速い。六区間目の基礎は、日が傾く前に八割方片付いた。


(この土、やっぱりよく動く)


 ガルドが魔力を送りながら思った。戦争になるとかならないとか、そういう話の前に、この土の施工適性は本当に面白いデータだった。


 今はそれどころではないが。


「ガルドさん」ニルが言った。「六区間目、このペースなら今日の日暮れまでに基礎が終わりそうですが」


「そうなる計算だ」


「明日の朝から七区間目に入れますか」


「入れる。地盤調査から始める。お前は明日の朝一番で六区間目の仕上がりを確認しておけ」


「はい」ニルが頷いた。「地盤調査、俺もやっていいですか」


「杭を打て。測量紐は昨日の本数で足りる」


「段取りは?」


「シオに聞け。昨日の記録がある」


 ニルがシオのところへ行った。シオが手帳を開いて説明し始めた。ガルドは施工を続けた。




 夕方、マルカが来た。


 西縁の六区間目を見回って、ガルドの隣に並んで立った。


「進んでるな」


「計算通りだ」


「明日も施工か」


「午前に水門の動作確認。午後から七区間目の施工に入る」


 マルカが「水門の動作確認」と繰り返した。「俺も立ち会っていいか」


「来てくれ。第一水門の操作順序は計算書の後半に書いてある。読んだか」


「読んだ。写しをもらったのがある——シオが夜通しで書いてくれた」


「知っている」


「あの子、真面目だな」


「真面目なのではなく、記録することを優先している」ガルドが言った。「段取りを理解している」


 マルカが少しの間、外壁を見た。


「ゼルカの話、職人たちに伝えたか」


「午後の施工前に話した」


「動揺は?」


「最初はあった。今はない」


「……なぜ?」


「段取りを渡したからだ」ガルドが言った。「「戦争になるのか」という話と「今日の午後に何をするか」という話は、別だ。後者を出せば前者は薄れる」


 マルカがそれを聞いて、何か言いかけた。一呼吸、止めた。それから短く口元を曲げた。「……本当にそういうやり方をするんだな、お前は」


「動揺している人間に「大丈夫だ」と言っても動揺は止まらない。動揺している人間に「次にやることはこれだ」と言えば、手が動き始める」


「それは軍でも同じだ」マルカが言った。「指揮官になりたいか?」


「なりたくない」


「だろうな」




 日が落ちた後、ガルドは詰所に戻った。


 明日の段取りをまとめる作業が残っていた。水門の動作確認の手順を計算書に書き足し、七区間目の地盤調査の杭位置を割り出す。シオはもう今夜は帰した。昨晩の分がある。


 ランプを一つつけて、計算書を広げた。


 第一水門の操作手順。開門角度と流量の関係。設計上は、水門を三分の一開けた状態で西縁の地盤が三時間で水を含み始める計算だ。騎兵が入れない含水率になるまで、その状態を維持する必要がある。水門を開けっぱなしにすれば農地まで水が来てしまう。操作のタイミングが重要だった。


 計算書に数値を書き込んでいくと、頭の中で動線が見えてくる。先遣隊が西の街道を来る。沼地の入口で止まる。そこで第一水門を開く。騎兵が前に出れば地盤に嵌まる。歩兵は動けるが、動ける区間に外壁がある。


 設計は合っている。


(問題は、計算通りに人間が動けるかどうかだ)


 ガルドは手を止めた。


 地形の計算は出た。外壁の施工は進んでいる。水門の動作確認は明日やる。全部段取りを組んである。問題があるとすれば——人間の動きだ。水門を適切なタイミングで操作する人間。外壁の上から動向を見る人間。連絡を伝達する人間。


 それはガルドの専門外だった。


 計算書の一番後ろのページを開いた。「人員配置——案」と書いてある。まだ空欄が多い。マルカと詰める必要がある。


 ガルドはペンを持った。


 今日わかったことを書き足した。水門操作の担当はコルダかラッドか、判断できる人間が必要だ。外壁の上から視界を確保するには足場の高さを確認しなければいけない。伝達の手順は明日マルカと確認する。


 一行ずつ埋めていくと、空欄が少し減った。




 コルダが戻ってきたのは、もう遅い時間だった。


 詰所の扉が開いて、大きな体が入ってきた。コルダは黙ってガルドの前の椅子に座った。


「まだいたのか」ガルドが言った。


「工具の整理をしていた」コルダが言った。「明日の朝一番で動けるように」


「段取りが早い」


「そういうものだろ」コルダが言った。「……一つ聞いていいか」


「なんだ」


「本当に、設計通りに動くと思うか」


 ガルドが計算書から顔を上げた。コルダが正面からこちらを見ていた。


「思っている」


「根拠は」


「計算だ」


「……ガルドさんが「思っている」と言うときは、迷いがないな」コルダが言った。「橋の補強のときもそうだった。城壁のときもそうだった」


「迷いがあるときは「確認する」と言う」


「そうか」コルダが少し笑った。「だから信用できるんだ、そういうところが」


 ガルドは計算書に目を戻した。


「一つ頼みがある」


「なんだ」


「水門の操作担当が必要だ。明日、動作確認に来い。手順を覚えてくれ」


 コルダが少しの間黙った。


「……戦争が始まったら、俺もそれをやるということか」


「できそうなら頼む。無理なら別の手を考える」


「無理ではない」コルダが言った。「三十年、現場で段取りを回してきた。手順を覚えて適切なタイミングで操作する、というのは施工の段取りと同じだろう」


「同じだ」


 ガルドは計算書に目を落とした。水門操作の欄の余白が、今夜コルダの名前で埋まる。人員配置の空欄を埋めるのは数字を入れる作業と同じだと思った。入った数字は動かない。


「わかった」コルダが立ち上がった。「明日の朝、水門の前にいる」




 コルダが出ていった。


 また静かになった。


 ガルドはランプの前で計算書を見た。人員配置の空欄が、また少し埋まっていた。


 水門操作:コルダ。明日の動作確認で手順を伝達する。


 一行書いた。


 (段取りが埋まっていく)


 外から風の音がした。沼地の方から来る、湿気を含んだ夜風だった。設計通りに地形が整っていれば、この風は三日後も変わらずここに来る。水路が堀になって、外壁が立って、水門が動けば——この沼地は守れる。


 計算は合っている。


 ガルドは次の行に移った。視界確認用の足場の高さ、計算を始めた。明日やることが、まだある。




 翌朝、第一水門の前にコルダが来た。言った通りだった。


 マルカも来た。シオも来た。ニルとオーカは七区間目の地盤調査に行かせてあった。


 第一水門は、西縁の外壁の南寄りにあった。石積みの水路が交差する地点に設けた、木製の堰板と石組みの組み合わせだ。開閉は堰板を引き抜いて角度を調整する。仕組みは単純だが、精度が要る。


「手順を説明する」ガルドが言った。「最初に水路の現状の水位を確認する。今の水位がここ——」


 ガルドが堰板の脇の石に刻んだ目盛りを指した。


「——この線より上なら操作に入れる。下なら待つ。水位は沼地全体の状態による。今日は上だ」


「確認した」コルダが目盛りを見た。


「次に、堰板を三分の一だけ引き上げる。引き上げすぎると流量が設計を超える。農地に水が来る」


「三分の一、か」コルダが堰板に手をかけた。「基準は?」


「この線だ」ガルドが堰板の端の刻み目を指した。「ここまで引いたら止める」


「……わかりやすい」コルダが言った。「印があるんだな」


「施工中につけた。感覚で操作できるように」


 マルカが「それ、最初から計画していたのか」と言った。


「当然だ」


「……当然か」マルカが少し口を結んだ。




「実際に動かすぞ」ガルドが言った。「コルダ、やってみてくれ」


 コルダが堰板を両手で持った。ゆっくりと引き上げた。刻み目の線で止めた。


 水が動いた。


 西縁の水路に、緩やかな流れが生まれた。水が地盤側へ染み出し始めるのが、足元の感触でわかった。ガルドが土魔法を軽く通すと、西縁の粘土層が水を吸い始めているのが手に伝わった。


 (計算通りだ)


 手帳に書いた流量の数値が、今目の前で水になって動いていた。設計は図面の中にしかない。それが今、地盤の粘土層に流れ込んでいる。ガルドはもう一度土魔法を通した。含水率の変化が指先に伝わった——数値と一致していた。


「流量は設計通りだ」ガルドが言った。


「染み出しが見える」シオが言った。「外壁の手前の地面が、少し色が変わってきました」


「三時間でこの状態の二倍になる。騎兵が入れなくなる含水率だ」


 マルカが地面を見た。「……本当に変わるんだな」


「設計が合っていれば変わる。今変わっている」


「今確認した」マルカが言った。「これは有効だ」


「閉じるぞ」ガルドがコルダを見た。「元の位置に戻してくれ」


 コルダが堰板を下ろした。ゆっくりと、元の位置まで丁寧に戻した。流れが止まった。コルダが石の目盛りをもう一度確かめた。施工の現場で道具を片付けるときと同じ手の動きだった。


「一回で覚えられたか」ガルドが聞いた。


「覚えた」コルダが言った。「水位確認、三分の一開放、刻み目で止める。閉じるときは元の位置に戻す。これだけか」


「それだけだ。合図の方法はマルカと決めてくれ。俺は施工の方に戻る」




 七区間目の施工は、夕方まで続いた。


 地盤調査の結果はニルが要領よくまとめてあった。軟弱点は一箇所だけ、南から十一間目。そこだけ地盤改良が必要だった。ガルドが土魔法で圧縮し、コルダが石材を据えていった。


 途中でラッドが「水門、動いていたな」と言った。


「確認していたか」


「朝から見ていた。水が動いていた」ラッドが言った。「あれが、防衛に使えるのか」


「使える計算がある」


「……計算が、か」ラッドが少し笑った。「ガルドさんに計算があるなら、まあそうなんだろうな」


「根拠がある方が動きやすいだろう」


「そうだな」ラッドが石を持ち上げた。「俺は計算はできんが、言われた通りに動くのは得意だ」


「それで十分だ」


 ラッドが頷いて、石を据えた。




 日が落ちる少し前、七区間目の本体施工が七割まで来た。


 明日の午前で仕上がる計算だ。計算書の数値と実績が、また一致した。


 ガルドが外壁の端に立って、西の方角を見た。


 沼地の向こう、西の街道が続いている方向だ。今日はまだ何も来ていない。明日も来ないかもしれない。明後日、来るかもしれない。


(来たとしても、段取りは組んである)


 ガルドは少し息を吐いた。怖いかと問われれば、怖くはなかった。設計が合っているかどうか、それだけだ。設計は合っている。計算は合っている。


 ガルドは振り返った。


 コルダが施工の仕上げを指示していた。ニルが外壁の天端を叩いて確認していた。オーカが石材の残量を数えていた。シオが施工記録を手帳に書いていた。


 ラッドたち三人が、石を運んでいた。


 誰も止まっていなかった。


「今日の施工はここまでだ」ガルドが言った。「明日の朝から仕上げに入る。七区間目の完工は明日の昼過ぎを目標にする」


「了解」コルダが言った。


「段取りは昨日と同じだ。何か変わったことがあれば俺に言え」


「わかった」


「お疲れ様でした」シオが言った。「ガルド様、今日の施工記録、完了しました」


「後で見る」


「何か問題があったら直します」


「問題があれば言う」


 シオがにっこりして手帳を閉じた。


 (なんでそんな顔をする)


「何だ」


「いえ」シオが言った。「計算書の写しが間に合ってよかったなと思って」


「間に合った」


「先遣隊が来るまでに、全部間に合わせます」


「間に合う計算だ」ガルドが言った。「——あとは段取り通りに動くだけだ」



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