第六十話
わ~、すみません。予約投稿してたつもりが来月になっていたので急遽投稿しました。
後方へと塹壕から伝令として中間拠点を目指して走っている。ライフルの変わりにモーゼル拳銃のお陰でライフルほど重くなく走りやすい。
走ってるが体力が無限にある訳でなく、途中で足が止まってしまう。汗がポタポタと地面に落ちる。それは僕だけじゃなくてパットも同じように汗を流している。歩いた時間と全力で走った時間では体力の消費は違う。
流石に走っていくのはしんどいので、体力が戻るまで歩く事にした。
「レーナ、体力を考えずに一気走るのはミスったな」
「これはホーバス中隊長に怒られても仕方ないね…さっきまで塹壕戦をしてたから余計に体力盛っていかれた」
「フッ、そんな泥だけな格好では説得力あるな」
さっきまで泥まみれになっていたが、鼻で笑われたのはイラッとした。何か言おうとしても笑われそうなので黙っておこうと思ったが言いたかった。せめてパットの前に進んだ。
「泥だらけな僕にパットは何してたのかな?」
「レーナほど泥にまみれた訳ではないが、格闘戦はしたさ……経験したくない感覚だよ」
ライフルを担いで右手を見るパットにはジョークや軽口は言えなかった。それは僕自身も経験したからだ。
シャベルで肉を切る感覚は料理で肉を切るとは訳が違う。今思い出すと手が震える。せめてパットには見えないようにモーゼル拳銃を持った震える右手を左手で握って止めようした。事情知らなければ恐怖で怯えてみえるだろう。
「早く伝令を伝えな」
言い終える前に前方には一台のトラックの荷台側が止まっている。それは友軍と思えたが、それが怪しく思えた。目で周囲の地形を確認した。右は雑草が生えている平原、左には森林。
モーゼルを構え直して、パットに見えるように左手で前方のトラックを指差した。それは前方警戒せよとのハンドサイン。それは同期なら通じるから安心して使う。
パットもライフルを構えて周りを警戒するが僕の合図を見逃さないようにしてる。キョロキョロと見る訳ではなく、ゆっくりと周りを見ている。
左手で水平に指を前に伸ばして後ろに戻しては同じようにする。それは警戒しながら前進すると合図だ。そしてパットには警戒して止まるようにした。
了解の合図に右肩を叩かれて前に進んだ。モーゼル拳銃を握ってゆっくりと前に進んでいく。僕の視線はトラックでパットはトラック周辺を警戒している。
トラックに近寄ると運転席や助手席は空白で止まっている。それが安心以上に違和感があった。
それはなんでここに止まってるだけではなく、なんでここにトラックが止まっているの疑問だった。
パットにその場に止まり周りを警戒のハンドサインをして、ゆっくりトラックへ進む。
そして色々な計画作戦など考えてしまう。トラックが止まっている理由、現在の戦況、策ではないかと。
荷台はパットが確認するともにトラックの運転席と助手席を覗いてみると何もない空間に見えたが運転席と助手席の席にわずかな赤黒い乾いた液体が見え
「負傷者輸送トラックだったみたいだな。エンジントラブルかで降りたみたいだな」
トラックの状況から判断するパットと反対に僕は考える。今の状況とこれまで状況か考えると一つの仮説…いや、最悪の事を考えてしまう。
「パット、僕は怪我の治療するから伝令お願いしたい」
「俺も治療手伝うぞ」
「先に伝令を。それにトラックの所にいたら、取りに来た人に乗せて貰うよ」
「分かった…一人楽して」
笑うパットに僕も笑い返して、パットは去っていく。その姿に安堵してトラックからちょっとだけ離れた所に森林の中で枝が密集してる所があったので伏せて待った。予想が当たって欲しくはないけど。




